ぐっすり眠るために
昨夜、私にしては珍しく、珈琲を飲んだ。
私は過去に3回、珈琲を飲んで高熱で倒れたことがある。
原因不明であり、風邪等ではない。
症状はアレルギーのようだけれど、珈琲ゼリーやティラミスは美味しく戴くし、珈琲を飲んでも毎回体調を崩すわけでもない。
緑茶も紅茶も美味しく戴くし、チョコレートも葡萄も大丈夫。カフェインなのかポリフェノールなのか、何が原因なのかは分からない。
そんな感じで、特に好きでもないので、普段はほぼ全く珈琲は飲まないようにしている。
更に、口に入れるものによっては、胃袋が怒り出したりするため、食べ物にも気を使っている。
胃袋が怒り出さないで、ご機嫌に消化してくれるものを選んでいたら、辿り着いたのは、無添加、無農薬、自然のままの食材になった。
加工品は、原材料を確認して意味が分からないもの、想像出来ないものが使われていれば極力食べないようにしていたら、気付いたら風邪をひかなくなった。
胃も荒れなくなったし、屁も臭いがなくなった(笑)
笑と書いたが、これは結構大切な話だと個人的には思っている。
何故なら私は、新生児の頃母乳が吸えなくて、粉ミルクと砂糖水で育ったが、離乳食が始まるまではほぼずっと、吐き戻すことも多く体重もなかなか増えずに風邪を引いて下痢ばかりしていたらしい。
離乳食が始まると、重湯と野菜スープと蜜柑汁は飲むようになり、そこから風邪を引きにくくなった。
話が大幅にそれたけれど、この前提で以下の話を読んで欲しい。
昨夜私は夕食の後に、珍しく珈琲を飲んだ。
普段私は湯上りの後、割とすぐに布団に入り、5分後には入眠している。
寝つきはものすごく良くて、眠れずに困るような事はないのだ。
しかして。
昨夜は困った。
電気を消しても、布団の中で目を瞑っても、いつものような眠気がこない。
気付いたら眠りに落ちているのが当たり前だったのに、そうではなかった。
まあ、珈琲を飲んだのが原因だとすぐに理解する。
もし、これを読んでいる方の中に、不眠に悩んでいる方がいれば、すぐにでも珈琲を飲む習慣を止めてみる事をお勧めしたい。
お風呂で十分に身体を温め、湯冷めをする前に布団に入り、電気を消せばスッと眠りに入るのが、普段珈琲を飲まない私の入眠の仕方なのだ。
新聞配達のバイクの音が響いてきた。
まだ睡魔は訪れない。
私はこんなに眠れないという時間の過ごし方が珍しかったので、無理に眠ろうともせず、かといって寒い部屋で起きている気にもなれず、布団の中でぼんやりしていた。
・・・・・・気付いたら少し眠っていたようだ。
ふと目が覚め、窓辺に視線をやるとまだ窓の外は暗い。
朝まで目覚める事なく、いつもぐっすり眠っている私にとって、暗いうちに目が覚めるという体験も珍しく、とりあえずお手洗いに行くことにした。
寒い中、用を足して布団に戻る。布団の中の温かさに幸せを感じられるのは、冬の夜中の特権かもしれない。
結局、そこから浅い夢現の世界に誘われ、妙にリアルで面白い時間軸の世界で少し遊んだ後、今度は明るい窓の外を確認して起床することにした。
いつもと違う、眠れない夜は、それでもやはり眠れる方がいいなと素直に思えた。
人が何故眠るのか。
そこに何か理由があるのだとしたら、やはりその大切な眠りを阻害されることは、あまり勧められたことではないのだろう。
人が何故、当たり前に珈琲を飲むようになったのか。
その事に思いを巡らせた時。
とても不思議な気持ちになった。
珈琲はどこそこの臓器に良いのだと、たまに謳われているけれど、睡眠という人類最大の治療タイムを阻害するのであれば、その臓器をよくする以前の話ではないかなと、ふと考える。
決して珈琲を頭ごなしに否定している訳でもなく。
嗜好品として楽しめばいいと思いはするが。
もし、眠れなくて苦しんでいる人がいるならば。
是非、止めてみるという実験をしてみる価値は、あるのかもしれないと思った。