【代表インタビュー】設立から15年連続で最高収益を更新する「エンジニアの対応力」と今後の展望
設立から15年間、毎年最高収益を更新してきた株式会社アクセル・モード。継続的な案件受注により、2022年度にはグループ会社を含めて売上20億円を達成しました。
しかし、当社には受注活動を行う営業メンバーが一人もいません。それでも事業を拡大できている理由は、開発力はもちろん、提案力やコミュニケーション能力を含めたエンジニアの「対応力」にありました。
今回は、アクセル・モードの成長の源泉であるエンジニアの開発力、および対応力を紐解くべく、代表取締役社長の戸村にインタビューを敢行。
アクセル・モードの歴史を振り返りながら、さらなる進化に向けた今後の展望についても語ってもらいました。
過去のハードワークを教訓に「働きやすい会社」を設立
ーーまずは改めて、戸村さんの経歴を教えてください。
IT系の専門学校を卒業した後、地元に近い宮城県仙台市で約8年間ほどプログラマーとして働きました。
東京に転勤となった1998年からは、大手通信キャリアのシステム開発に2年ほど携わります。当時の職場は同年代との切磋琢磨が楽しかったのですが、労働環境はとてもハードでしたね。
この働き方を長くは続けられないと感じたため、その後知人が立ち上げた会社に初期メンバーとして参画。8年ほど在籍し、取締役まで経験させてもらいました。
ーーそこから、どのようにアクセル・モードの立ち上げに至ったのでしょうか?
前職は順調だったのですが、リーマンショックが起こり、予定していた上場を見送ることになったんです。その際に、自分の中で区切りがついた感覚になりました。
そして2009年7月、前職で私が作ったエンジニアの育成制度、福利厚生は引き継ぎつつ、労働環境にも配慮したアクセル・モードを設立しました。労働環境に配慮した理由は、自社のメンバーには、昔の私のような働き方をしてほしくなかったからです。
また、風通しの良さにもこだわるようにしました。
アクセル・モードでは、話し合いの場で私の意見が変に優遇されることはありません。例えば上司を選挙で選ぶ独自制度「UL(ユニットリーダー)選挙」の投票数でも、みんなと同じ一票しかないんです(笑)。
現場の声がしっかり届く、自分の理想の組織をなるべく実現してきたつもりです。
アクセル・モードの最重要項目は“品質”と“対応力”
ーー会社経営で大事にしていることは何ですか?
一番は、クオリティの担保です。開発を軸にした会社である以上、エンジニアの技術は高くて当たり前。新しい技術も積極的に取り入れ、プロとしての仕事をする必要があります。
アクセル・モードはそれに加えて、お客様の声を聞く力、レスポンスの速さや提案力も含めた「対応力」を大事にしています。
その結果、一度お仕事をさせていただいたお客様からは、頻繁に開発案件を受注できるようになりました。「アクセル・モードとは仕事がしやすい」と思ってもらえている証拠にも感じ、非常に嬉しいですね。
このクオリティの担保に関しては、設立月に毎年行うキックオフMTGでも頻繁に話しています。会社として、総合的に質の高い仕事をするには、一人ひとりの仕事が高品質でなければならないからです。
ーー対応力で信頼を獲得してきた様子が伝わってきます。
嬉しい瞬間は他にもあります。お客様から直接いただく「ありがとう」の言葉も励みになっていますね。
また、サービスが世に出た際も大きな達成感があります。建設業界で言えば、自分が建設に携わったビルを見るたびに誇らしく思う。そういう喜びに近いものがあります。
ーー他に大事にしていることはありますか?
積極的にリーダーやメンバーに仕事を任せ、裁量を渡していくことです。設立後、40名ほどの規模までは自分主体で進めている感覚がありましたが、それ以上の規模になると、任せたほうが上手くいくと気付いたんです。
今では、会社運営すらもメンバーに任せる「チーム制」を採用しています。希望者は「R(リクルート)」「K(教育)」「E(イベント)」のいずれかのチームに所属し、ミッション達成に向けて企画立案、予算調整、運営・実施まで主導。例えばチームRでは、新卒2年目のメンバーも面接官として活躍しています。
そして私はこれまで、候補者の内定通知について、チームRが出した結論にNOを出したことはありません。なぜなら、私の承認までに既に議論は尽くされているはずなので。その判断を信頼するようにしています。
もちろん、経営面の数字など押さえるべきポイントは見ています。しかしメンバーの意志を制御するような管理・マネジメント体制だと、仕事に「やらされ感」が出てしまいます。一人ひとりが自分で考え、実行する過程を邪魔しないよう意識しています。
ありがたいことに、今の各部門のリーダーは私よりプロジェクトについて理解し、現状に合わせた意見を持ち合わせていますので、安心して背中を預けられていますね。
「品質」を武器にプライム案件を8割まで引き上げ。事業領域も拡大
ーー会社の歴史や事業の変化について教えてください。
設立当初は二次請け、もしくは三次請けのような立場として開発業務を担っていました。
そこから今のボードメンバーも続々と入社し、5年ほどで組織的にも成長。会社全体のスキルも向上してきたため、彼ら、彼女らの成長に見合った昇給ができる仕組みを考え始めます。
まずは業者間の中抜きのない、プライム案件(一次請け)を増やすことで利益増加を計画しました。最初は、知り合い経由でお声がけのあったプライム案件に注力。すると品質面で高評価をいただき、徐々にプライム案件の割合が増え、2022年にはなんと79%までになりました。その結果、昇給制度の構築も実現できました。
アクセル・モードは「次代へ、加速する」という理念を掲げています。これは設立3年目に策定したもの。現在の意志や行動を、未来の成長・飛躍に繋げようとの想いで設定しました。
これらの結果は、まさに会社の理念を体現した状態と言えるのではないでしょうか。
ーー新規事業も続々と立ち上げ、事業領域も広範囲になりました。そこにはどのような意図があったのでしょうか?
2021年に新設したITコンサルティング事業部は、プライム案件の増加が関係しています。
プライム案件が増えたことで、業務の一部を担うのではなく、要望に合わせて網羅的な提案、対応をする必要性が出てきたのです。
ITコンサルティング事業部をお客様窓口と位置づけ、そこから課題解決に向けてシステム開発事業部で開発を進めたり、デザイン&プロモーション事業部でコンテンツを制作したりと、最適なアウトプットをする仕組みを構築しました。
ーー自社サービスについても教えてください。
スケジュール管理、ワークフロー申請などの機能を搭載したグループウェア「sufure(スフレ)」を2018年に、ログイン情報管理システム「Plammon(プラもん)」を2019年にリリースしました。
これらは私たちの開発業務に役立つものを形にしたサービスです。アクセル・モードの持っている技術力やクオリティを理解いただけるため、今では会社のポートフォリオのような存在になっています。
さらなる飛躍に向けて、組織力を高めるタイミングに突入
ーー今後の展望を教えてください。
アクセル・モードは設立から15年目に突入しました。売上の増加・組織拡大に成功した今、次は組織力を強めたいと考えています。
特に注力したいのが、マネジメント層の育成です。対応力も含めた品質をこの組織規模でもキープし、今後さらに飛躍するため、2~3年は売上成長よりも組織強化に注力していく予定です。
そのため、品質にこだわった開発をしたい方はもちろん、プロジェクト管理や組織運営・会社経営に参画したい方の活躍の場も、広くご用意しています。
今回の記事で興味を持ってくださる方がいたら、ぜひお話しする機会をいただければと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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