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双極性障害の私が司法試験に合格する話(37)近くで見るのと離れてみるのとでは違う。

勉強はやっぱり嫌い。

すごくすごく嫌い。全然楽しくないし、時間は進まないし、同じくらい勉強も進まない。自分の中にちゃんと入っているか心配になって、この時間を無駄にしてるんじゃないかと思って嫌になる。

だけど、勉強から離れてみると、日常に溢れる難しい言葉や文章、法律用語の意味がわかっていたりして、世界が広がる。それはとても楽しくワクワクする。

だけど、その感覚を味わうには、あの嫌な勉強の時間を重ねなければならない。

みんなが受験に必死だった時も、私は受験から逃げたのだから、学生時代にやっとけばよかった、なんていう後悔はひとつもない。どう考えたって、あの時の私が勉強に向かうなんてありえないことは私はよく分かってた。それに今の私には、あの時、勉強せず、社会に早めに出て、トライアンドエラーで傷つきまくった、あの経験がなければ乗り越えられなかったことはたくさんある。今の自分は、嫌いじゃないし、どちらかと言えば気に入っている。

だけど、これから10年先、生きてしまうかもしれない将来の自分の退屈も見える。だから、そんな自分のために、一番嫌いな事を自分に課している、今の私もなかなかやるなと思いながら、ちょっと厳しすぎない?とも思ってしまう。

今は苦しいけど、きっと10年後、その自分の苦しみが美しかったと思える時が来ると思う。これまでの人生をひとつも後悔していない自分だから、10年後はそれも変わらない。

錆びている自転車は、とても憎々しく、雨やら鉄やら酸素やらなんで勝手に結合するんだ!と怒りが溢れてしまうんだけど。

錆だらけの廃墟を目撃して、なんで美しいんだと思ったりもして。

同じ錆なのに見る距離でこうも感情が変わるのかと思えば。

今は、自分の事を虫眼鏡で見すぎて、あれもダメ、これもダメと思うけれど。離れてみると意外とよかったりもするんだろうけど。

自分を離れてみるなんて勉強と同じくらい難しい。

客観的にとか言う人よくいるけど、客観的に見るなんてそんな簡単に誰もができると思わないでほしい。それはできる人はすごい才能だし、でも私は、客観的に見てる人のそれは、本当に客観なのかめちゃくちゃに疑ってる。人工衛星でさえ、地球は片面しか見られない。360度全てを見渡して、なおかつ、地球の核のマグマの部分まで見えるなんて不可能。手触り、匂い、そこまで感じられるの?

何に一体自分が憤っているのかよくわからないけれど、今日は、頭の中がガンガン騒がしい。なんだろ。

お腹すいたのできゅうりを投入。

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