見出し画像

好きすぎて集中できない、ながら作業の限界

文章を書くとき、文章以外のことを考えられない。PCに向かってキーボードをカタカタさせながら言葉を紡いでいるタイミングで、誰かから話しかけられてしまうと、目の前の言葉がサッと消えてなくなってしまう。何が書きたかったのかわからなくなるし、頭に浮かび、膨らんでいたあれこれも、シュンとしぼんでしまう。

だから、わたしが文章を紡ぐときは、誰にも干渉されない環境を整えることが大事なんだなと思う。

これは、誰かから話しかけられるだけでなく、歌詞のある音楽がかかっていても同じような現象になる。作業用BFMや環境音であれば、快適に作業ができるのだけれど、がっつり日本語が耳に飛び込んでくるJ-POPが流れていると、途端に集中できなくなる。目の前で書いている文章よりも、流れている歌詞の方に頭のスイッチが切り替わってしまい、何が書きたかったのかがわからなくなってしまう。

どうして今こういうことを書き始めたのかと言うと、今まさに、わたしがイヤホンで音楽を聞きながらこの文章を書き始めたから。

再生したのは、大好きなアーティスト・ゆずのニューアルバム。今週末に神戸ワールド記念ホールで行われるライブに行くので「それまでにアルバムをきちんと聴いておきたい!」「でも娘ちゃんが起きている間はゆっくり自分の好きな音楽は聴けない!」「みんなが寝てから聴こう!」と、イヤホンを耳に差し、再生ボタンを押した。音楽を聞きながら作業しようと思って、いつものようにPCを開いて、noteの白紙のエディタを前にして、思った。

「ゆずしか出て来んわ」

何を書こう、なんてことすら、考えられない。イヤホンから流れるゆずの音楽がわたしの中をかけめぐり、世界はわたしとゆずだけになってしまう。このような状態で、きちんと文章が書けるわけがない。何を書いても、多分今のわたしはゆずに引っ張られてしまう。

あぁ、だめだ。やっぱり音楽を聞きながらは書けないわ。

観念して、一時停止ボタンを押した。この記事で、ゆずを聴きながら書けたのは最初の3行くらいだった。多分、ゆずのことが好きすぎるがゆえに集中できなくなってしまったのだろうけど(他の全然知らないアーティストだったらここまで集中力がそがれなかったかもしれない)。

現代に生きるわたしは、やることが多いために、同時並行で何かを進めないと効率が悪いような気さえしてしまう。消費したいコンテンツも多いし、やりたいことも多いし、こなすべきタスクも多い。24時間という限られた時間をいかにやりくりするのかはすごく大事。だから、「ながら〇〇」をよくやってしまうのだけれど、ながらではなく、ひとつのことに集中してガッと進めた方が、結果的には短時間で済むこともある。わたしにとって、そのひとつのことに集中して取り組むべきことの代表例が、文章を書くことなのだ。

音楽を聞きながら、誰かと話しながら、文章を書くことは、わたしにはできない。

それを改めて実感した今日。書くべきことを集中して書いて、そのあとにゆっくりゆずを聴こう。その方が、効率的なのだ。



いいなと思ったら応援しよう!

あやめし
サポートいただいた分は、なんだかちょっとときめくものとか、心がうきうきするもののために使わせて頂きます。それをまた、noteに書いてみなさんにお裾分けできればいいなって思ってます。読んでくださってありがとうございます。