また歩ける日まで~PTのリハ徒然草~ リフォーマーと足底板
その後、次の日も荷重すると痛みがあるので、屋外歩行練習はせず。
しかし、家族が車で出掛けることになり、便乗してスタジオへ。
ピラティス専用機器「リフォーマー」で、体重より全然軽いバネ負荷なら、痛みなく足の曲げ伸ばしできるな、とトライ。
以前は軽々とできたバネの重さにしてみたのに、全く出来ない…
まあ、当然といえば当然?
下肢全体の筋力も、かなり落ちているから。
いやいや、パワーの問題なら、このバネの重さは出来るはず!
体重の半分は荷重してるんだから。
そう、足を置くバーを蹴る時に、小指側の足裏にかかる圧力、これがすごい圧に感じて、痛くはないのに、怖くて怖くて蹴れないのだ。
体重をかけると、そこにビキッと痛みがくることの繰り返しで、既に “圧がかかると痛い” としっかり学習し、染みついてしまっている。
痛みに対する恐怖心。
そうだ、まさに痛みなく動かせることの再学習が必要だ。
自分がずっと、患者さんやクライアントさんに説明して、そのように運動してもらっていたことを、これから自分のためにやるんだ。
ではでは、とバネを軽くして、怖くなく足の曲げ伸ばしができる設定から、”大丈夫、大丈夫、痛くないよね” と、自分に言い聞かせ、確認しつつ、繰り返し運動する。
その後に、最初に全く出来なかったバネの負荷量にしてみると、ゆっくり曲げ伸ばしが出来た!
わずか20分程度。
リフォーマーという、スライドする荷台の上に寝そべって、下肢の曲げ伸ばし運動を、バネ負荷で痛みのない範囲でしただけ。
リフォーマーから起き上がり、両松葉杖で歩いてみる。
案の定、痛みは確実に半減。
怖くて、筋の防御性収縮(余計な力が入ってしまうこと)により、おそらく足全体の剛性が過剰だったのが、改善されたのだろう。
そして、ずっと足部を回外(外側ばかり地面につける方向)で固めすぎていたことに、改めて気付く。
グッと体重が足にかかった時、少し回内(土踏まずが低くなる方向)してくれて、内くるぶしの植皮した部分の皮膚が伸びる感じが気持ちよい!
「痛みなく動けるという成功体験の積み重ねが、より効率的で機能的な、正しい動きを導き出す。」
ポールスター・ピラティス・リハビリテーションのインストラクター養成コースを受けている時、よくエデュケーターも言っていたし、自分もその通りと思っていたが、本当に身をもって体験した。
急に前向きな気持ちになり、そうだ、足底板(靴の中敷き)で回内誘導して、更に足関節の背屈(足先を上げる方向)制限をヒールパッドで補えば、スムーズな回内と足圧の前方移動で、小指側の足裏や足根洞の痛みが軽減するはず、と思いつく。
翌日から2日間、19年前の入谷式足底挿板療法の資料を引っ張り出して確認しながら、中敷きにパッドを入れる。
公園のベンチに陣取り、何度もパッドの位置をずらしたり、はずしたりしながら、実際に歩いて確認し、調整する。
一通り調整が終わると、あまりに歩きやすく、テンションUP⤴
スマホで動画を撮って見比べると、ちょー分かりやすくて、客観的に見れてよい。
これは楽しい☆、と同業にLINEで送ってみると、反応良好(笑)
やっぱり、即効性のある介入はいいね!
そして、何より希望が持てる。また歩けるようになるかな、て。
ありがたい!
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