人生は、量なのか、質なのか。
人は、一度にそうたくさんの事はできない。
だけど、一度にたくさんの事をやろうとしている人は、山ほど居る。
私の場合は、短時間に多くの事をやろうとすると、ひとつひとつの体験が希薄になる。
その体験をのんびりと味わって、得られる充足感があるとすれば、
多くの体験をこなす事で得られるものは、なんなのだろうと、思う事がある。
やることが沢山ある時。
人はそこに優先順位をつける。
それ故、自分の中の優先度を自覚することが出来るなら、多くの事をこなす事にも意義はある。
だけど、その優先度が他人の為のものであるならば、途端に自分自身の人生の路頭に迷うのではないだろうか。
そうは言っても、食べるためには仕方がない。
という言葉を頻繁に聞くけれど。
食べる為に自分自身を生きる事を諦める、と言う矛盾がそこに生じている事に、人はなかなか気づかないものだ。
今日一日を終える時。
多くの事をこなした自分を誇るのか。
丁寧にひとつひとつの体験を重ねた事に満足して終えるのか。
私の場合は、じっくりと丁寧に体験するのが好きなので、質を選ぶ方が満足度が高い。
まるで、食べ放題のビュッフェに行くのか、懐石料理を食べるのかを選ぶように、自分の人生をどう味わっていくのかを決めてみる。
もしもビュッフェに行って、他人の為の料理を盛り付けてばかりで、自分の口には美味しいものが何も入っていないのだとしたら。
そんな人生を続けても良いのかを、改めて考えてみても良いのかもしれない。