バイアウトファンド(PEファンド)とVCの違い
投資ファンドの種類
いわゆる投資ファンドには数多くの種類がありますが、会社の経営に大きな影響を与える投資家形態としては、バイアウトファンド(PEファンド)とベンチャーキャピタル(VC)の2つが挙げられます。
ほかにアクティビストファンドやヘッジファンド、アセットマネジメント会社などがありますが、これらは上場株式を投資対象にし、基本的にはマクロ経済状況、会社の動きや業績などで株価が変動する中で、利益を上げることを目指すため、受け身な投資家と言えます。
PEファンドやVCは投資先の経営に影響を及ぼす
一方で、PEファンドやVCは基本的には未上場株式を保有することを目的としており、投資先の経営に影響を及ぼします。
※ PEファンドは上場株式をTOBによって取得する場合がありますが、基本的には上場廃止になり結果的に未上場株式を保有することになります。
PEファンドの特徴
PEファンドは、投資額が大きく(スモールサイズでも10-20億円、大きいと数千億円)、借入金を活用して企業を買収する(過半数を取得する)という特徴があり、成長性よりもキャッシュフローや企業体が安定していることを優先します。従って、中規模の業歴の長い会社が投資先として選ばれやすく、10件投資して1-2件程度の失敗しか許されません。
VCファンドの特徴
VCファンドは、その名の通りベンチャー企業を対象としており、投資額が小さく(平均数億円、レイターの大規模ファンドで10-20億円)、スケール出来てユニークなスタートアップ事業であるかが何よりも重視されます。10件投資して1-2件程度の成功があれば良いという世界です。
最近の動き
この通り、真逆の性質を持つファンドですが、最近はPEファンドによるベンチャー投資がちらほらみられるようになりました。先述の通り、PEファンドは安定性を重視するため、投資できるベンチャー企業は上場が見えているレイターステージのベンチャー企業に限られます。レイターのベンチャー企業であれば、DDポイントの重点はExit可能かどうかにほぼ集約し、基本的にExit出来ればそれなりのリターンが出るため、PEファンドにとっては新たな有望領域を見つけたことになります。レイターのVCにとっては、VCに加え、PEファンドも新たな選択肢になっています。一方で、最近はIPOでダウンラウンド(前のラウンドより低い企業価値になってしまうこと)が良く見られるようにはなり、若干勢いが落ちているという状況ではあります。
最後に
Axelage株式会社は、世の中の多種多様な領域で興る新規事業を支援することによって、時代を加速させるようなイノベーションを促進します。上記も含めお気軽にご相談ください。
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