お香の魅力〜「お香」を掘りさげるよ Vol.2
前回から少し時間をかけてしまいましたが、今回もお香の魅力を伝えたい使命のもとに今回も「お香」を掘りさげるよ!
目次
3)香原料の香りと効果・効能
4)お香の歴史・・・・これは次回、vol.3 にてつづります。
各香原料の特徴と働きは「香原料のこと」でまとめています。そして、よろしければ、「お香の魅力 vol.1」もご一緒にチェックしてみてください。
さて、今回はお香の香原料と綴ります。
3)香原料の香りと効果・効能
お香に使われる香原料の種類は多様にあります。その種類の数だけ香りもあるのですが、香原料により心地よくなる香りや、うっ!って鼻をつく苦手な香りもあります。よって一言で「お香の香りとはこうです」ととはいえません。
ただ多くの方が、【懐かしい、古くさい、昔どこかで嗅いだ香り】というイメージを持たれているようです。
それはどうしてか?
お香の歴史は古く、日本に伝わったのが、538年の飛鳥時代に遡ります。そしてその時代の香りを嗅いだわけではないので絶対は言えませんが、その時代の書物から読み解いた文献などで表されている香りの表現が現代に伝わる香原料の香りのイメージとさほど変わらないのです。
人間の遺伝子が懐かしいと思うのが、そのあたりからくるのではと思うとお香の香りを聞く度に大昔にタイムスリップできるような気になりませんか?
人によって懐かしい、古くさい、昔どこかで嗅いだ香りというのは、それぞれタイプは違うお香で、例えば、お盆や、お彼岸で訪れた田舎で嗅いだ仏様用に焚かれたお線香の香りだったり、箪笥の中から香ってきていた防虫香の香りだったり、縁側で焚いていた蚊取り線香の香りだったり。。。
近年は、パワースポット巡りや、御朱印集め、座禅・写経体験ということで神社仏閣へのご参拝される方も増えてきたのでそこで、手水がわりに使われるお清めのための塗香、お詣りの時の焼香、身代わりにお焚きするお線香だったり、お茶席での薫物と呼ばれる練香など。
お香の香原料で単体で使われる香りのもので代表されるのが「沈香」と「白檀」があります。この2種類の香木は、色々加工もされていて人気のある香りでもあります。
お香の効果・効能ですが、医薬品ではないのではっきりこれに特化していますや、これに効きますという表現はできません。これは薬機法*がありお香は、雑貨扱いになるためです。
<参照:薬機法ー厚生労働省より>
一部の香原料は、漢方などの生薬でもあります。
それと一部の香原料は、アレルギー反応に注意しないといけないものもあります。
お香を使うと「こんなことが解消されます」という触れ込みをすることはできません。なので、ここでは、お香を使った方や、手作りお香講座でお香を実際にお香の香りに向き合った方々の貴重なお声を参考までにまとめてみました。
体験者の声
・ゆったりの時間と向き合うことができて、イライラすることがすくなった気がします。
・集中力が高まった気がします。
・心に余裕ができたのか周りに優しくなれました。
・心の迷いが少なくなって、ポジティブになりました。
・自分の時間を大切にできて、客観視できるようになりました。
・無気力が回復した気がします。
・脳の働きが活性化したのか、頭がスッキリしました。
・よく眠れるようになりました。
・感情的に興奮することが少なくなりました。
・リフレッシュできました。
・とてもリラックスできました。
・お香の香りに癒されてストレスが緩和しました。
以上のことから、悪い感想がないことに正直びっくりしました。むしろ喜んでもらえたり、感謝されたりすることが多く嬉しく思います。
香りの伝達方法
さて、ご存知の方も多いとは思いますが、アロマ同様に香り成分は鼻から入って、鼻の奥の嗅細胞(嗅上皮)を刺激して、それが電気信号へ変化して、大脳辺縁系へ伝達。その後視床下部、下垂体へと伝わっていきます。
それだけではなくて、口(呼吸)からも皮膚からも浸透してそれが血管に入り全身に回るとも言われます。
・大脳辺縁系は、感情や本能をつかさどる
・視床下部は、自律神経やホルモンの分泌、免疫の働きを調整する役割
このふたつに伝わることによって、心と体の機能バランスが整えられます。
実はすごいんです!
人間の五感の中で、「嗅覚」だけが
大脳辺縁系へ直接伝わる特殊な感覚。
大脳辺縁系は、いい香りを嗅ぐと心地よいという感情に変換されて心身共に良い状態にしてくれるという仕組みです。上記のことから、リラックスした状態で個人的には、瞑想に近い状況になるのかなとも思います。
私は瞑想する時や、自分の気分をリセットする時にお香を焚きます。お香の種類はその時によって、お線香を焚いたり、電気香炉で練香や、香木のチップを焚くこともあります。その時間は点てたお抹茶を飲んだり、瞑想したり、ゆったり本を読んだりとどちらかというと時間をゆったり使います。まるで線香だったら煙がゆっくりと上へ上がるように。
ここまで読んでご興味を持たれたらぜひ、お香を生活に取り入れてみてくださいね。
<次回のVol.3では、4)お香の歴史を綴ります。どうぞお楽しみに!>