この時代だからこそ、kaettaraがつくりたい「かえれる地元」
地方出身者が、望む仕事をするために東京に出る。
そんな当たり前となっている流れに、私が疑問を持ったのが6年前。それがきっかけで都内で栃木県出身者を集めた飲み会を企画して、地方の文脈に足を踏み入れました。
その後、自治体の移住促進の動きは加速していって、関係人口・多拠点居住・地域での副業などなど……地域との多様な関わり方を提案する動きが高まってきました。そしてまさに今、新型コロナウィルスによって人々の生活や働き方が、この数カ月でガラリと変化しています。
これから間違いなく、生き方を見直していく人たちが増えます。そして選択肢の一つに「地元に帰ろう」と考える人たちが出てくるでしょう。
kaettaraは「かえれる地元をつくる」をビジョンに掲げ、これまで自治体と連携して人や企業を地域につなげる事業を行ってきました。
これからの時代に、kaettaraがつくりたい「かえれる地元」を言語化しました。
かえれ”ない”地元とは
首都圏に住んでいて”地元に帰りたい”という人に「帰れない理由なんですか?」と聞くと、ほとんどがこう返ってきます。
「仕事がないから」
地元への想いがあっても、いくら住む環境が整っていても、働く場所がなければ暮らしていけません。実際に地方には働く場所が無いわけではないけれど、やりたい仕事がない(みつからない)というケースが圧倒的に多いです。
そんな人たちが地元に帰るには、仕事をあきらめるか、地元に住みながら続けられる仕事をしているか、自力で仕事をつくるかしか今のところ選択肢がありません。
私たちは、若者たちが帰りたくても帰れない地元は、産業が見えない状態にあると考えています。
かえれる地元とは
若者たちが地元に帰れるようになるには、望む仕事を見つけられるようにすること。そのためには、若者が主体的に新しい価値を生むための挑戦ができる環境を増やすことが必要です。
工業化社会では教育機関や企業を都市に集中させて、地方を生産拠点としてきました。近年は人口が減少、高齢化、終身雇用制度の廃止、人手不足、さらにこれから地方ではインフラを維持するのも、後継者不足で産業の維持をするのも厳しい未来が見えてきています。
現在、地元の産業を支えてくださっている方々には頭が上がりません。素晴らしい技術や仕組みを築いてきてくださったからこそ、私たちは地元に育ててもらえました。しかし今この瞬間に、何かしら「変わらないといけない」と思わない組織はないのではないでしょうか。
その変化のプロセスこそが、若者たちの出番となります。まさに今、企業は受け継ぐべきカルチャーを踏襲しつつ、さらなる成長に向けての挑戦をするチャンスです。また、地域全体で一丸となって地元がこの先も豊かでありつづけるための仕組みをつくるタイミングでもあります。
かえれる地元に必要なことは、「地域産業のアップデート」です。地域産業をアップデートするとは、地元産業に根差した挑戦の場をたくさんつくることです。
地元企業に若者が挑戦できる場を創出して、発信していくこと。 それらは、いち企業の個別の努力に頼るのではなく地域全体で支えていくものだと考えています。
そのためのあらゆる新しい手段を、最適な形で地域に取り入れるハブとなる存在になっていくのがkaettaraです。
かえれる地元をつくるkaettaraは、産業のアップデートを推進する
かえれる地元をつくるwebメディア「MIKIRO」で、私たちは栃木県で挑戦している企業の取材をしてきました。取材先に訪れるなかで、社長たちと様々なディスカッションをしてきました。
私たちが見てきた景色、出会ってきた人たちの話、誰もがかえれる地元をつくりたいという想い。するとある日、ある社長からこんな声をかけられました。
「情報発信が大切なことが分かった。若手に任せていくことにしたよ」
私たちの話に共感し動いてくれた方がいる。非常に勇気をもらえた出来事でした。
都内で開催している栃木県出身者たちを集めた飲み会では、出身者たちの地元への想いを聞き、MIKIROでの取材では地元企業の経営者の方々の声を。また、地域づくりや工業振興関係に携わる行政の方々の声も聞いてきました。
そして感じたことは、県外に住んでいても地元に貢献したいという想いを持っている人たちはたくさんいること。さらに、地元にはとても気持ちの良い企業があり、熱い想いを持った自治体の職員さんたちがたくさんいることです。
かえれる地元つくる。そのためには、誰もが力を活かしあえる仕組みを地域全体でつくっていくことが必要です。地方にはそういう環境が必ずつくれると信じているし、新しい刺激は必ず良い未来につながります。可能性しかありません。
kaettaraは「かえれる地元をつくる」ために、産業のアップデートを推進します。壮大な目標過ぎて、まだまだ全く力が足りません。想いを共有し、一緒に目標に向かって連携していける仲間たちを求めています。
新しい挑戦を生むための地元産業のアップデートを「かえれる地元」を共につくっていきましょう。ご興味のある方、ぜひお気軽に永井までご連絡ください。