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【8/20公開】映画「かぐや様は告らせたいファイナル」応援団指導日誌 1/5
このお話をいただいたとき、引き受けたいと思った1番のポイントは、ご連絡をくださった助監督さんの素敵な人柄ももちろんでしたが、何よりも原作から応援団に対するリスペクトを感じられたという点でした。
これまで応援団を題材にしたものといえば、何やらむさ苦しい時代錯誤の男たちが、非合理的な精神論を押し付けて無茶苦茶やるさまを面白おかしく見下すような演出ばかりでした。
しかし、この『かぐや様は告らせたい』の場合、そもそも応援団のメンバーが「ウェイ系」「リア充」と呼ばれる、すなわち「陽キャ」に分類される高校生たちであり、ひねくれ者の石上くん※が考えを改めるに至るぐらいに良い人たちとして描かれていたのです。
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(赤坂アカ『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』9巻より)
もともと時代の最先端を走っていたはずの応援団が、いつのまにかビリッケツを歩いている──
すでに故人となった、現役時代に大変お世話になった応援団の監督によるこの嘆きの言葉よろしく、応援団=嫌われ者という図式に慣れてしまった私としては、この点はとても新鮮であり、非常に嬉しかったことを覚えています。
※石上くんメインの撮影のときに、そのひねくれ者ゆえのセリフによって個人的に心をえぐられるようなシーンがあったのですが、それは最終回でお話ししたいと思います。
つづく(次回は8/20を予定しています)
※見出し画像引用 https://kaguyasama-movie.com/
この記事を書いた人
都内の某男子校で教壇に立つかたわら、中学生・高校生・大学生・社会人の応援団を指導しています。主なご依頼として、文化庁研修会「応援団の歴史と現在」講演、NHK「日本人のおなまえ」出演、映画「かぐや様は告らせたい」振付・演技指導など。