【詩】伝えたい
伝えたい
さっきまで空を覆っていた
水彩絵具の白をさっと筆で撫でたような
薄い雲がいつの間にか消えて
真っ青な高い空が
無限の宇宙へ命を広げていた
どうしても伝えたい思いがあるけれど
いくら言葉に落とし込もうとしても
ゆるゆるとはみ出していく
誠意は純粋な幼子のようなまなざしで
繕いを見破る
心から自然に湧き上がる愛を
超える言葉はないから
気持ちが溢れ出すその時
きっと側にいて欲しい
素直にそのまま伝えたいから
小さな喜びを求めて
うっとりする時間を
幾度も幾度も重ねながら
これからもずっと
一緒に生きていきたいから
幸せな私の心には
いつもほんの少し
悲しみが残されている
優しさを胸に抱いて
最高の輝きを味わうために