ポコポコと動くお腹、判明した性別【妊娠20週】
胎動とは一体何なのか。どのアプリを見ても、ネットの記事を見ても、わたしの週数だとそろそろ胎動を感じてもおかしくない前提で話が進んでいる。
お腹の中で何かぐるぐるしているような気はするけれど、これは赤ちゃんの胎動とかではなくて、普通に腸が動いているような感じがしている。これはきっと胎動とかではない。
はて、胎動って一体何なのだろう。わたしが今「これは腸が動いている」と思っているお腹のぐるぐるがもし胎動だったとしたら”初めて胎動を感じた日”なんていつなのかさっぱり分からなくなってしまうし、赤ちゃんからしてみたらせっかく動いてるのに腸の動きだと思われているの、本当に不本意すぎると思う。
なんてことを考えていたら、その日はふと訪れた。
夜眠る前、あおむけになっているわたしのお腹に、旦那さんはいつも手を当ててお腹の赤ちゃんに話しかけている。
「お父さんやで~」「元気に成長するんやで~」
あったかい彼の手がお腹に乗っていると、わたしもすごく安心してリラックスできる。
そんな時、お腹の中で何かがポコンと動いた。
「「え、今、動いたよな」」
わたしも彼も、同時に感じた。さらにその後、何度も何度もポコポコとお腹が動く。わたしのお腹の上にずっと手を乗せている彼も、同じようにそのポコポコを感じた。
初めて胎動を感じた日。それが、わたし1人で経験したものではなく、彼も同時に感じたものだったのが、なんだかとっても嬉しい。
お腹の中の子は、ちゃんとすくすく成長している。元気に育っている。それが分かっただけですごく安心したし、このお腹のポコポコはその証なんだなって思って、なんだかすごく愛おしくなった。
そして同じ日、なんと性別が判明した。
男の子か女の子か、分かるのはまだもうちょっと先かな?と思っていたから、驚きのタイミングだったけれど、なんだかいよいよ実感が湧いてきた。
検診でお医者さんから性別を言われて、その結果をどうやって彼に伝えるか、ちょっとだけ悩んだ。
お家に帰ってから、紙に簡単なイラストを描いて、小さく折りたたんだ。
この紙に書かれているイラストが、ミッキーだったら男の子、ミニーだったら女の子。ちょっとしたプチイベントみたいに、性別発表することにした。
「今日なんと、性別が分かりました!」
「まじで!!!」
そんなやりとりをしながら折りたたんだ紙を渡す。彼がその紙を開く瞬間をどきどきして見守る。
そして開いた紙を見て、彼は言った。
「そっか~~~~!絶対溺愛するやろうな~~~~~~!」
きっと男の子でも女の子でも、どちらでも可愛くて仕方がないだろうし、どちらでも同じ反応をしたんだろうなって思うのだけれど、そんな彼の反応を見ながら、すごくすごく幸せな気持ちになった。
性別が分かったからと言って、どんな子が生まれてくるのかはまだ分からない。お医者さんもまだ100%ではないと言っていたし、そもそも生まれてからの性自認がどっちかなんて、今の段階では分かりっこない。
だから、男の子だから女の子だから、みたいなものにわたしたち自身が縛られることなく、固定観念に捕らわれすぎずに成長を見守れたらいいなって思っている。
ポコポコ動くお腹に手を当てた彼が言う。
「俺が触ってる時にこうやって動いてくれるってことは、この子はお父さんっ子やなぁ」
もう早速、生まれる前から「お父さんっ子である」という潜在意識を植え付けようとしている。ちょっと、抜け駆けずるいぞ。
そんなちょっとしたことで、とても幸せな気持ちになる。赤ちゃんが出来るってこんなにほくほくした気持ちになるんだぁ。しんどいことばっかりじゃないんだなぁ。
ようやくちゃんと、自分のお腹に赤ちゃんがいること、自分たちが親になることを本当に意味で実感し始めた。
どうかこのまま元気にすくすくと育ってくれることを、願うばかり。
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過去に書いて下書きに置いていたものをちまちまと更新しています。ちなみに現在は妊娠7ヶ月。
あの時のポコポコとした胎動は今はポコポコなんて可愛いらしいものではなく、赤ちゃんは今日も元気いっぱいでどすんどすんとわたしのお腹を目一杯蹴り飛ばしている。元気に育っているみたいで何より。
これからも順調に育っておくれと思いながら、今日もお腹をなでている。
そんなわけで、今日もおつかれさまでした。