33○長女、黒帯審査


長女、きゅうたんは、緑帯になっていた。

緑帯になると、稽古の時には、前に出れるし、
試合でも格好がつく。


毎回、審査の申し込みをしていた長女が、茶色帯を取らない!と言い出す!

東師範が、慌てて長女の所に来てくれた。

「どうした?きゆたん、初めて審査受けないとか何かあった?」


長女は、「緑色は、綺麗だけど、茶色は好きじゃないからいらない👋😞」と言っていた。


東師範は、「茶色帯をとってから、直ぐつぎの審査で黒帯取れば良いやん!」と長女の背中を押してくれる。


「でも、ジュニアコースを茶色帯で卒業するなら、いらないです。間に合わないし。」

とただをこねている。

東師範は、長女に解りやすく、
指で数えながら、
「間に合うよ!黒帯取って、ジュニアを卒業したら、一般部は、白帯からじゃなくて、
組手もできる黄色帯からスタートできるから、頑張ろう!」
と言ってくれた。

黒帯になると、後輩の指導もしないといけないし、
号令、稽古の進行は全て黒帯がすることになっている。


コミュニケーションが苦手だった長女は、自分にそれが出きるかを悩んでいたのだろう。


東師範に背中を押され、茶帯審査の申し込みをする。

やはり申し込みをした途端に

東師範は長女に、厳しくなる。


号令をかけさせ、稽古の進行をさせる。


他の色帯の同級生の子達も
手伝ってくれる。


黒帯審査の組手は、10人組手。

先輩の中学生の黒帯と10人と
戦わなくてはいけない。

私は、10人組手は長女には、
出来ると信じていた。


ただ、拳立てふせが100回なので、

毎回審査の度に苦労する、
拳立てふせを家では、毎日稽古した。

審査当日、次女とビデオを持って、張り切って行く。

審判員の席に、長女が四歳の頃、
入っていた道場の長男の大地が座っていた。


長女が四歳で入門した頃は、大地は
中学生か、高校生だった。


でも自分の父の道場の指導もしながら、正堂会館に入り、
Cコースの先生になっていた。

各支部の師範達が、審査員席に座っていたのだ。

私も長女も、大地を見て、(げっ?!)と思った。

長女は四歳のころは、泣き虫でメソメソ泣きながら稽古してたからだ。

審査が始まる。


長女の号令で審査が進む。


拳立てふせも、何とかなった。


最後はメインの10人組手だ、。

割りとBコースの先輩が多かった気がする。


何とか10人戦いきった。

今迄見てきた黒帯審査は、皆泣きながらだったり、どこか怪我をしてしまったりとか、最後まで行くのにヒヤヒヤした子たちも、いた。

長女は、回数を数えてなく、

(さあ!ドンドン来い!)の状態で

10人終わった。

一番に、大地のスピーチが入る。
「ううっ!(涙)あんなに泣き虫で弱虫だった小さいきゆたんが、こんなに立派になって!」
と嗚咽しながら言ってくれた。


私は今迄の事を思うと、涙がでた。


他の支部の師範達は、「きゆたん、頑張って体力つけてて、後何人かやれたね!」

と言ってくれた。

最後に、東師範が、「きゆたんは、得意なハイキックを最後まで、出して体力もつけて、今回の審査に及んでくれたのですね!」
と誉めて貰えた。

私は、ビデオ取りながら、「きゆたんー!下がるなー!」


とか叫んでいて、後からビデオみてたら、
子供たちに
「お母さんの声が一番煩くて迷惑よ!!」
と怒られた。


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