英語も勉強も嫌いな私が初海外でセブ島に5ヶ月留学していた話。【前編】
留学のすすめとか旅のすすめとか、そういうことをしたいわけじゃない。
ただ、すでに興味を持っている人が、経験者の話を聞けたら。
何より私自身が一つも形にしないまま忘れていくことが嫌だから。
だから、長くなりそうだしまとまるかわからないけれど、話してみよう。
前編は、なぜ留学を決めたか。
嫌いなこと、興味がなかったことに向き合ったきっかけとは。
海外の壁は、当時の私にはとっても高かった。
英語は嫌い。海外も興味がなかった。
そんな私が10月20日から3月21日までの5ヶ月間、フィリピン、セブ島で留学をした。
海外に興味を持った。さかのぼること、3年前。
さかのぼること、今から約3年前、大学2年生だった私は、Instagramでとある旅人を見つけた。
内定を断って、世界一周をしている大学生。
あの時の私には、この人の言葉が、「一度きりの、自分の人生を」というメッセージが、心に強くつき刺さった。
「本当にやりたいことって、なんだっけ。」
真面目に大学のテストや大量の課題をこなす自分の、本当の「夢」ってなに。
なんなら、大学よりも、夏休みと春休みの国内旅行に合わせて動いている自分はなんのために大学に行っているんだろう。
そもそも、人生の歩み方の正解って何。
人生を変えられたというか、多分、閉ざしていたものが現れたんだと思う。寝ぼけていた目が覚めたんだと思う。
「本当は、今、一番やりたいことって何。」
この問いに答えるのに、半年かかった。
なぜなら、生きているだけで、今があるから。
やりたいことなんて無理矢理考えなくても、なんとなく、生きているから。
ゆっくり考える時間もなく、いつでも、やらなければいけないと思うことは目の前にあるから。
少なくとも、当時大学生だった私からしたら、ありがたいことに、毎日ただひたすらに大学に通って単位をとれば、就職と、国家試験が待っていてくれた。
自分の人生に「余白」がない人間に、新しいことなんて何も思いつかないし、整理だってうまくできない。
最終的に必要なのは、「自己責任」と「覚悟」だった。
車も運転できるようになって、お酒も飲めるようになって、自分でお金を稼ぎに行って、友達と、国内を旅行できるようになった自分は
「非日常の中にある経験」というものが楽しくて仕方がなかった。
それが、自分にとっては国内を旅行するということだった。
どうせ、非日常の場所に行くなら、と、いつもやらないことをやっていた。
ダイビングしたり、富士山登ったり。島旅が好きだったから、よく離島に行っていて、正直小さな離島にいるだけでいろんなことが当たり前じゃなかった。電車はないし、店はすぐ閉まるし、空も海も広いし、夜は真っ暗で星空は綺麗だし。誰もいない解放的な場所で夕焼けを眺めたり。
そんな刺激的な体験をどんどん追求し始めたときに、彼の投稿を見た。
海外って面白そう。もっと面白い世界が待ってそう。世界一周しました、ってかっこいい。何それ、言いたい。
当時の理由なんて、単純な好奇心に過ぎなかった。
でも、「それでいい、そのまま行動しよう」と肯定してくれる人だと思った。
英語ができるから海外に行きたい、じゃない。海外に行きたいから、嫌いな英語を勉強したくなった。
英語は嫌い。海外には一生行かなければいい。
学生時代、とりあえず、学校では毎回テストに出る単語と文章を読みまくって暗記していた。一体どうやってテストを乗り切っていたのか大して覚えていない。
今でもよく覚えていることがある。
中学1年生の時、唯一、成績表の一番下の欄の英語の成績だけが悪くて当時の担任に
「これはどういうことですか?」(仲良いからふざけて言ってる先生)
「日本人なので英語わかりません。」(単純に先生を舐めている生意気な中学生)
という会話をして逃げたこと。
最初から、英語を好きになれなかった。
「学ぶなら、自分のペース学びたい、一度つまずいたら二度と頑張らないタイプ」の私とは最悪の相性の先生に当たって、最初から、英語も英語の先生も嫌いになった。
英語ができないから、海外に行きたいとも思わなかった。
「言語が通じない」場所に行っても、よくわからないし、怖いだけだし、ただの恥さらしだから。
一生日本にいればいいやと思っていた。
でも、そんな私が
「旅の楽しさ」を知ったことをきっかけに、「外国」というものに興味を持ってしまった。
さて、どうしようか。
そうか、英語を勉強すればいいのか。話せるようになればいい。
海外に興味を持って、旅人に興味を持ってから
「英語があんまり話せなくても、海外旅行にはいけないことはない」
ということも知った。
ただ、私は、
未知の世界に対する不安要素を、先に一つ消せるなら消したかった。
そして、国内を旅行する中で、旅先での人との出会いの素敵さ、面白さという価値も知った。だから、
外国人とも話せたら、もっと刺激的で面白い体験をできると思った。
でも、一度嫌いになったものを、苦手なものを、自分1人で向き合って克服できる人間ではなかった。
「別に、英語ができるようなりたいなら、日本でも勉強できるんじゃね?」
友達に言われた。その通りだと思う。
でも、それは、人それぞれだ。
なんでもそう。1人で学べる人もいれば、先生が欲しいものもある。
内容によっても違う。私はピアノを過去に習っていたから、先生がいなくたって、練習すれば何かしら新しい曲は弾けるようになる。
でも、何も習ったことがない飽き性な人がいたら、多分先生がいないと弾けるようにはならない。
どんな手段を使えば、自分が熱を持ったまま取り組んで達成できるか
これが、私にとっては、
強制的に、英語を勉強するためだけの時間を取ること、先生をつけること。
「海外に行って英語を学ぶ」という手段だった。
だから、留学を選んだ。
(ちなみに、先ほど紹介したKeiくんも、世界一周の最初にセブ留学をしていて、それを真似したのもある。当初は、留学してそのまま西回りで世界一周しようと思っていたんだけど、いろんなことやってたらお金貯まらないし、私は計画や準備がとにかく苦手なので結局はとりあえず留学だけ行くことになった。笑)
「学ぶ」ということに明確な目的があると、勉強嫌いにとって学ぶ意欲が湧く。
人生の選択について話したら、また長くなるから今回はやめておくけれど
結局、海外には一度も行かないまま、大学を卒業して、国家資格もとったけれど、それでもやっぱり世界を旅したかった。
時間がかかってしまったけれど、その間にもいろいろなことを経験したけれど、不思議なくらい、最後は「海外に行きたい」だった。
「留学してどうするの?その後TOEICとか受けるの?それなら日本でもできるんじゃん?」
そんなことを聞いてくる人もいた。
そもそも留学に興味のない人が聞く質問。別に悪いとかじゃない。興味がないなら、メリットを探るよりデメリットを探って行かない理由を増やすのは当然のことだ。
まあなんでもいい。
別に、行くのは私だから。仮に遠回りだとしても、いいじゃん。
英語が話せるようになりたいのは、外国人と話したいから。
中学1年生から嫌いだった英語に向き合う私にこれ以上の理由なんているかよ、と。
これは、行ってから思ったことだけれど。
「英語を学びたいのは、外国人と話したいから」
この理由があることは、私にとっては、とても重要なことだった。
もはや、この理由がないなら、私には英語はいらない。
それこそ、英語を使わない世界をひたすら練り歩けばいい。
外国人と話したくないのなら、ひたすら頑張って英語から逃げ続ければいい。
けれど、私は、
「面倒臭い勉強をする」という嫌な行為よりも、
「話せるようになって外国人と話したい」という願望が勝った。
きっかけなんてものは単純な理由でもいい。
他人を説得するための理由の数を増やすことなんかより、自分の意欲が保ち続けられる強さがあれば、それでいい。
「勉強する」と言う行為は、今でも面倒臭いしすぐ飽きるし嫌いなのだけど、大学の教養科目までがずっと退屈だった理由がわかる。
「いつかは使うかもしれないから材料を先に集めておく」という行為が私には退屈だった。
でも、「これを作りたいからこの材料を集めなければならない」という行為はやる気が起きる。
嫌いなことをやるのなら、「そこには自分なりの目的がある」ということを明確にし、それに対して納得している自分がいないと。
まあ、それでも、難しいんだけどね。笑
どこに行きたいかによって、何をするべきかも変わる。
世界を旅したい。その時に英語を使いたい。日本でも外国人に話しかけられても怖気付かないで返事をしたい。でも、勉強は嫌いだし話せない。だから、まずは英語を勉強するための時間を作って、先生をつけて学ぶ。
そんなきっかけをもとに、やっと留学に行った。
期間は12週間。留学先は、旅人が集まる学校、
CROSSxROAD。
日本人スタッフとフィリピン人の先生が迎えてくれる、日本人の生徒が集まる学校。
島が好きだから島国に行きたかったし、フィリピンでの留学は安くてマンツーマンで基礎から丁寧にやってくれるイメージがあった。英語を勉強しつつ、ついでに旅人と話して海外の情報を集めてこようと思って他の学校なんて調べずに入学を決めた。
ちなみに、ここを知ったきっかけは旅祭。そして、世界一周に行くと決意したのもこの時。
ここで、CROSSxROADがブースを出していて、その前でダイスケさんが書道やっていた。帰ってから学校を調べて、わりとすぐ連絡した気がする。その時は、ダイスケさんの奥さんである、まゆみさんが対応してくれた。この夫婦との出会いは、私にとって、のちに「CROSSxROADとの繋がりを作ってくれて、深めてくれた、大事な出会いだった」ということは自信を持って言える。
CROSSxROADには、すでに旅をした人も、これから旅をする人も集まる。ワーホリに行きたい人、海外就職したい人なんかも。
実際、行ってからいろんな人の旅の話を聞いて、「海外に行きたい、世界を旅したい」という想いをよくそそられていた。
一番の目的である、英語は、ギリギリまで働いたり違うことをしていて、事前に学習サポートしてくれるサービスもあったけど、「普通に私はできないわ」と、何にもせずに行った。
英語を学びに行ってみてわかったのは、言語を学ぶということは簡単じゃない。ということ。この言葉だけなら、行かなくてもわかる。でも、体験として、感じた。
1ヶ月経たないうちに、3ヶ月じゃ足りないというのはすぐわかった。相変わらず勉強に対しては怠惰なくせに、焦った記憶がある。
そして、英語をどこで、どういう風に使いたいかによっても、何を優先して学ぶかは少し変わってくるということを感じた。
ほかの語学学校がどうなのかは知らないけれど、CROSSxROADでは、最初にカリキュラム決めがあって、1時間くらい日本人スタッフと個別で話す時間をもらえる。
ダイスケさんと学校で再会して、たわいもない話から始まり(内容はもちろん覚えてない)、その時、「どうなりたいか、何に使いたいか」ということを聞かれた。多分。でも、その話が結構大事で、のちにインターン生になってからも私はこのことをよく生徒さんに言っていた。
旅で困らないように話せるようになりたいのか、英語を使って仕事をしたいのか、人によって目的はそれぞれであり、留学期間も、現時点の実力も違う。
もっと具体的に言えば、とにかく話したい人は、発音よりフリートークをたくさんする。先生も、発音の指摘はあんまりしない。逆に、発音を矯正しに短い期間でも来る人なんかもいた。
中学1年生レベルの簡単な単語すらもわからない人は、まずは初歩の初歩から文法を学んだり、インプットをしていく。
私は、1日に3コマとれるプランを選んで、12週間あったし、一からやりたかったから、
・インプット
・アウトプット
・発音
この3種類の時間を作った。
文法を学ぶ時間、とにかく話すことをする時間、発音を矯正する時間。
このことについてはまた後編でも話そうと思う。
留学に行きたいと決めてから、2年後。やっと留学生活が始まった。
後編に続きます。→こちら
Aya.
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?