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ウォーカー1年目の振り返りとこれから

はじめに


こんにちは!徒歩愛好家を自称するayaです。
はじめて冒頭で名乗ってみました。


ひとつ前の記事でも長々と語ってしまいましたが、
先日、私の100kmウォーカー歴1年目は終わりを迎え、これから新たなスタートを切ろうとしています。


2年目の初戦にどの大会を選ぶかはまだ決めかねているのですが、その前にこの1年間をおさらいしてから次に進みたい。

ということで、参加した計7大会を順に見ていき、
各大会での記録とそれに関連した行動と意識の変化などを振り返りたいと思います。

運動経験ゼロからスタートしてサブ16(※)を達成するまでの流れとしても参考になる部分があるかもしれません。

※…100km超の距離を15時間台で完歩すること。この界隈では上級者に分類されるタイムです。


また、そのあとに2年目の目標にも少し触れています。
こちらはまだ具体的なプランのない夢見がちな話ですが、たまにはそんなのもご愛嬌・・・ということで大目に見ていただけると嬉しいです。

では、まずは振り返りから。




大会振り返り


①第7回 東京エクストリームウォーク100


【開催日】
2023年10月19日(土)- 20日(日)

【トピック】

  • 100kmウォークのデビュー戦

  • 練習では歩いたことのない50km以降はボロボロ

  • 苦しんで完歩したはずなのに、これをきっかけに長距離ウォークの世界に傾倒していくことに!


【記録】
タイム:22時間25分
順位 :不明(公式発表なし)

【歩行量】
平日
「1万歩歩いたらよく頑張った」程度

週末
1日あたり2-30kmのウォーク

大会を意識したトレーニング
50kmウォーク×2回


【対策・意識したこと】

  • とにかく怪我なく完歩すること(完歩後しばらく右膝を痛めていたので、無傷で終われませんでした・・・)

  • 身体のケア(毎CPでしっかりとストレッチする、靴下を脱いで足裏の状態確認&保護クリームを塗り直すなど)



【学んだこと】

  • 夜通し歩いたあとの朝焼けほど素晴らしいものはない

  • ゴールの感動で泣くことはなかったけど、達成感がすごい!またこの感覚を味わいたい!

手賀沼



②2024しおや100キロウォーク


【開催日】
2024年4月20日(土)- 21日(日)

【トピック】

  • 半年ぶり2回目の100kmウォーク、きちんと完歩できるか不安な気持ちで臨んだ

  • 途中まで順調に進んだが、90kmでピタッと脚が動かなくなる・・・ゴールまでは気合だけで乗り切った

  • 知り合いの参加者が多かったり、町ぐるみのあたたかさに触れたりしてとにかく楽しかった思い出!さすが人気の大会

  • 完歩後に、参加者と焚き火を囲んで朝を迎えるおだやかな時間がたまらなくよかった



【記録】

タイム:18時間2分
順位 :不明(公式発表なし)

【歩行量】
平日
13,000歩前後

週末
自作コースで各地を楽しく4-50kmウォーク
※キロ9-10分ペース
スマホアプリ(Nike Run Club)で計測するようになった

大会を意識したトレーニング
70kmウォーク×2回

【対策・意識したこと】

  • 普段と同じキロ9-10分ペースを維持して歩く

  • 豊富なエイド食はしおやの魅力だが、自分にとって無理のない範囲で食べる(補給食の適量がわからなかったので、様子を見ながら摂取した)

  • アミノバイタル粉末の導入(10km/本目安)



【学んだこと】

  • 思った以上に好調に歩けてサブ20達成!→日ごろ距離に慣れることの重要性を実感

  • 自分に合う補給食の量と種類を知った

朝のキャンプ



③第8回 東京エクストリームウォーク100


【開催日】
2024年5月17日(土)- 18日(日)

【トピック】

  • 佐倉城址公園スタートのEASTコースだった前回とは異なり、小田原城址公園から明治神宮外苑までのコース

  • 前回のしおやで90kmで動けなくなったことがトラウマ → 反省を活かしてノンストップで完歩



【記録】
タイム:17時間0分
順位 :推定総合10位前後/女性2位🥈(公式発表なし)


【歩行量】
平日
15,000歩前後

週末
前回から大きな変化なし

大会を意識したトレーニング
80kmウォーク×1回
(しおやの翌週にやりました・・・)

【対策・意識したこと】

  • 前回のトラウマから前半抑えめ、後半に脚を残すペース配分を心がける

  • 補給食(食事・アミノ酸)の必要量を計算し、計画的に摂取する


【学んだこと】

  • しっかりと歩き通せたことで、自分なりの100kmウォークの戦法が少しだけ見えてきたかも?

みんな大好き横浜



④第4回 日本平と駿河東海道ウルトラウォーキング105km


【開催日】
2024年7月13日(土)- 14日(日)


【トピック】

  • 夏開催3つの峠越えを含むコース105km(初の100km以上)と、新たなチャレンジとして参加 → 意外と歩きこなせて自信につながる!

  • はじめての降雨を経験。降り方はひどくなく、炎天下と比べればむしろ恵みの雨だったと言える

  • 先頭からスタートしてトップグループに食らいつく、複数人でグループ行動するなども初経験。はじめて尽くしの大会


【記録】
タイム:17時間56分
順位 :総合3位🥉/女性2位🥈

【歩行量】
平日
前回から大きな変化なし

週末
前回から大きな変化なし

大会を意識したトレーニング
日中にコツコツ歩いて暑熱順化
新シューズ試歩を兼ねてトレイルをよく歩く

【対策・意識したこと】

  • Garminを購入し、現在の歩行ペースをこまめに確認するようにした

  • トレイル対応シューズの購入


【学んだこと】

  • 自分よりも少し速めの方をペーサーにさせていただくと歩きやすい。100kmを安定して歩けるようになってきたあと、次のステップとしておススメかも

  • トップグループについていけた実績から「もう少し上を目指せそう」と攻めの姿勢を獲得する

  • トレイルを含むコースは楽しいうえに脚の具合がとてもよい

いきなり登山。日本坂峠



⑤第10回 しまなみ海道ウルトラウォーキング102km


【開催日】
2024年9月14日(土)- 15日(日)

【トピック】

  • はじめてタイムを狙い、観光との両立を目指した思い出深い大会

  • 最高気温35℃に迫る残暑厳しい環境で、軽く脱水気味だったのか、まさかの50kmで脚が動かなくなるトラブル発生・・・

  • それでも、柔軟な対処により景色を楽しみながら自己ベストを大幅更新できた(コース的にはもっと好タイムを目指せると思うので、またリベンジしたい)


【記録】

タイム:15時間30分
順位 :総合3位🥉/女性1位🥇


【歩行量】
平日
早朝ウォークを習慣化する
※距離8-10km、ペース8:30/km↓が基準
計測外の帰宅ウォークも含めて25,000歩前後

週末
猛暑で長距離の機会は減るが、ナイトウォーク中心に実施

大会を意識したトレーニング
日中にコツコツ歩いて暑熱順化(前回からの継続)
ウォーキング講習会に参加してフォーム見直し
前週に50kmの大会にエントリーして長距離の感覚を取り戻しておく


【対策・意識したこと】

  • 真っ暗な夜間に備えて光量の多いヘッドライトを購入

  • 熱中症対策(夜間でもしっかりミネラル・水分補給、毎CPでトイレに行く等)



【学んだこと】

  • 歩行量が増えると確実にタフになる

  • 個人的には、ウォークの強度ならオフは不要で、負傷等がないかぎりは極力毎日歩くほうがよいと感じた

  • 現在地を把握し、自分なりの100kmウォークの戦法を確立できた

日が沈みゆくこの時間が一番心地よかった



⑥第7回 中山道・木曽路ウルトラウォーキング103km


【開催日】
2024年10月12日(土)-13日(日)

【トピック】

  • 数あるウルトラウォーク大会の中で最高難度と言われる大会

  • タイムは気にせず、観光と旅を満喫することを目的に参加。趣深い中山道の街道歩きを存分に堪能した

  • 序盤は最後尾からのんびりとスタートして、いつの間にか3位まで追い上げている美しい流れだった


【記録】
タイム:17時間35分
順位 :総合3位🥉/女性2位🥈

【歩行量】
平日
30,000歩前後
※涼しくなり、通勤ウォークの距離が伸びた

週末
前回から大きな変化なし

大会を意識したトレーニング
特になし



【対策・意識したこと】
夜の山道対策で熊鈴と、ヘッドライトとは別に手持ちのライトを用意した


【学んだこと】

  • トレイルやアップダウンを含む変化に富んだコースは、色々な筋肉を使うためかやはり脚の具合がとてもよい。完歩後まだ数十km歩ける程度の余力を感じた

  • 今回のように後半に伸びるペース配分がラクかつキレイな歩き方だと実感した

中津川宿にて。江戸時代の旅人気分でさすらう



⑦第4回 関西エクストリームウォーク100


【開催日】

2024年10月26日(土)-27日(日)


【トピック】

  • 100kmウォーカー1年目の集大成として、初めてトップゴールを目指してみた大会

  • トップ狙いの戦略を立てるのは面白かったが、考えの甘さが露呈しまくる結果に。この反省は今後に活かします・・・

  • 目標のトップゴールは未達成だが、タイムだけ見れば一応トップではあった。サブ16も達成!


【記録】
タイム:15時間43分
順位 :総合2位🥈/女性1位🥇(公式発表なし)


【歩行量】
前回から大きな変化なし


【対策・意識したこと】

  • 所持品の見直し、軽量化

  • コンビニ等に寄らずに済むだけの補給食の準備

  • 事前計画から大きく外れないように歩く(結果的に全然できていなかった)


【学んだこと】

  • 本気でタイムを狙うのであれば、試歩するなどより深いコース研究が必要

  • 私は根本的に競争心が薄いうえに観光を捨てきれない。”トップ狙い”というよりも”自己ベストの追求”という意識で取り組むほうが向いていると再認識した

好きな風景写真がどれもKXW感なかったので、ゴールゲートで



番外編:100kmウォーク以外の大会


  • 第7回 日本でここだけ!!3県境&5県ウオーク(50km)

  • ベジタブルマラソン in 彩湖(10km)※マラソン大会にフルウォーク参加

  • 12月には湘南国際マラソン(フル)にも参加します。



改めて振り返ると、私にとってはしおやが1回目、しまなみ海道が2回目の転機だったように思います。

次の変化を起こすために必要な要素はいったい何なのか。
ここから先は、歩く量と質のバランスを試行錯誤しながら高めていく必要がありそうです。



2年目にやりたいこと


現在、ようやく100kmウォーカーとしての基礎固めができたところだと思っています。
ここからは100kmウォークで新たな楽しみ方を模索する"やり込み"と、別のステージへのチャレンジ、どちらも楽しみたいですね。


なお、私の根底にある思いは、長距離を歩く楽しみに目覚めたときからずっと一貫しています。

「どこまでも遠くへ、自由に歩いていきたい」
「景色を楽しみながら気ままに散歩しているような感覚で、自然に歩ける距離をどんどん広げていきたい」

すべての行動はそのための過程であり、遊び感覚の楽しいトレーニングだという考えです。

根本的な目標は「この思いを満たせる歩きをすること」なのですが、あまりにも抽象的な話です。

ゆくゆくは、もう少し具体的な行動計画を立てていきますが、
目標自体がそうであるように、達成に必要なピースは歩きながらひとつひとつ手探りで集めていけばよいとも思っています。


ひとまず、その第一歩として思い浮べていることは以下です。

①100kmを日常的に歩ける距離にする
大会以外にソロで100km以上歩く機会を増やし、距離に慣れたい。

②2025年上半期に”サブ15”を達成する
タイムを狙いやすい大会を選ぶ、行動計画を見直して無駄を省くなどの工夫だけでも射程圏内に入りそうだが、一番はウォークスキル向上に努めたい。

サブ14クラスになるとウルトラマラソンにウォークで参加する選択肢が出てくるようなので、ゆくゆくは目指してみたいがまだ遠い目標。

③トレイルラン・ジャーニーランの大会に出場する
多種多様な地形や距離への対応力を身につけるために。
なによりも純粋に興味があるので、情報収集から始めていく。


また、参加したい100km/ウルトラウォーキング大会も多くあります。

2025年9月までに開催予定の大会で気になっているもの(2024/11/7現在)

大会では、さらに”観光(コースを楽しむこと)”と”記録”の両立を追求したいと思います。
楽しむことは大前提として、それを免罪符にしない程度にはしっかりと結果を出していきたい。

観光の一環として、その土地の歴史・文化的背景・文学作品などに触れる座学の時間も極力増やすことができたらベストですが、時間との兼ね合いでどこまでできるかどうか。

また、出場者ではなくボランティアとしてなど、また違った方法でウォーカーさんと関われたり、つながりを広げていければ嬉しく思います。
(歩く趣味は自己完結しがちなものなので、その範囲に留まらない誰かを支える取り組みができるのは非常に尊いことだと感じます。)



「歩く」を楽しむということ


この先は思想強め系ウォーカー、いえ、徒歩愛好家のひとりごとです。
前項の思いになんとなく共感していただける・ご興味のある方はお読みくださいw

この考えがわかるかどうかは、結構はっきりと二分されると思います。
語るのが適切かどうか迷い続けていましたが、私が楽しむことにこだわる理由を補足する意味も込めて、今回だけはあえて言わせてください。

恥ずかしさに耐えきれなくなったらそっと消します。



ウォーキングはスポーツじゃない!


まず、私は、自分が歩くことを"スポーツ(競技)"ととらえることに違和感があります。
わかりやすいので普段はそう表記しますが、本来は「ウォーク」「ウォーキング」と言うことにも少し抵抗があり、
「お散歩」というやわらかい表現がしっくりと馴染むような気がしています。


歩く趣味に出会った当時のことを思い返してみると、
3足の草鞋ともいえる激務生活と、主に人間関係によるストレスでうつ病一歩手前の状態になり、ちょうど仕事をひとつ減らした頃でした。

前提として、私は働くことそのものは好きで生涯仕事し続けたい考えですが、当時はなんだか色々と限界だったようです。

それから、その空いた時間でなにをしよう?と考えたときに
「運動不足なので、少し身体を動かそうかな」と思いつき、退勤後に1、2駅歩く生活がはじまりました。
(出勤日は通勤で必要最低限の移動のみ、休日もほぼ家から出ないような生活でした。)


すると、

  • 歩きながら思索を巡らせるとモヤモヤとした絡まりが解けていき、頭がクリアになること。

  • これまではスルーしていた道端のささいな変化も目に留まるようになり、日々のうつろいを五感をフル活用して楽しめるようになったこと。

  • 歩ける距離が伸びていくほどに、閉鎖的な空間から抜け出して自由になれるような感覚を得たこと。

そのような精神的な効能から、この行為の魅力にどんどん没入していきます。
ある種の精神療法でもあったのでしょうか。


この段階では、まだ自分が時速何kmで歩けるかなんてわかりませんでした。
行き先を特に決めず、Googleマップもろくに見ずに東京の街中をフラフラとさまよって、気が済んだら適当な駅から電車に乗って帰る。そんなことをよくしていました。
(これは、今の私が失ってしまった贅沢な楽しみ方かもしれない)

「東京というまちは巨大な生きもので、私はその体内に張り巡らされた血管(道路)をただよう血液の一部である。」
自分の意思を持って歩いているのか、それとも、このまちに飲み込まれてただ流されているのだろうか。
周囲との境界があいまいになり、溶けあっていくような独特の感覚がたまらなく心地よかったのです。


そのように気ままに楽しんでいく過程で、
「東京エクストリームウォークという、100km歩くクレイジーでめちゃくちゃ面白そうなイベントがあるらしい」情報をキャッチし、
さらに「タイムや順位を競うものではなく、自分自身のハードルを乗り越える」というコンセプトに惹かれてエントリーを決めます。

元々他人と競い合うことに関心がない私には、あくまでも”自分自身の限界へのチャレンジ”であるという点が深く響きました。



でも、歩くスキルはもっと私を楽しくするらしい


私の歩くことの本質は、自分自身の内面と深く向き合う行為。
また、スポーツとして取り組むことには抵抗がある。
これが基本的なふたつの軸です。

ただ、スポーツとしての楽しみ方をろくに知りもしない状態でものを言うのは本意ではなく、基礎的な技術は身につけておきたい。

そのため、「スポーツ的な取り組み方もまずは一定のレベルに到達できるようにしよう。あとのことはそれから判断すればいい。」
この一年目は、そう考えて大会での活動と向き合ってきた節があります。

おかげでさまざまなウォーカーさんとの交流も増え、純粋に楽しくなっていたのはもちろんなのですが。



大会によって参加者のレベルが異なるため一概には言えないものの、
その結果、現在は100kmウォーク/ウルトラウォーク界隈で一応ある程度のラインに達することはできたと思います。

その段階にたどり着いて見えてきたのは、
「速く長く歩くためのスキルが身につけばつくほど、私はもっと自由に楽しむことができる」
という事実でした。

これは、ただ楽しむことだけを追い求めていたら気づけなかった領域だと考えています。

「のんびりお散歩して旅を楽しむ」「スポーツ(競技)としてストイックに打ち込む」は一見相対する行動のようにも思えますが、実際には両立できる。

もっと突き詰めていけば、200km・300kmという今の私にはまだ途方もなく思える距離だって、「自由気ままなお散歩の延長」だと言える日がきっと来るはず。
そのためのスキルやトレーニングではないかと。
実感を伴ってその考えに至ることができたのは、個人的に非常に大きな収穫でした。

私がまだ知らないだけで、世の中にはもっと頭がおかしくて(※最大級の褒め言葉)奥深い楽しみ方を知るウォーカーが数多く存在するに違いありません。

視野を広げるために、最近はウルトラランナーの情報も少しずつ収集しはじめました。
ウォーカーよりも人口が多い分、旅を楽しむことと距離の両立を突き詰めた発信者を見かけやすい気がするので。

この足で、まだ知らない世界を見にいきたい。
私の理想とするあり方を追い求めたい。
そのためには立ち止まっている暇なんてない、歩き続けたその先にしか答えは存在しないのだから。

(歩きを通して自己表現したくなるタイプの、面倒な承認欲求強め系徒歩愛好家なのだと思う。インドア時代に絵を描いていた頃とやっていることはずっと変わらないんだな、つまり。)


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