双極性障害の私が司法試験に合格する話(355)なんにもやりたくない。
なんにもやりたくない。
なんにもやりたくない。
なんにもやりたくない。
ずっとベットの中にいて。寝ているのか起きているのかも、自分でわからないまま、1日をやり過ごす。かろうじて、薬を飲むために、起き上がる。
そうだ、新聞がたまってるはず。
日経新聞をとりに、エレベーターに乗って、郵便受けのあるエントランスまで降りる。日々の何でもない作業のはずが、鬱の今は、とてつもなくしんどい。3日分のたまった新聞を抱え、部屋に戻ってきた時にはもう、息が切れていた。
私がこれまで不義理を働いてきた人たちの怨念が乗り移っているんじゃなかろうか。いや、きっとそこまで、私に興味なんてないだろう。自己嫌悪になりそうになりながらも、得意のノーテンキさで、そんな思考は右から左へ。
とにかく今、考えることはろくなことじゃない。だから、考えるだけ無駄。正しいのは、やはり、やり過ごす。これに尽きる。
鬱との付き合いはだんだん上手くなってきた。自殺願望なんてのも隣り合わせなのだけれど、それをするほどの元気もないので、実行に移せない。
司法試験?知らん。
女優?知らん。
なんにもやりたくない。なんにもやりたくない。なんにもやりたくない。
あの情熱に溢れた私はどこへ行った?
でもこれも、私なのだ。この私を見つめるためにきっと今がある、そんな気がする。表もあれば裏もあり、その面は、上から見た時、横から見た時、下から見た時、斜めから見た時、どの角度から見ても、別のものに見えたりして。そんな自分を全部受け入れられる、そんな人間でなけりゃ、人のために働くだなんて、そんなことできっこない。
自分が生きるので精一杯すぎる。
いつまで私は、自分のことばかり考えているのか。世の中には、人のために働く人がこんなにたくさんいて。私自身もその人たちにお世話になっていて。いつになったら恩返しできるのか。
あ、いけない。今の鬱の私が考えることはろくなことじゃない。やめよう。考えるのをやめよう。
違う。やめるために、ここに書き出すんだ。
ここは、頭を空っぽにするために吐き出す場所だった。
ちょっと多分、荷物抱えすぎてるかも。書くのが恥ずかしいくらい、しょうもないことを抱えすぎてる。手放そ。やめよ。とりあえず、スマホの中のアプリを5つくらい消した。部屋の中にある、いろんなものも、いくつか、ゴミ箱へ。
少しスッキリした。
明日は起きられるかな。でも、寝ててもいいことにしよう。