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一呼吸おいてしっかり相手を尊重する「オウム返し」

わたなべあやかです。

ITメガベンチャーでコーチングや心理学などを取り入れ「人とチームを最大化させる風土作り」に取り組んでいます。

今回は、
傾聴の代表的なスキル「オウム返し」について書いていきます。
オウム返しはシンプルで誰でもできる基本テクニックですが、相手の話を聴く上で大事な要素がたくさん詰まっているので、ぜひチャレンジして頂ければ嬉しいです。

▶︎ このnoteはこんな人のお役に立つかも
・相手に気持ちよく話してもらいたい人
・会話のテンポが速い人
・お子様の話をしっかり受け止めたいパパママ

相手の言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」

まずオウム返しとはどういうものか見ていきましょう。

オウム返し

このように、
相手の発した言葉をそのまま繰り返してこちらも口に出すことです。

オウム返しが傾聴に効果的なのには大きく二つの理由があると思います。

メリット1. 相手が話しやすくなる

オウム返しは「自分が相手の話を理解したことを示し、相手の話をさらに促す」ことができます。

話し手からすると、
「この人分かってくれてるな。」
「自分の話に興味持ってくれてるな。」

と感じやすくなるのが特徴です。

例をみてみましょう。

あいづちのみの会話例

あいづちで相手に話を促すことは、皆さんも普段からやっていらっしゃると思いますが、これにオウム返しを加えてみましょう。

あいづち+オウム返しの例

前者の会話よりも後者の会話の方が、聴き手側がより「相手の元気のない状況を受け止めた」感じが強まっているように思えませんか?

メリット2. 相手を認めたことを示すことができる

また、オウム返しには「相手のことを認められる」というメリットもあります。

例えば、職場でよくありそうなやりとりに、オウム返しを加えて違いをみていきましょう。

相手の意見に同意できない例

相手とは違った意見を示す時も、オウム返しを使うと少し印象が変わります。

同意できない時にオウム返しを使った例

いかがでしょうか?

前者は相手の意見を一切受け付けない感じが出ています。
一方で後者も同じく同意はできないものの、まず相手の意見を尊重する姿勢を示せているのではないでしょうか。

以前、相手を認めることで可能性を広げることができるというnoteを書きましたが、オウム返しは相手を認めていることを示せるシンプルなテクニックです。

いろいろなオウム返し

オウム返しにもいくつか種類があるので、見ていきましょう。

要点だけ抑えるオウム返し

要点を抑えるオウム返し

こちらは相手の言葉の中からキーワードだけ抜き出したオウム返しです。

会話のテンポを落とすことなく、相手の会話の重要そうなポイント抑えながら話を聴くことができます。

感情に寄り添ったオウム返し

オウム返しでもどの言葉を繰り返すかによって印象が異なりますので、その例を見ていきましょう。

事象を捉えたオウム返し
感情を捉えたオウム返し

この二つの例は話し手はどちらも同じセリフを言っています。
しかし聴き手側のオウム返しの内容が異なります。

このように相手の会話に感情が出てきた時には、その感情側の言葉を拾った方が良いとされています。

前者は聴き手の興味が「新商品の状況」に注目しているように聞こえる一方で、
後者は聴き手が「話し手自身」に興味があることを示しているように聞こえるのが理由です。

感情を示した言葉を繰り返すことで、「私はあなた自身に関心がありますよ」と示すことができます。

大事なのは相手のことを受け止める一呼吸

私もついついやりがちなのですが、議論や対話に集中すればするほど、どんどん話を前に進めてしまいたくなります。

話の展開を早められる一方で、相手の話をしっかりと受け止めるゆとりが取れなくなり、相手へのリスペクトが希薄になってしまうデメリットがあります。

これを続けていくと、いつしか相手側が「この人は自分の意見をあまり聞き入れてくれない」と信頼関係を損ねることに繋がってしまいます。

相手はいつの間にか心を閉ざしているかも?

普段から意識してオウム返しを取り入れて、相手のことを認める姿勢を癖づけていけると、議論が盛り上がった時も自然と相手を尊重するふるまいに繋がるのではないでしょうか。

オウム返しはやったことがないとやる側は少し違和感を感じますが、話し手にとっては意外と自然に聞こえるので、ぜひ一度頂けると嬉しいです。

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渡部紋歌@マネジメントにコーチングと心理学を
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