カシミール旅行記④「インドでスキーはできるのか?!グルマルグ編2」
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何とかグルマルグまでたどり着いた私たち。
そこには真っ白な銀世界が広がっていた。
noteで初めて動画をアップしてみた👆
動画の中で”グルグラム”と言ってしまっているが、"グルマルグ"の間違い💦
グルグラムだとデリーの隣町になってしまう…。痛恨のミス!笑
冬はマイナス5度近くにもなるらしいここ雪山グルマルグ。
ここがインドだなんて本当に驚きだ。
ちなみにグルマルグは多くの観光客が訪れる生粋の観光地なようで、動画で私の後ろに映っているインド人Pさんに執拗に話しかける男が見えると思うのだが、これは「ソリに乗らないか?」と声をかけているキャッチのお兄さんである。
そんなソリキャッチのお兄さんをいなしつつ、20分ほど歩くと小高い丘の上に寺院が見えてきた。
これはヒンドゥー教の寺院だそうだ。
カシミールはイスラム教徒の住民が多い地域。そのため私はカシミールを実際に訪れるまでてっきりモスクばかりがあるのかと思っていたのだが、実はヒンドゥー寺院もたくさんある。
Pさんはヒンドゥー教徒ということもあり、また雪山の安全祈願もかねてまずはお寺にお参りすることにした。
雪とヒンドゥー寺院。
なんだか少し不思議な感じがする。
"お参りすることにした。"…と言っておきながら寺院の中に入るには裸足にならなければならなかったので、私は入り口でのお祈りにさせていただいた。
Pさんと友人はちゃんと靴を脱いでお参りしていた。
寒さが勝ってしまった…すみません…。
他にもたくさんのインド人が雪が降りしきる中、靴を脱ぎ裸足で寺院の中でお祈りをしている姿をみて、信仰心は寒いとか冷たいとか関係ないんだなと思った。
私も日本の神社やお寺だったらそうしただろうか…?
さて、ここには世界一標高の高いゴンドラがあるらしく、私たちはそこを目指しさらに歩いた。
あまりにソリキャッチ兄さんが熱心に営業をしてくるので、ちょっとだけ乗ったり、友人を乗せて引っ張ったりしてみた。
しばらく行くと、沢山の人がスキーをしている緩やかな傾斜の場所に出た。
実は3歳~6歳まで北海道の函館に住んでいた私。小さな頃からスキー教室に通いバリバリに滑っていた!
しかし大人になってからは全くと言っていいほどスキーをする機会がなくなってしまい、大学生の時にカナダで久々にチャレンジしたところ、間違って超急斜面な上級者コースに行ってしまい滑り転げたことがある。笑
その滑り転げた最後のスキーからも既に10年以上たっているので、正直スキーってどうやって滑るんだっけ?という感じだ。
しかし、ここまで来たら是が非でもやってみたい!!
だってなにより”インドでスキー”というワードが面白すぎる。
幸いなことにここはコースとは呼べないくらいの、キッズが練習するようなめちゃくちゃ緩やかな傾斜のゲレンデ。
ここならさすがに滑り転げないだろうということで、スキーをすることにした。
ちなみにここにも沢山のキャッチのお兄さんがいるので、スキー板やストックなど必要な物はその場でレンタルできた。
ただ、左右の長さが違うストックが来たり、短い板が来たりなど、やっぱりインドだけあって適当さ加減は半端ないので注意が必要だ。
インストラクターの先生もオプションで付けられるらしいが、函館に住んだことがある私&青森出身の友人の名誉にかけてインストラクターは断った。
友人の旦那さんPさんはやらないということで、私と友人でインドでスキーにチャレンジ!
私たちがやり始めた時はなぜかリフトが動いていなかったので自力で緩やかな山を登る。
登ったところでスキー板を装着しようとしたのだけれど、スキーをやってない年数が長過ぎて板の前後ろがわからず、なかなかハマらんなぁと焦っていたのは内緒だ…笑
滑るまではできるか不安だったが、人間は子供の頃に習ったことは忘れないんだな。
滑りだしてしまえば体が勝手に左右に体重移動して滑る切ることができた。
ちなみに多くのインド人観光客もスキーにチャレンジしていたのだが、そのほとんどが雪なんてめったに見たこともないような人たちなのだろう。
へっぴり腰になりながらキャーキャーワーワー言って滑っている…というかインストラクターの人に引っ張られている姿が何だかとてもかわいらしかった。
たまにわけもわからず直滑降で滑り降りてる人もいたので怖かったけど。笑
そしてインド人でもインストラクターの人はやっぱり滑りが抜群にうまくてカッコいい!!ひそかに先生の後をつけて滑ってみたら「何この外国人?」という怪訝な顔をされてしまった。
ゲレンデで恋は生まれなかった。
さて、数回滑った後はPさんが熱望していたゴンドラを目指すべく再度歩いた。
グルマルグ、雪の質はいいのだがとにかく歩かなくてはいけない。
駐車場からヒンドゥー寺院まで20分。
寺院からキッズコースゲレンデまで20分。
ゲレンデからゴンドラまでまた20分。
といった感じ。
この辺をもっと整備すれば世界的にも良質なスキー場になるんじゃないかな。
チケットを購入し、いざゴンドラに乗り込む。Pさん大はしゃぎ!
友人のツイッターから引用させていただいた。
一方もう結構スキーで疲れ切ってた私。笑
というか日本人だからゴンドラって乗り慣れてるんよね。箱根にもあるし…あれはロープウェイか。
ゴンドラとロープウェイは何が違うの?
Pさんをみて育った環境や経験によって感激するものとかテンション上がるものとかは変わってくるんだな、面白いな。と思った。
10分ほどで山頂へ。
降りて即感じた。信じられないくらい寒い。
さっきのキッズコースゲレンデでは感じなかったがここでは体温がどんどん下がっていくのがわかる。
雪もさっきよりパウダースノーで綺麗だ。
登ってきたのはいいものの、スキー板も返してしまったのでとりあえずはしゃぐくらいしか山頂でやることはない。
しかしはしゃげばはしゃぐほど体温が低下してゆく…
寒い。もう降りよう…。
元気なPさんを顔面蒼白の日本人二人でなんとか説得し帰りのゴンドラに乗った。
なんとか麓まで戻ってきたものの、体が冷たすぎる。お腹も空いた…。
寒いと空腹。ここに眠いが加わったらやばいやつでは…🥶?
上述したようにここからもとの駐車場に戻るには…60分…!!
無理だ。凍死する…!
幸いなことにゴンドラ乗り場近くのペンションのレストランが空いていたので、私達はそこで遅めの昼食を取ることにした。
顔か完全に死んでいる。
注文したポテトとパコラをみんな無言で貪る。
食事したこととカシミールティーのカワを飲んだことで少し体温も回復した。
その後降りしきる雪の中なんとか歩いて駐車場に到着。我々は帰路についた。
雪山を全身全力で楽しんだカシミール旅3日目だった。