双極性障害の私が司法試験に合格する話(307)私には何もない。
今朝。勉強に手が付けられない。
なんとなく疲れがたまっているのか。でも眠いわけでも他にやりたいことがあるわけでもなく。だから、自分がこんなに苦しんでまで勉強をする理由を思い出してみようと思う。
司法試験に受かったらかっこいいから。あいつを見返したいから。社会の役に立ちたいから。一生食っていける仕事をできるようにしたいから。お金を稼ぎたいから・・・小さい理由は山ほど出てくる。どれも嘘じゃない。全部思うこと。
だけど、全部、うわべでしかなく。最近知り合った人になんとなく説明するときに使うような言葉でしかない。
本当のところ。
結局、私には、なにもない。だから、勉強するのだ。
自分には才能があるかもしれない。そう信じて始めた女優の仕事も、映画やCMやドラマ、週刊誌のグラビアなんかもやらせてもらって。一通り経験させてもらって思ったのは。一生これは無理だなということ。努力の仕方がわからなかった。自由な世界だからこそ、わからなくなったし。そもそも私は、ある一定ラインまではできても、それを突き抜けてさらに継続させる力、それを私は才能と思っているのだけど、それがなかった。これで食っていくにはリスクがありすぎるし、なにより苦しかった。
そんな自分に絶望した。私には何もないじゃないか。
そんなことを思い知った。だから勉強しようって思ったんだ。この一般社会に適合するために、この社会のしくみを知るために。勉強しようって思ったんだ。この社会に振り回されるんじゃなくて、自分で波を読んでかき分けていく、そんな生き方をしたい。
「勉強はだれにでも向いている。」伊藤塾の塾長が言っていた。理由は忘れた。でも私はこの言葉をうのみにした。信じた。勉強大嫌いだけど。たくさんやって嫌いになったんじゃない。ただの食わず嫌いなのだから、やってみる価値はある。
原点は「私には何もない。」ということ。
だから、あがっていくだけ。毎日少しづつ、積み上げていくだけ。
迷うことは一つもない。司法試験の合格の道は、たったの一本道。その道をどんな速度で歩めるか、それだけ。
がんばれ私。