東京百景

・又吉直樹の「東京百景」を読んでいる。こんなふうな文を書く人だったんだ、とややびっくりしている。いい意味で裏切られた。そんな東京百景は、エッセイ集。芸人下積み時代、ピース結成前から書かれている。

で、わたしがきゅんしたところをちょいと引用。これは、ある時又吉さんが付き合っていた人が、体調を崩すようになって、東京から実家に帰ってしまったことを記した後の文。「なぜ、あんなにも身勝手で横暴で相手に寄生するような日々を過ごしたのか」という嘆きから始まる。

僕はキミに「ほな行こか」と言って軽快に歩き出す。(略) 次の日はディズニーランド。キミは恥ずかしがるだろう。僕に気を遣うだろう。僕は大きな耳をつけてキミを待つ。速い乗り物とか、高い乗り物に乗ろう。次の日は富士急ハイランドで白いやつに乗ろう。銀座で、キミが笑い飛ばすような高級時計を買おう。(略)・・・例えば、そんなことを僕が提案したら、その人は恥ずかしがって応じないかもしれない。なには無くとも安心感のある炬燵(こたつ)と蜜柑と、くるりの新譜があれば笑ってくれるだろう。

こんなふうに、別れてしまった「キミ」にしてあげたかったことを書き連ねている。なんだか、見ていて自分も失恋したかのような、かと思ったら片思いをしている時のような、不思議な気持ちになった。作家はすごいなあ。


・彼の影響で、夏目漱石とか太宰治だとかの作品をちゃんと読みたくなったので、市の図書館で予約した。思い立ったら即行動オンナ、ここにあり。ちなみに、初心者でも読みやすくておもしろいと評されていた「坊っちゃん」を予約した。たのしみ。


・体調すぐれんワロタ。こう毎日毎日体調が優れないと、長生きとかしたくないなあと思う。365日で一日中元気だった日なんて、あるんだろうか?記憶の中では、ない。無。いつもどっかしらが不調だ。なんなんだ。前世でなにかをしでかした罰を受けているとしか思えない。むしろそうであってくれないと、この理不尽に耐えられない。

・自殺はよくないと言われるし、わたしも一切したくない(仏教では確か自殺が一番してはいけないことで、やったら地獄に行かされるんだったと思うので)。でも、私みたいに毎日元気がなくて、なんなら私よりきつい人も沢山いると思う。

・そういうと、入院して闘病している人の姿が脳に浮かぶ人がいると思うが、そうじゃない。私が今私と比較しているのは、ギリギリ日常の中に溶け込んで生きているが、本当はつらい、苦しい、入院して周りの人が優しくしてくれるならしたいよ!っていう人々。なんでギリギリ普通に生きられちゃってるんだろうね。もっと目に見えて病人だったら生きるの楽になるんじゃないかなあとか、目に見えて病人の人に無礼なことを思って生きている。ごめんね。でもこっちもこっちで変に生きられる分つらいんすわ。すわわ。

・長生きしたってつらい日々を延長させてるドMになっちゃうだけなんじゃ、って思うと怖くなってくる。60代でぽっくり逝きた~い。


・なんかレポート書いた後だからか、文が固い気がする!久しぶりに書いたから温度感忘れちゃったかも。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?