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テクニカルライターとは? 職務内容や必要なスキルについて

はじめまして、こんにちは!
Peatix Japan株式会社でテクニカルライターとして働いているNakatsukaです。

みなさんは、テクニカルライターという職業を知っていますか?

最近、「テクニカルライターってどんなことをしているの?」とたずねられる機会が増えたため、自己紹介もかねてお話したいと思います。


テクニカルライターとは


厚生労働省の職業情報提供サイトでは、テクニカルライターは「家電、情報機器、自動車などに添付されるマニュアル(取扱説明書)を制作する」と紹介されています。

デジタル化が進んでる現在は、製品に添付されるマニュアルの他にSaaSを始めとするWebサービスのヘルプサイト(ヘルプページ/よくあるご質問/FAQ)記事などの制作も含まれます。

マニュアルやヘルプサイト記事の制作は、主に以下のステップで進めます。

1.実際に使いながら、製品/サービスの機能や操作方法などを理解する
2.理解した情報を整理し、マニュアル/ヘルプサイト記事の方向性を定める
3.全体構成を考え、分かりやすい文章で執筆する
4.完成後、ユーザーからの問い合わせ内容などの情報を収集する
5.集めた情報を整理し、必要に応じて加筆修正を行う

製品やサービスの機能をユーザーに分かりやすく伝え、正確に理解してもらうための文章を書くことがテクニカルライターの仕事です。

テクニカルライターはGoogleなどの大手IT企業にも置かれている専門職となります。

▼Googleが公開しているテクニカルライティングの資料


テクニカルライティングとの出会い


私は新卒から7年間出版社の営業職を経験した後、教育系事業会社のカスタマーサクセス職に転職しました。

そこでコンテンツ制作業務の一部としてヘルプサイトの立ち上げと運用を担当することになったのが、テクニカルライティングとの出会いでした。

未経験の業務であったため、書籍やインターネットの情報を頼りにテクニカルライティングの基礎を勉強。

この経験がベースとなり、現在はIT企業のテクニカルライターとしてヘルプサイト運用を始めとした幅広いライティング業務に携わっています。

テクニカルライターは元々エンジニアとして働かれていた方が多い印象ですが、最近は自分と同じようにカスタマーサクセスや出版編集でコンテンツ制作に関わっていた経験を生かしての転身も増えてきているようです。

▼当時参考にしていた書籍


現在の職務内容


私が現在所属しているピーティックスは、「出会いと体験を広げる」をミッションとして、イベント・コミュニティ管理サービスを提供しています。


当社のテクニカルライターは自分1人であり、扱っている業務の幅はテクニカルライターとしてはやや広めかと思います。

しかし、複数チームのメンバーと関わりながら様々なライティング業務を経験できる今の環境はとても刺激的で気に入っています。

現在私が行っている主な業務は以下となります。


ヘルプサイト記事の制作

ピーティックスでは、イベントの参加者用と主催者用のヘルプサイトがあり、その記事制作を行っています。

新機能のリリースや既存機能の改善がある場合、開発エンジニアが書いた仕様説明のドキュメントを参考にしながら実際に自分で操作して機能を理解し、分かりやすい説明記事を執筆します。

ただし、いくら機能について正確に記述できても、ユーザーの真の困りごとにフォーカスできていなければ、役立つ記事とは言えません。

そのため、日々カスタマーサポートのメンバーと連携しながらユーザーからの問い合わせ内容を確認し、既存記事に必要な情報を付け足したり、場合によっては構成を大きく変えたりするような修正作業を行います。

また、記事内の用語や表現、画像などの使用ルールを定めたガイドラインの整備も行っています。


活用促進サイトコンテンツの制作

ピーティックスには、イベント成功のノウハウを伝え、サービスの活用促進を促すPeatix Universityというサイトがあり、その中のコンテンツ制作も行っています。

ヘルプサイトの記事はユーザーの困りごとを解決することが目的であるのに対し、活用促進サイトの記事はシチュエーションに合わせた各種機能の使い方を具体的に紹介し、ユーザーに活用してもらうことが目的となっています。

このサイトはカスタマーサクセスのメンバーと協働で運営し、様々な切り口のコンテンツを制作。より具体的な活用方法を紹介するため、イベント主催者へインタビューを行い、事例記事を執筆する業務も担当しています。

▼ピーティックスの活用事例記事


マイクロコピーのローカライズ

開発エンジニアやデザインチームのメンバーが考案したUI(ユーザーインターフェイス)上の英語のマイクロコピーを日本語にローカライズする業務を行っています。

マイクロコピーとは、Webサービス画面上の入力フォームやボタンなどに添えられる短い文章のことを指します。

ただ英語を日本語に訳するのではなく、日々蓄積されていく問い合わせ内容を考慮しながら、ユーザーがストレスなくスムーズにサービスを利用できるような日本語コピーを考える業務です。

これには明確な正解/不正解がないため、1つの英語コピーに対して複数の日本語コピーを作成し、最適な表現を選びます。なかなか難しい作業ですが、日本語表現の豊かさを感じられるよい機会でもあります。

当社ではテクニカルライターがマイクロコピーのローカライズを担当していますが、他社では「UXライター」がコピーの作成を担当するパターンも多いようです。


テクニカルライターのやりがい


子どもの頃からライター職に憧れていた私にとって、言葉の力で誰かをサポートできるテクニカルライターの仕事はとてもやりがいがあります。

ライターというと、世間では書籍やブログの執筆などをイメージされることが多いです。

しかし、自分の思いを文章にするより、自分以外のモノやコトを説明したり、その魅力を伝えたりすることの方が好きな私にとって、テクニカルライターはとても向いている仕事だと思っています。

現在関わっているピーティックスは、イベントやコミュニティを通じて人のつながりを生み出すサービスですが、私自身様々な人との出会いやつながりによって視野を広げ、人生が豊かにしていくことに魅力を感じています。

そのため、自分のテクニカルライティングスキルを生かすことで、ピーティックスをよりよいサービスに成長させ、それがたくさんの人たちの出会いをサポートすることにつながれば嬉しいです。


テクニカルライターに必要なスキル


「分かりやすい文章を書けること」は大前提ですが、それ以外でテクニカルライターに必要だと感じている5つのスキルを挙げてみます。

読解力

まずは製品やサービスの仕様を正確に理解しなければならないため、開発背景や意図なども含めた複数の資料をスピーディーに読み込み、内容を理解する読解力が必要です。

情報整理力

文章を書く前に、まずはどのような構成にするかを決めなければなりません。そのため、資料を読んで得られた情報を分かりやすく整理する力が大切です。

コミュニケーション力

ライターは1人で黙々と執筆するイメージを持たれがちですが、テクニカルライターの場合は開発エンジニアやカスタマーサポート担当者など、関わるメンバーは多岐に渡ります。能動的にコミュニケーションを取れる人は情報収集がうまく、よりよい文章が書けるでしょう。

デザイン力

いくら分かりやすい文章であったとしても、レイアウトが見にくいとユーザーに読んでもらえない可能性が高くなります。文字の大きさや改行、行間の余白などを調整しながら、可読性・判読性・視認性の高い記事を制作するデザイン力も重要です。

想像力

ユーザーの思考や行動を具体的に想像できる力も役立ちます。ヘルプサイトの記事を執筆する際、単なる機能説明にとどまらず、ユーザーがつまずくポイントを想像し、先回りして注意点を追記できるようになると、よりクオリティの高い文章となるでしょう。


コミュニティのご紹介


テクニカルライターに必要な情報を広く収集したい私は、書籍やWebサイトの他に、様々なセミナーやコミュニティに顔を出しながら勉強しています。

おすすめは定期開催されている「Technical Writing Meetup」で、ここではテクニカルライティングに関わっている方たちから様々な話題を聴くことができます。

また、こちらのMeetupではDiscordを使用したオンラインコミュニティも運営しており、私も半年前ほどに加入させてもらいました。

テクニカルライティングに関するちょっとした話題をチャットで話せる環境は、社内1人のテクニカルライターである私にとってはとてもありがたいです。

▼過去の動画

▼公式X
https://twitter.com/tw_meetup_jp


現在、テクニカルライターという職種名ではなくても、ヘルプサイトの制作などに関わっている人は増えてきていると思います。

ぜひテクニカルライティングについて情報交換できたら嬉しいので、お気軽にご連絡ください!

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