【日本語教育レポート】第9回「土地勘」4
第9回では、「土地勘」の4回目ということで、最後のプロジェクトに入っていきました。
前回の指導では、日本の地方の名前を漢字で書けるようにすることを目標にゲームをしたりして学習してもらいました。
それがどれくらい定着しているか、レッスンの初めに「自分で思い出せるだけ書いてごらん」と言って、思い出すことをしてもらいました。「テスト」と呼んでしまうと、点数や別のところに注意が入ってしまうので、ピュアにどれくらい覚えているかということに注目してもらえるように行いました。(特に、漢字練習等、覚えるための宿題は出していなかったし、「テスト」をするとも伝えていませんでした。)
ここでは、それぞれの学習者が覚えるためにどれくらいの頻度で思い出す必要があるのか、ということを知るために行いました。基本的に、覚えるために何度も書くというようなことはしたくないので、同じ単語を何度も扱って、プロジェクトに取り組むことで覚えてもらおうと思っています。今のところ、漢字も全て書けるのは半分、ひらがなでなら書けるものを含めると、大体(個人差はあるものの)70パーセントくらいでした。1週間ノータッチにしては、良い出来かと思います。
さて、今回は単元の最後のプロジェクト(summative assessment)ということで、自分の地図を作る下調べをおこなっていきました。
テーマを決めてもらい、「全国+(テーマ)」というキーワードで日本語で検索して情報収集してもらいました。
探究学習というからには、調べるスキルも伸ばしていく必要がありますが、調べるためには、まずヒットしやすいキーワードを覚えるということも大切かと思います。ということで、今回は「全国」という言葉がどんな意味を持つのかということから、実際に「全国」を入れて検索してもらいました。
みんなそれぞれ、「特産物」「祭り」「ラーメン」など、自分の興味のあることから広げてテーマを選んでもらいました。
そして、それぞれの地方で一つずつ何かをピックアップして、それぞれのことについて調べて、地図に説明を加える、という指示を出しました。(ここで、都道府県名も出してもらい、地方>>都道府県と知識を増やしてもらいました。)
Canvaを使って地図の上に矢印や地名や説明を載せて、見る人がわかりやすいように編集をしてもらいました。ということで、今回だけでは終わらないので、次回のレッスン中に終わらせると伝えて、今回は終了しました。
今回は、みんながあまりにも集中していたので、『西の魔女が死んだ』の方は取り組みませんでした。レッスン時間が終わったことを伝えたら、「あれ、もう終わり?西の魔女は?」と声があがったので、よく集中していたと思います。
みんなの発表が楽しみです。