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インスタ映えからエモ映えへ SNS時代の写真の在り方【#木曜日のミレニアルズ】

目次

・書籍紹介
・エモいの招待
・パネルディスカッション
・告知

登壇者:Twitter

駒下 純兵

野本 敬大

わたらい ももすけ

村田 あつみ

秋岡 英太朗

書籍紹介

写真トレンドの変換
2016、2017年
 存在としての映え=「盛り」
 見た目の新規性を重要視
 普通の人はできない加工が流行

2018年、2019年
 意味としての映え=「エモい」
 場所や体験、物語を重要視
 加工ができないフィルムが流行

エモいにフォーカスした写真本がなかったので作った。

エモい写真の正体

エモいは真面目に聞くと本質はとらえられない。


BEAMSの広告に感銘を受けて、ラブグラフを創設した。

エモい写真のキーワード→わびさび

エモいが流行る理由
SNS疲れの揺り戻しでエモい写真を求める人が増える

ラブグラフがうけているのは…
・本質的には今あるものに目を向けてる
・わびさびの要素を持っている

パネルディスカッション

エモいとはなにか

野本
説明できないけど、いいように感じること
”言葉にできないけど、なんかいい”…すごく便利
広義な意味を持ってるし、年齢にこだわりを持たない

わたらい
”抽象度が高くて潜在的な共感性が高いもの”
ポートレートはSNSでは伸びにくい
→ポートレートは情報が具体的すぎる(顔や体型etc...)
→共感性が低い
シルエットポトレ(顔が見えなかったり情報が少ない)
→共感性があげやすい

潜在的な共感性とは…
表面的な共感性:実際の経験(差異が大きい)
潜在的な共感性:想像で手にいれた経験(小説や映画など:差異が少ない)

抽象度高い*共感性が高い=エモい

こまげ
感情に紐づくワード
いま存在していないプラスの感情=エモい

今まで:今ないものに向かって頑張っていた
(もっとお金がほしい、仕事ができるようになりたいetc...)
→SNSの登場によって、他人との比較が当たり前になった
→当たり前になりすぎて、疲れが生じ始めた


なぜ時代がエモいを求めるのか

野本
いろんな年代の人が”エモい”を使う→感情をわかちあいやすい
みんなが共通言語として”エモい”を使った結果、みんなが求めているような気がしている。

わたらい
せつな的な感情の先にはハッピーエンドがあると潜在的に刷り込まれてる
→映画や小説でせつなの先に幸せがあると提示されているから
→切なさを成仏させようとした結果”エモい”になった

終わり際→エモい

自己肯定したい欲求の高まりが変化
理想の自分になりたい→今の自分を肯定したい

こまげ
・自己肯定したい
・情報過多
・文脈理解力の向上

わたらい
組み写真が流行ってる
組み写真:数枚の写真でストーリーを作る

点から線で魅せる写真
 数枚でストーリーを作る企画力が大事


広告やビジネスへの活かし方

わたらい
#バイバイ制服 →Soft BankCMに繋がった

わたらい
商業カメラマンを変える
従来:イベントに出向いて撮影する
わたらい:ハッシュタグでブームを作ってライセンスを売る

△ジェネレーターはコスパのいい広告方法

コンテンツに名づけをすることで命が吹き込まれる
→#バイバイ制服 #夜女子 #バイバイ恋人

野本
 広告にエモいを用いるのであれば強く狭くする必要がある
”平均的な感性を持ったひとり”は存在しない
誰に渡すか具現化されたものじゃないと刺さらない


マル秘! エモ映えテクニック

わたらい
シャッタースピード:遅くする(あえてぶれさせる)
→誰だかわからなくして共感性をあげる

1枚目:男の子主観
2枚目:女の子主観
コンテンツへの敷居をあげることでファンにする導線を引く
→あえて小さい文字を入れることで画像を拡大させる

野本

エモさを作るテクニック:フィルムで撮るだけ
スマホが普及した→誰もがフィルム写真に懐かしさを感じるようになった

横長動画:フィクション(映画やテレビなどの影響)
縦長動画:ドキュメンタリー(インスタやスマホ写真などの影響)

無意識のなかにあるセンチメンタルなものを忠実に描く

こまげ
ものにストーリーをいれることが大事
(言葉で補填する)
コンセプトを大切にする
×枠組み、ルール 〇ストーリー

表層以上のものを人が理解しようとする時代


エモいの先にあるものは?

わたらい
仮想人格がもっと流行る(ZEPETO etc...)
オンライン上で理想の自分として生きる世界
今:現実の過去をエモい
未来:仮想的なエモいが生まれる
→仮想空間(映画、ゲーム)で感じたことをエモいと感じるようになる

仮想現実が流行る

最終的に言葉はくさる。
感情がもっとダイレクトに伝わる手段が生まれるのかも。

野本
”エモい”→超便利
but...なんでも”エモい”にしてると思考・感情表現のチャンスを失う

エモいだけにフィーチャーしてしまうと
”嬉しい”や”悲しい”などの具体的な感情が抜け落ちる
→写真に対する意味がなくなる

入りは”エモい”でいい
でも、エモいで終わらせず言語化することが大切

こまげ
エモいの反動で新しい言葉が生まれるのでは?
日常にある言語化されていないものが、言葉になっていくのでは?
同じ言葉を使う人がコミュニティという形になるのかも。


質疑応答

ー社内でエモいの共有って、どうしてるの?

こまげ
あまり”エモい”って言葉は使わない。「何かが始まりそう」「何かが終わってしまった」とか。ストーリーがあることを、共通認識にしているところはあるかも。


ー共感性が全体的に低そうなものを、あえてとりあげて題材にするのはなぜ?

わたらい
”共感の拡張”を狙う。
「こういうことがあるよね」の周りには「こうしたい」があるはず。
「こうあるべき」のアンチテーゼになるコンテンツはウケる。


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