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双極性障害の私が司法試験に合格する話(259)金髪にした。
気分最高。
生まれ持った変えられない部分は仕方ないけど、変えられるものは好きに変えたい。
学生時代、映画のオーディションに合格した直後、学校の部活の試合のため、気合い入れで、髪をバッサリ切った。その後、映画の打ち合わせに行くと、私の髪を見たスタッフが苦い顔。帰った後、マネージャーから映画の降板を告げられたことがある。
それから、芸能人は、自分の好きな髪型にしてはいけないのだと思い知り、髪の長さを変えるたびに、事務所の許可を取ってきた。
それが面倒なのが染み付いて、今も、髪型を変えることに抵抗があったりする。髪を染めるとかパーマをしたことないわけじゃないけど、その度に悪いことをしているような気がして堂々とできなかった。
だけど、今の私にはなんのしがらみもない。私がどうなろうと全て私の自由。司法試験の勉強しかすることがなく、TPOなんてものもない。
金髪にした後、誰に対してかわからない罪悪感はありつつも、なんだか、すっきりした気もした。嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
人生初めての金髪。
似合うとか似合わないとかそんなことも置いといて。私がやりたいことをやる、それがどんなに幸せなことか、を思い知る。
思えば小さい頃から、私は怖がりで、人の顔色ばかり窺って生きてきた。親の気分を害したくなくて、なんでも許可を得て、それに従ってきた。もちろん破って叱られることもあり、やはり、親の言いなりになるのがいちばんの平和なのだと思ってきた。
だけど、親から距離を置いて、それが全てではないと言うことに気づいた。しばらくは、自分の本心がどこにあるのか、奥の奥にしまい込んできたから、出しずらかったけれど。この司法試験だってそう。昔からやりたかったことだ。だけど、環境から心の奥底にしまい込んできた本望だった。
今は自由だ。何をしたっていい。思う存分、好きな格好をして、好きなことに向かって突っ走るのみ。
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