娘のアドバイス
誰かの一言で、胸が苦しくなるようなことってありますよね。
私自身、特にラジオでお喋りする時には、自分なりに気をつけて、発言するようにしているのですが、
それでも、きっと完璧にフォローできている訳ではないはず。
誰も傷つけない言葉で、尚且つユーモラスに、そして自分の思ったことを正直に伝えることの、難しさを感じてしまうのは、きっと、私が未熟だからでしょう。この仕事を何年していても常に勉強中です。
さて。ちょっと前に、私に対してとても失礼なことを言った方がいました。
言われた瞬間、ちょっとパニックになって、頭の中で「言い返す」という選択肢と「知らんぷりする」という選択肢が浮かんで、すぐにどうすべきか選ぶことができず、
結局、嫌なことを言われた相手に対してヘラヘラしてしまったのでした。
そういう経験、皆さんにもありませんか?
私の場合、そういう時はアウトプットをして、心を落ち着かせます。
心の中に溜めておくなんて無理!
比較的、寝たら忘れる方ではあるけれど、今回の件はとにかく心に大きな闇を作り、
日が経てば経つほど、どんよりした気分になったので、
やっぱり吐き出してしまおう!と、家族で神社に行った帰り道、車の中で、夫になんとなく話始めました。
こういう時、ありがたいことに、私の夫は、何も言いません。(笑)
「へぇ!それはひどいね!なんだそいつ!!」
とか
「そんなこともあるでしょう!そりゃ!」
みたいなことも言わず、
とにかく私の話をフムフムと聞きます。
私としては、話している最中は
「なんかさ!慰めるとかさ!私の肩をもつとかさ!あるでしょ!!!!!」
って思うのですが、
結局何のコメントもない方が、自分が話し終えた時に、気持ちがスッキリしているので、夫は私のことをよく知ってるなぁと感心するのでした。
そして意外と、私も、ヒートアップはしません。
ぽつりぽつりと話し始めて、思い出すように、言葉を選んで、
「でも自分としては結構傷ついたんだよねー。」みたいな感じで、話をしています。
これは・・・ヒートアップせずに話すことに関して。
余談ですが、夫の教えです。
「興奮している人の話は誰も聞いてくれないよ」
と、昔喧嘩をしている時にアドバイスをくれたことがあるんですね。
どう考えても、喧嘩中にいう言葉じゃないけど(笑)、
でも、ヒートアップしている私の胸にぐさっと刺さって、
「確かになぁ」と妙に納得したので、普段から、夫に対してはもちろん、いろんな場面で怒りの感情の興奮は表さないように努力をしています。
(それでも感情的になることは、もちろんあります。反省。)
さて、車内の話に戻ります。
一通り夫に話し終えて、
「まぁ、でも私もきっと悪かったのかな?なんでそんなこと、その人が言ったのかわからない」
となんとなく話をフェードアウトして、話の流れを変えようとした時、
後ろの席で寝ていたはずの長女が、一部始終を聞いていたようで、口を挟んできました。
まず、起きていたことに驚いたのに、彼女が言ってくれた言葉に痺れちゃって。
彼女は私に、こう言ってくれました。
「ママ、でもさ、その人、ママに対して、そんなこと言う人でしょう?ママにとって全然関係ないような人じゃない?ママにはさ、ママのことが大好きな人がたくさんいるからさ、それでいいんじゃない?」
と、言ったのです。
自分の子供だから、もちろん贔屓目で見ていると思うし、
自慢っぽく聞こえてしまった方がいたら、申し訳ないです。
でも、これは、すごく、芯を食ったアドバイスだなぁと思って、
しかも、その時の私が一番欲しかった言葉で、ありがたいなって思ったんですね。
私は、結構気にしいです。
でも、彼女のいうとおりで、自分のことを簡単に傷つけてくる人の言葉に、
わざわざ傷つかなくていいんですよね。
わかってはいたんだけど、こうやって、誰かに言ってもらえることで心はすごく軽くなりました。しかも、まさか小2の娘に言ってもらえるなんて!
言葉の力ってやっぱりすごいですよね。
人を傷つけてしまう言葉もあるけど、
そんな傷ついた心を救ってくれるのも、誰かの言葉だったりするから。
娘から素敵なアドバイスをもらって、私が娘になんて返したのかは、残念ながら覚えていません。
きっと「ありがとう」とか「そうだね」とか、言ってとても感謝したと思います。
どんな言葉を返したかは覚えていないけど、
その日は、そのあと、びっくりドンキーに行って、なんかすごく笑って楽しく過ごしたことは覚えてます。
やっぱりそうなんだよ。ほんと、娘の言った通り、
「大好きな人がたくさんいるから、それでいいじゃん」なんだよなぁって。
それを体感できた1日だったのでした。
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