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毎日当たり前に食べるものがおいしいと、それだけでちょっと幸福度が上がる

毎日お味噌汁を飲んでいる。別に特にこだわりはないけれど、毎日お米を食べるのと同じように、当たり前にお味噌汁を飲んでいる。
あまりに当たり前にメニューにあり、当たり前に毎日作っているので、お味噌汁に対して大した感情を抱いたこともなかった。工夫しようと思ったこともないし、特別な具材を入れようと思ったこともない。お味噌にこだわったこともなく、普段は業務スーパーで安いだし入り味噌を買っていた。別に、どれを買おうが大して味は変わらないと思っていたから。

そんな我が家に、新たな味噌がやってきた。実家から「これ、おすそわけ」ともらった赤味噌と白味噌。せっかくならばこれでお味噌汁を作ってみようと思い、だしの素を溶かしたお湯に赤味噌と白味噌を1:1で入れてみた。
これが、今までのお味噌汁とは比にならないくらいおいしかった。普段毎日食べているお味噌汁だからこそ、味に少しでも変化があると気づける。久しぶりに食べたお味噌汁がこれだったら気づかなかったかもしれないけれど、毎日食べているから分かる。全然味がちがう。このおいしいお味噌はなんだ。衝撃だ。あまりにもおいしすぎて、偏食の娘ちゃんがめちゃくちゃ飲むようになった。いつもなら、お味噌汁のお豆腐しか食べなかった娘ちゃんが、ちゃんと汁まで飲み干すようになった。ちょっと、このお味噌は衝撃すぎる。

気になりすぎたので「あのお味噌って、何やったん?めっちゃおいしいんやけど」と、母に聞いてみたら、「あれ、いつもお父さんがもらってくるやつやから何かわからへんねん」との返事。あのおいしいお味噌の正体がつかめないまま、あっという間に我が家のおすそ分け味噌の在庫が尽きてしまった。あのお味噌は一体何だったのだろう。

お味噌が変わるだけで、こんなに味が変わるのは衝撃だった。数年前、友人にふるさと納税のおすすめを聞いたときに「ちょっと良いお味噌」と返事が返ってきた際、「いやぁ、別にお味噌は何でも良いしなぁ」と選択肢から外した自分を恥じた。美味しいお味噌で作るお味噌汁は、格別においしいのだ。

毎日当たり前に食べるものがおいしいと、それだけでちょっと幸福度が上がる。今度わたしがふるさと納税するときは、ちょっと良いお味噌を選んでみてもいいかもしれないな、と思った。


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あやめし
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