切なさは誰かを失った後に気づき

過ちは過ぎ去りし過去の亡霊のように

私の足にまとわりつく

誰かを思う心は

誰かを傷つけてからようやく本当の姿をみせる

晴れた海は夢の中で

現世の海は霧に隠れて

せめて霧が晴れて少しばかりの微笑みでもみれたなら

私も快く冥府へゆけるだろう

せめて誰かの心を動かし

せめてもう少し菖のような妖艶な美しさになれたなら

これ以上、世に望むものはなし

誰かと出会い

誰かを傷つけ

ぬぐいきれない過去と

大きすぎる希望は

私にとって生きる糧だった

散った花はもうともにはもどらない

静けさの中に眠る

夢の中の私よ

夢の中でもいいからこの願いを

私の夢を一度でも叶えてみたかった

最後の最後にほんの一瞬だけ

太陽に照らされた花となりたい

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