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うどんラブ

 うどんをよく食べるようになった。

 九州の博多に住む(といっても郊外だが)私。生まれも福岡県内なので、ラーメンといえば豚骨ラーメン。サンポーの焼き豚ラーメンのCMを聞き、マルタイの棒ラーメンかうまかっちゃんが休日のお昼ごはんに出てくる家庭で育った。

サンポー焼豚ラーメン。
焼豚ラーメンCM。ヤカンちゃんという名だったのか。

 

棒ラーメン。店と変わらないお味。

また、外食といえば元祖長浜家(元祖をめぐって騒動もあったらしい)の「はい、ひと~つ」というかけ声、一風堂の赤丸、金龍ラーメン、ふくちゃんラーメン、赤のれん、とラーメン屋の名前が小さいころからよく出てきていた。すべて豚骨、ストレートの細麺である。替え玉もちろん、紅ショウガを入れて食べるものですが、何か?

元祖長浜家。どシンプル。

 しかし、子どもが生まれてからしばらくラーメンから遠ざかった。離乳食にラーメンは味が濃すぎる。子どもに食べさせている間に、麺がのびてしまう。座敷が少なく、ベビーカーで入るには狭すぎる、などラーメン屋からも遠のいた。

 そこでうどん屋である。うどんは離乳食に取り分けて食べられる。釜揚げうどんにすれば、味もほぼついていない。座敷がある。うどん、最高。

 子どもが大きくなって、自分で食べられる、テーブル席に座れるようになっても、やはりうどん屋になっていく。かつ丼もある。食べ盛りの息子とよく食べる夫は、丼とうどん。あっさり系が好みの娘はざるうどん。私はこれまた博多人が大好きな、肉ごぼう天うどん。

 最近はごぼう天の油がしんどくなってきた。でもいい。トッピングを考えるだけでわくわくする。

 うどん屋、うどん屋と言っているので、家族もあきれ、先日は「冷凍うどんを買っておくから、これを食べておいて」と夫に言われた。近年の小麦粉の高騰により、うどん屋も値上げの波が続いている。約200円くらい上がったのではないか。

ミスターマックスの冷凍うどんはコスパよし。

 それでも、うどん愛は止まらない。福岡のうどん番組といえば「うどんマップ」であるが、主演の岡澤アキラくんにイベントに会いに行き、ダンスを習う娘は彼と一緒に「うどん体操」を踊った。

岡澤アキラさん。

 最近食したうどんたち。宗像市の「月とうさぎ」さん。細麺うどんで、梅系メニューがあるのがうれしかった。多分手作りの柚子胡椒が、細麺とよく合う。近くの福岡教育大学の子たちがもりもりうどんを食べていた。

梅とり天うどん

 岡山市の「いりこ」さん。セルフ方式、蛇口をひねると追加の出汁が出る!!紅ショウガてんぷらってほんと、美味しい。冷たい出汁のうどんもあり、ごくごく飲んだ。多くの中年の女性が店内におり、一人でもくもくとうどんをすする姿は、さながら「孤独のグルメ」である。

冷たいかけうどん。かしわ天と紅ショウガ天。
だし汁コーナー!

 福岡県内に多くの名店を出している、裏打会の「大地のうどん」さん。麺がつるる、黄みがかっている。大きすぎるごぼ天もよい。ぶっかけ系が好きだ。大盛をしっかり頼んだが、大盛を食べるタイプには見えなかったらしく、となりのいかついおじさんペアに注文した品が持っていかれた。大盛を食べるタイプに見えない・・・うれしい。

やさい天ぶっかけ大盛。
エビ天ぶっかけ。レモン好き。

 私のソウルフード、「牧のうどん」。実家の近くにもあり、小さいころからこちらのうどん屋に行っていた。甘い肉、やわらかすぎる麺、汁を吸い続けて増えていく。テーブルの上のねぎ、やかんに入った出汁。忙しすぎるパートのおばさま。ひたすら麺をゆでているお兄さん。冷えすぎるクーラー。すべてが愛おしい。

肉うどん大盛。ラブ。

 ただ、ひたすらうどんが好きだ、という話。福岡で、中年、ふわふわ天パの女が一人でうどんをすすっていたら、それはきっと私。中年一人女とうどん屋は相性がいい。

 


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