見出し画像

過去の自分に憑りつかれた、ある夏の夜の話

もはや恐怖体験。

それは突然やってきた

誰か助けて!
ここ1週間、まるで小中学校時代の自分が憑依してきたかのように、
当時の記憶や感覚が、生々しく思い出されるようになってしまった。
外出を控える中で、自分の気持ちや考え方に気付けるようになってきた今だからこそなのかもしれない。

今更気付いたところで過去が変わる訳じゃないけど、
嫌でも思い出されて、涙が止まらなくて、全然眠れなくなってきたので、忘れないうちに書き残しておく。
当時の自分と似たような境遇のお子さんがいる所にも届けばいいんだけど。

「ヤバイヤバイヤバイ、これは明らかにおかしい!」
 と同時に、
「これは忘れないうちに書き残さないと!」
 と感じた。

 1週間ほど前の夜に、突然何の前触れもなく小中学校時代の記憶が思い出されて、
 文字通り「涙が止まらなく」なってしまった。

 自分が出来ない事や苦手な事に意識が向いて憂鬱になったり、
 過去の出来事を思い出して泣きたくなるほど悲しくなる事は、今年になってからは少なくなってきたけど、
 その分、本当に涙が止まらなくほど泣き続けている事そのものが異常事態に感じられた。
 しかも、まるで本当に昔の自分が乗り移ってきたかのように、当時の記憶や感覚が生々しく思い出されてきたので、余計に寝付けない。

 だからこそ、「書かねば」と思った。

(※この記事を書くきっかけになった、当時のツイートのスレッドと併せて読んで頂ければ幸いです)


今だからこそ、言語化出来るようになってしまった気持ち

 おそらく、外出を控える事が増えた環境下で、自分の気持ちや考え方に気付けるようになってきた今の自分だからこそ、余計に
 「あの頃の自分が感じていた居心地の悪さやもどかしさ」
 を言語化出来るようになってしまったのかもしれない。
 今更気付いたところで過去が変わる訳じゃないけど、このまま眠れなくなるのも辛いので、
 とにかく「嫌だ」と「違う」しか判らなかった、当時の自分に宛てて書き起こす事にした。

 それから、いないに越したことはないけど、
 もしも今どこかに、当時の自分と似たような境遇のお子さんや学生さんがいる所にも届けば、とも思って。


とにかく「ここ」にいたくなかった

 当時の自分は、とにかく
「家と学校と地元しかない狭い世界」が嫌で、

「もうここにはいたくない!」
「はやく芸術家や芸能人になりたい!」

 という窮屈な気持ちでいっぱいだった。

 嫌いな家族と同居しながら日常生活を送って、
 行きたくもない学校に行って、
 30人近くいる同級生と同じ空間で、
 同じペースで同じ内容の授業を受ける事自体がとにかく苦痛で、
 だからこそ、余計に非日常的な世界や体験に憧れていたんだと思う。

 それ故に、毎年恒例の夏休みシーズンの特番やアニメ映画のCMを、
 好きでもない中途半端な田舎の景色と一緒に見かけるようになると、
「あぁ、今年の夏もダメだったか……」
 と、敗北感と無力感に襲われた。

「自分は出演者や制作スタッフになりたいはずなのに、
 何故か今年も一般人の視聴者の立場のまま、夏休みが終わってしまった」

 と、変わりたかったのに変われなかった事を突き付けられたから。


誤解に誤解を重ねやすい性格だった

 自分の障害や特性を知る前、しかもスマホやSNSが無かった頃の話とはいえ、
 誰にどうやって助けを求めればいいのかわからなかったのが悲しい。

 もしかしたら、
「家・学校・地元から離れられる居場所と理解者を得る」
 事が出来ただけでも違っていたのかもしれない。
 少なくとも、
「一緒に遊んで、話を聞いてくれる年上の相手」
 がいて欲しかったのは覚えている。

 しかし、当時の自分は些細なきっかけで、すぐに怒ったり泣いたりする事が抑えられなかったので、
 自分の気持ちをコントロールする事が、どうしても苦手だった。
 しかも、一人でいる事にも抵抗がなく、寂しくなる事もなかったので、余計に同年代との人付き合いが上手く行かなかった。

 おまけに、身内には教育関係の仕事をしている者がいたので、
 もし自分が取り乱したりすれば、同業者を通じて家族も困らせる事になるから、余計に自分が怒られてしまう。
 だからこそ、
「自分の気持ちや欲を我慢出来るようにならなきゃダメ」
 だと思っていたのかもしれない。

 怒られるのも怖かったけど、
 やっぱりそれ以上に、このまま家や地元にもいたくなかった。

 だけど自分の意見を言ったら言ったで、
「また彩子さんがワガママ言ってる!」
 と怒られるだろうし……いったいどうすればよかったんだろう?


では、具体的にはどうすればよかった?

 当時を思い出しながら、今の自分がわかる範囲でまとめてみた。

○「家・学校・地元」と関わらなくて済む居場所や理解者を得る
○自分自身が何をしたいか・どうなりたいかに気付いて、行動に移せるようになる
○すぐに泣いたり怒ったりする衝動が抑えられなくなった時の対処法を身に付ける
○自分以外の人を巻き込まなくても続けられる、趣味や特技を身に付ける
○ただ「書かれている内容を覚える」のではなく、基本的な学び方や調べ方を身に付ける
○同年代の生徒との関わり方を知る

 ……ダメだ、今の自分から見ても、日常生活を送る上での課題が多過ぎる!
 しかもいくつか絡み合ってるし!

 それにしても、学校に行く事だけで精一杯だったのに、色々な意味でよく死ななかったな、自分。
 ……というか、なんで自分自身の事なのに、20年以上も気付かずに生き続けてきてしまったんだろうな?

 良くも悪くも、自分を含めた「人の気持ち」に鈍感だったのかもしれないが、
 無理して学校に行かなくてもよかった事にすら気付けず、
 書かれている内容を、何も考えずにただ覚えて、
 「頭のいい人のフリ」をする事しか出来なかったのも悲しい。

 おまけに、基本的な学び方や調べ方も知らないまま過ごしてしまったので、
 「学校に通う」どころか、もはや「学校を素通り」していたんだな……と、
 今になってようやく気付いて、余計に怖くなってしまった。


これからの学生さんや、学校関係者に伝えたい事

 そろそろ、どうにも出来なかった過去を振り返るのはここまでにして、
 ここからは、今の学生さんや学校関係者の方に伝えたい事を書き残しておく。

 まず、学習や通学に関しては、今まで以上に
「みんな一緒に同じクラスで」以外の方法を選びやすくなって欲しい。

 更に欲を言えば、子供の関心のある事から、
「本人が何をしたいか・どうなりたいか」
 を一緒に考えて引き出す手伝いが出来る大人
もいると助かる。
 自分自身も、noteの記事を通じて、誰かの「なりたい」に気付く手伝いが出来るようになりたい。

 それから、
「羨ましい・1番になりたい・気に入られたい」
 という気持ちに振り回されていると、好きな事ややりたい事があっても、
「学会を追放されて、復讐に燃えるマッドサイエンティストみたいな心境」
 になってしまう場合があるので、
「他人を気にし過ぎずに、適切な距離感で関わる方法」
 も身に付けていくといいかも。

 どうかもうこれ以上、自分と似たような境遇の人が増えませんように!
 そして、自分自身の気持ちに気付いた人が、変われやすくなりますように!

いいなと思ったら応援しよう!

彩子/AyakoAiLLA
頂いたサポートは、新しいPCや機材の購入資金と、 記事を書く時の資料や本を買う時等に使わせて頂きます。