
推し活に憧れる私にとびこんできた大相撲。
大相撲の冬巡業「大相撲都城場所」に行く機会にめぐまれました。
これまでに国技館で観たり、ちょうど8年前に都城(宮崎県)に来てくれたときも行った記憶はあるのだけれど、
雰囲気に酔うだけで、にわかファンにすらなれない程度の私でした(若過ぎたり、子連れだったりというのもあったかも)。
ですが、ですが。
今回は違ったのです。
はまりそうな予感がしているほどなのです。
先週行った美容院で、担当者さんが
「Number_i」がお気に入り。彼らを推すようになったら、私の行動も見える世界も変わったわ。推しメンバーの色はね……」と、最高に楽しそうに話してくれました。
本当に楽しいんだろうな、毎日が濃くなっているのだろう様子が伝わってきて、彼女が羨ましくなりました。
なんでもいいのだけど「推し」があるということは、それだけで強い。
がんばれそうだし、ご褒美にもなる。
そこから派生することで世界も拡がる。
「推し」。
「推し活」。
なんて尊いのでしょう!
もともと誰かに「どっぷり」「長く」はまるということがあまりなく、私にはそんな日はこなさそうだなと思った数日前だったのです。
ですが、ですが。
(以下、初めて真剣にお相撲を見たので言葉が間違っていたりしたらごめんなさい)
今回観た大相撲は、
巡業ということもあり、遊びの要素も含まれていて、相撲初心者にありがたいものでした。
"髪結い”の実演があったり(都城市出身の髪結の方でした。勝手にその方のお母さんの立場になってみたら誇らしくて仕方なかった)、
"相撲甚句(すもうじんく)”といって、数名の力士が土俵の上でくるくる回る中で、民謡を面白おかしい歌詞に変えて、かわるがわる歌を披露する力士(皆さん見事に声がとおる!さすがでした)、
"初切(しょっきり)”と言いって、2人の力士によるコントのような取組があったり(塩を撒きまくりで私の頭上にもたくさん。なんとなく縁起がよさそうな気もしました)
他にも"綱締実演”や“太鼓打分”など、取組の間にお楽しみ要素が盛りだくさん。
だからこそ!
巡業だからこそ見えてくるのですよね。お人柄。
おそらくいつもと変わらない真剣さで土俵に上がる力士。
取組前に、近くのお相撲さんとじゃれ合う力士。
観客から「〇〇〇~!」と呼ばれてにこりとする力士。
呼ばれなくて、その方向をみて"わざと”悪くギロっとした目をする力士。
負けちゃった~と取組が終わった途端にテヘヘ顔になる力士。
本場所やテレビでは見ることのできない表情を近くで観ることができて、私たち観客も大笑いしたり、くすっとしたり。
とてもとてもいい雰囲気が会場を包んでいました。
真剣に集中して臨んでいるように見えた琴櫻と、いい感じで肩の力が抜けているように見えた豊昇龍の取組は巡業といえども圧巻。
どちらが勝つのかわからない取組で見ごたえたっぷり。最後は素晴らしい形で終わりました。
素晴らしすぎて、これももしや演出なのかと思ったりもしたけれど、取組後に真剣な表情でゼイゼイするお二人をみたら、そんな考えをもつ自分がばからしく思え、どちらでもよくなってしまいました。
後ろ姿が何かを語っている親方さん方、
取組がすすむにつれて力強さもお召し物も立派なものになっていく行事さんや相撲界(角界というのですよね?)を支えるスポンサーさんの空気までも感じられて、
たくさんの力や仕事や心で、国技である「お相撲」が成り立っていることを肌で感じさせていただく時間となりました。
で、私は見事に心をぎゅいっとつかまれてしまった、というわけなのであります。
日本相撲協会の公式Xと2025年の初場所が楽しみで、これからしばらく相撲界(角界というんでしたっけ)を追いかける日々となりそうです。
昨日いただいた取組表でお気に入り力士何人かをチェック済み。その人たちを調べてみる。動くその人達を観たくなる。
やだ、楽しい♡
これってもしかして推し活の第一歩なのかもしれない。