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賑やかなスケジュールはかくしてつくられる

先月8回。先々月5回。先先々月4回。

これはたー坊が1ヶ月で病院に通った回数。たー坊さんの医療ケア、割と相当に手厚くて、日々のスケジュールは毎月毎日大層わりと賑わっている。旦那さんからは母親が健康オタクだからでは、と言われていたりする。

21トリソミー、いわゆるダウン症で生まれてくると何らかの合併症を持っていることが多い。一番多いと言われるのが、心疾患。たー坊も疾患というほどではないが、卵円孔というお腹の中で開いていて生後閉じるはずの穴がまだ閉じておらず、経過観察中。また、甲状腺ホルモンの数値と肝機能の数値がこれまた経過観察中だ。

そしてまさに先月、霰粒腫の疑いで毎週眼科に行き、月の通院回数をたいそう稼いだたー坊さん。経過は良いといわれた直後、視力の検査をした結果、乱視と遠視が相当強くなっているそうで。このままだと弱視になります、とあっさり言われて母はびっくり仰天。霰粒腫からの弱視は驚き桃の木なのでした。ダウン症の子は9割がメガネ、と聞いてはいたものの、「弱視」という言葉は破壊力半端ない。たまには帰りにスタバでフラペチーノでも、とルンルンに意気揚々と目論んでた母のガラスのハートには若干のヒビが入り、とぼとぼと帰宅したのでした。

ということで、ダウン症の合併症は、その種類も程度も100人100通りで、本当に一人一人ご様々。

たー坊の合併症の種類と程度に関しては、弱視以外は現時点ではさほど重症度が高いものではない。が、総じて毎月病院に行っている気がするのはなぜだろう。先月に至っては、8回、単純計算で週に2回。改めて数えてみると気のせいではなく、結構多い。やはり母親が健康オタクだからか、問題があれば早期に解決したいというセッカチな性格もある。さらにさらにそこに療育が週2回、隔週のものが1本。さらにさらにさらに、病院や支援センターが主催するグループレッスンもそこに加わると、1週間予定がない日がない、ということもザラにある。そんなスケジュール感の中で、プラスしてダウン症児ママ・パパの会に参加したり、セミナーに参加したり、定期的に母乳相談室に通い、便秘っぴ解消のために赤ちゃんマッサージなどのイベントも欠かせない。先週末はついに禁断のベビースイムなるものの見学に行ってしまった。なぜ禁断かというと、何を隠そう我が家は父母ともに生粋のカナヅチなもので。見学の結果についてはまた後日。

こうしてとにかく色々前のめりに参加するもんだから、当然1日ではしごする日もあったりなかったりする。親のセッカチのせいで振り回される子供の身にもなってほしい。が、全く訳わからずのたー坊は、眠たければ寝るか泣くし、楽しければ笑う、暑ければ愚図る、泣く、寝るという筋金入りのマイペース。

こうして足で稼いでなんぼ、昭和の刑事のごとく、割と早期に病院を探しまわり、あちこち通院してセカンドオピニオンを聞いて動いていたので自慢じゃないが、周辺の病院事情には結構明るくなってきた。

ダウン症児に絶対欠かせないのが、まずは専門医を見つけること。これは大抵大きな総合病院であることが多い。ダウン症の診断が確定すると、大抵は専門医として総合病院に定期的に通院することになる。しかも、小児科ではなく遺伝科とかダウン症外来という珍しい名称の科に通うことが多い。小児科だと一定の年齢以上は見てもらえなくなるのに対して、遺伝科やダウン症外来だと年齢関係なく、生涯に渡って包括的に診てもらうことができる。たー坊が通っている都立小児医療総合センターやお隣神奈川の県立子供医療センター、逓信病院ダウンセンター、日赤病院などがある。たー坊も専門医としてお世話になっているのは2箇所。ここに地域のかかりつけ医が加わっていく。

小児科はもちろん、ダウン症の子は耳の穴が狭くて中耳炎になりやすいとのことで、半年に1度耳鼻科に通い、眼科にも定期的に通っている。ちなみに健常の子なら比較的スムーズに通過していくであろう離乳食に関しても、ダウン症の子は舌が大きくて筋肉の緊張が弱いため、お口もいわゆるひどく不器用な子が多く、大抵の子が摂食外来なるものに通うことが多い。たー坊も離乳食の初動が大切ということで、月に1度摂食外来にお世話になっている。摂食外来というものがあること自体、たー坊に出会っていなければ知らなかったに違いない。

要するに何がいいたいかというと、たー坊の通院は専門医のいる総合病院にかかりつけの地域の小児科、耳鼻科、眼科、摂食外来。すでにてんこ盛りすぎる。そして、これに加えて最近増えたのが、小児アレルギー科と便秘外来。

ター坊、母乳はちゃんと飲めるのに、粉ミルクは過去3回飲ませて、3回ともかなーりご立派に嘔吐しまくった。しかも大抵12時間後とかかなり時間が経過してからその時はやって来る。突如目の前にマーライオンが表れたかのように突然勢いよく嘔吐しまくる。1、2回目の嘔吐中は本人も寝ているという驚きの状況。こちらも夜中の暗闇の中いきなりケポンケポンという音が響き渡るものだから、かなりびっくりなのだけれど、1番驚いているのは当の本人だと思う。大抵最後の方は本人も目が覚めて、「僕どうしたらいいの?」みたいな神妙な顔をして吐き続ける。粉ミルクを飲んだときだけこの様子なので、きっとアレルギーではないかと思っていた。それでもなんとか授乳できているし、大好きなアルコールは我慢さえすれば、粉ミルクを飲ませる機会もなかったので特に何もしていなかった。

が、まさか突如粉ミルクを飲ませる必要性に直面した。母の虫歯が悪化し、歯を削って治療することになったのだ。受付で次回は麻酔をするので授乳は24時間できません、と言われて耳を疑った。あせった母は、なぜか受付の人に必死でたー坊の過去のミルクの吐き戻し状況を伝えるというアホなことをした結果、受付の人から「じゃあ麻酔なしで治療しますか?」と言われた。想像しただけでお腹がぐうぐう言いそうだ。ぐうの音も出ない。

ということで、小児アレルギー外来なるものところに訪問して、粉ミルクアレルギーの有無を調べてもらいつつ、あればアレルギー用のミルクの処方をしてもらおうという算段だ。我が家の坊ちゃん、親に似たのかアレルギーがでるような敏感かつ繊細なタイプでは無さそうなのだが…そのアレルギー外来の先生、とてもよい先生で他に気になるアレルギーがあれば調べますよ、と言ってくださったのでたまごも調べていただくことに。

結果やいかに。今月すでに4回目となる通院が待っている。

【最近うつ伏せも安定してきた】

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