「水無月」で和の文化を子どもたちに伝えたい。夏越の祓をきっかけにママが日本文化の継承者になろう
6月30日は『夏越の祓』の日です。
『夏越の祓』とは
1年の半年に当たる「6月30日」に
それまでの穢れを落とし
残りの半年の無病息災を祈る儀式です。
この時期には
各地の神社にも「茅の輪」が設置され(これです↓)
これをくぐることで穢れを祓うことができる
といわれています。
こんな感じでお参りします↓
家にほこりが溜まるように
人は誰しも生きていれば知らないうちに
何かしら”負のエネルギー”が溜まってしまいます。
昔の人は負のエネルギーを”穢れ”として
定期的に祓う習慣があったんですね。
その習慣の一つが
『夏越の祓』というものなんです。
その6月30日ですが、今年は平日です。
仕事で神社なんていけそうもないです
なんて声が聞こえてきそうですが
諦めるのはまだ早いですよ。
家でもできることは
まだたくさん残っています。
例えば、掃除です。
これだって家の穢れを祓う行為ですし
巡り巡って”徳積み”になります。
おのずと
運気アップにもつながるんですよね。
忙しい方はたった5分でもいいから、
いつもしてないところをさっと拭くだけでも
違ってきますよ。
ですが、
掃除はどうしてもテンションが上がらない
という方いるんじゃないですか?
だって掃除って
どうしたって面倒ですよね。
重い腰があがらない・・・
そんなあなたには
「食べて開運」という方法はいかがでしょう?
美味しいもののためなら
頑張れそうな気がしてきませんか。
え、私だけ?
では
さらに、食を通じて
和の伝統だったり和の食文化を
次世代に繋ぐことができるとしたらどうでしょう。
美味しいものを食べる
といっても自己満足じゃないんです。
子どもたちにも日本文化の素晴らしさを
伝えることができるなら
やってみる価値があると思いませんか?
あなたが日本文化の継承者になるんです。
こういう目的なら
普段罪悪感を持っている
お菓子だって堂々と食べさせていいんです。
だって食育なんだから。
日本文化を支えるためなんだから。
「食を通じて日本の伝統をつなぐ」というと
なんだか敷居が高い感じがしますが
案外簡単にできるんですよ。
ということで、今日のススメは
という話です。
水無月というお菓子のススメ
6月は「水無月」といいますが
その名をもらったお菓子があるんです。
小豆ののった三角形のお菓子。
見たことないですか?
中には知らなかった~という人もいるかと思います。
ええ、私も恥ずかしながら
初めて知ったのは3年前でした。
元々はお供え
つまり、神様への捧げものでした。
昔、砂糖は貴重品でしたから
砂糖を使った「お菓子」というのは
特別な意味を持っていました。
節句などの区切りの時には
食べ物や飲み物を神様にお供えし、
神さまと一緒に食べたり飲んだりすることで
災いを祓うという儀式をしていたんですね。
節句とは違いますが
この「夏越の祓」も一つの大切な区切りの日です。
そんな日にこの水無月を食べることで
大切な昔から続く”こころ”みたいなものが
繋がっていく気がするんです。
水無月を食べたほうが良いと思う理由は?
①小豆の魔除け効果
小豆は昔から「邪気を祓う」食べ物とされてきました。
節分の豆まきはご存知だと思いますが
鬼=邪悪なものが嫌うものが「豆」です。
その「豆」には
魔除けの意味が込められています。
赤という色にも
魔除けのパワーが込められているので
という最強の魔除けが小豆なんですね。
その小豆を使ったお菓子を食べることで
半年の穢れを祓ってしまおうということです。
小豆をこの時期に食べることは
「薬膳」の視点から見ると
理にかなっている部分もあって、
▶甘いもの=消化器系を助ける
暑くて湿度の高いこの時期に弱りやすい
「脾」=胃腸を助けるのに役立ちます。
▶小豆=体内の湿気を外に出してくれる
利尿作用・解毒作用があり、
むくみやだるさにもおすすめ
という側面があり、
ぜひ食べたいのが小豆なんです。
②氷をかたどったお菓子で暑気払いしよう
いまでこそ、冷蔵庫とかエアコンとか
暑さ対策ができるようになりましたが
昔はもちろん冷蔵庫なんてありません。
昔は旧暦の6月1日に
氷室から切り出した氷を口にして
夏バテを防ぐという習わしがあったそうです。
さぞや貴重な氷だったことでしょう。
もちろん庶民はそんな
氷を手に入れるなんて難しいですから
氷に見立てた三角のお菓子を食べるようになったのが
水無月のいわれといいます。
そうめんとかってガラスの器で食べると
少し涼しい気がしますが
それと同じように
涼しげな見た目のものを食べることで
少しでも暑さを紛らわそうとしたんでしょうね。
視覚からの効果は決して侮れませんから
昔の人の知恵をお借りしてみるのも
この暑い夏を乗り切る工夫の一つといえます。
ちなみに
この三角形という形も大事でして
尖ったものにも魔除けの意味がある
といわれています。
科学のなかった時代には
人々は恐れるものが多かったでしょうから
魔除けというものが
生活に欠かせないものだったんでしょうね。
こういうところから当時のことを
うかがい知ることができます。
③次世代につなぐ想い
昔の人は
神さまをとても大切にしていました。
今みたいに医療も発達していなかった時代ですし
人が天寿をまっとうすることは
相当難しかったと思うんです。
特にまだ抵抗力の弱い子どもたちが
大人になるまで生きられるということも
今みたいに当たり前じゃなかったわけで。
大切な子ども、子孫たちが
これからも無事に生きられますように・・・
という”祈り”みたいなものが
神さまにお供えする季節のお菓子などに
込められていると私は思うんです。
命を繋いでいくことを
今よりももっと
とても大切にしていたんだと思います。
そしてその命を繋いでくれるのは
野菜やコメなどの農作物、自然界の恵みたちです。
これらを与えてくれる自然を神様として
とても大切にしてきたという文化があります。
生かされていることを知っていたんでしょう。
だからこそ命を大切にし
食べ物も大切にし
感謝を忘れない。
そんな日本人の心みたいなものが
伝統的な食文化に残っている気がするんです。
その一つである
水無月。
美味しいものを食べるというだけじゃなく
そこに込められた”心”や”想い”を
子どもたちに伝えることには
大きな意味があると思っています。
だって誰よりも
”心”を感じる”感性”を持っているのが
私たち日本人なんですから。
ということで。
今年の6月30日には
昔の人の想いに胸を馳せながら
水無月を食べてみてはいかがでしょう。
食を通じて次の日本を担う子供たちに
古くから伝わる和の伝統を繋げていくことは
決して難しくはないです。
むしろ
こんな時代だからこそ必要なことだと思うんです。
なので最後にもう一押し。
なんなら作ってみるのも楽しいですよ。
私が今年初めて作った水無月がこちらです↓
小豆、砂糖、だんご粉だけでできちゃいました。
レシピはこちら↓
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綺麗道こと
古川綾子でした。
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