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3年以内離職は本当に問題なのか?【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】

今回は、キャリア教育がなぜ必要なのか、
ということについて考えてみたいと思います。

キャリア教育という言葉が日本で登場したのは1999年。
中央教育審議会答申
「今後の初等中等教育と高等教育の接続の改善について」でした。

キャリア教育が求められる背景として、
ニート・フリーター問題に加えて、
早期離職者の問題が挙げられています。
具体的な数字としては新規学卒者の就職後3年以内の離職。
この当時は、
「学校から社会・職業への移行が円滑に進んでいないこと」が
その要因と考えられていました。

さて、この部分、現代ではどうなのか。

厚生労働省の統計データによると、
新規学卒者の3年以内離職率は大きな変化はありません。
(ただし、中卒を除き、です。
 この点は、きちんと向き合う必要があると思います。)

ですが、これらの離職の要因は本当に
「学校から社会・職業への移行が円滑に進んでいないこと」なのか?

リクルート「新人・若手の早期離職に関する実態調査」(2023年)では、
「会社を辞めたいと思った理由」として、
「仕事にやりがい・意義を感じない」(27.0%)が最多、
という結果が出ています。
「個人の仕事観として、“プライペートの充実や、
 自分自身のやりがいを含めた自己の幸福追求がより
 叶いやすい職場”を選ぶ傾向が高まっていることが背景にある」
ということにも触れられています。

確かに最近の若い子たちは、
転職するスピードが早くなっているなと思います。
2−3年でキャリアアップのために転職したり、
起業してしまう若者にも出会います。
かつてよく言われた「石の上にも三年」は
もはや通用しないでしょう。

社会の変化のスピードが格段にあがっているので、
キャリア形成も同様にスピードをあげて考えないと
いけないということです。

さて、そんな現代の社会で
キャリア教育はどうあるべきなのか・・・?

キャリア教育という言葉が登場して20年以上が経過した今、
少なくとも職業観の考え方については
アップデートが必要なのではないかと思っています。

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松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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