こどもにこそ、本物を。木のおもちゃの魅力/ 子どもから学ぶ毎日note#11
毎日note11日目。
幼稚園教諭、プレイワーカー、森のようちえん保育士を経て、今は3歳と0歳の息子と365日ともに暮らしている。
「こどもの遊びと育ち探検家」として、我が子との暮らしの中での未知との遭遇を楽しみながら、世界中の子どもたちの幸せな暮らしと育ちについて日々ぐるぐると思考している。
週末、北九州市のはじっこにある「どうぶつ島」というヨーロッパのおもちゃと福音館書店の絵本を扱うお店へ行った。
我が家はときどきお世話になっている。
置いてあるおもちゃは、主にヨーロッパの木製のおもちゃ。
どれもこれもぬくもりのあるこだわり抜かれたものたち。
ひとつ一つのお値段は結構なものだけれど、それだけの価値はある。
どうぶつ島では、子どもが実際に触って、遊んで、その子が興味を示したもの、楽しく遊んで本当に気に入ったものを家に持ち帰ってほしい、と、店内でゆっくり遊ばせてくださる。
大量生産ではないからこその、ぬくもり。
無垢の木そのものの美しい色。
天然塗料で着色された優しい虹色。
どれもこれも、こどもらの発想を邪魔しない、そっと寄り添う優しいおもちゃたち。
丈夫な木で作られているので、落としたりぶつけたり、まだ扱い方がわからない小さなこどもたちが少々手荒く使っても壊れない。
おもちゃがすぐに壊れちゃうって、遊び心もへし折れちゃう。
飽きたら、壊れたら、おしまいの使い捨てではない。
何代も大切に受け継がれながら遊ばれる。
そんな風に時を経たおもちゃは味のある美しい飴色になってゆく。
そこに、ストーリーが宿る。
私は木のおもちゃたちの、そんなところに魅力を感じる。
「人間が初めて出会う芸術は、おもちゃである」
東京おもちゃ美術館館長の多田千尋さんの言葉がものすごく刺さる。
今や100円ショップでも、似たようなつくりのおもちゃが簡単に手に入る社会ではあるけれど。
こどもにこそ、本物を。
本当に気に入った、良いものを、大切に、長く使い続けていくことを我が子には伝えたいと思っている。