なぜ台湾がデジタル先進国になり得たのか
デジタル先進国ランキング上位キープ中
こんにちは、awoo株式会社です。
前回のブログ⏬で紹介したとおり、弊社は台湾で生まれた企業です。
弊社が提供するマーケティングソリューション「awoo AI」の開発拠点は今でも台湾にあり、多くのAIサイエンティスト、エンジニアが働いています。
そんな台湾ですが、実は「デジタル先進国」として、ここ数年目覚ましく発展しているのをご存知でしょうか?
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この「デジタル先進国」のソースは、IMDという調査期間の発表データです
ここ数年、台湾は世界ランキングで10位前後を維持しています。一方、日本はというと、昨年28位>今年29位と、台湾と大きく差が開いています。そうなんです。台湾は、日本よりも「デジタル競争力が高い」んです。
台湾の面積は約36,000平方キロメートル。九州の0.8倍ほどの大きさです。この小さな島国が、どのようにして成長してきたのか。その理由を探ってみましょう。
半導体産業分野で大成功
まず初めに、台湾は元々半導体の受託製造が盛んで、今でも世界の60%以上のシェアを誇る、「超・半導体生産大国」です
66%ですよ?世界のシェアですよ?すごくないですか?
特にここ最近は半導体不足であらゆる産業がダメージを受けていますので、自ずと台湾の半導体製造需要も相対的に増加しています。
歴史的には、1960年代から半導体産業が生まれ、アメリカの企業からの受託製造が始まります。1970年代になると国家主導の産業戦略として半導体業界が注目されていきます。そして、1980年代になると台湾国内の半導体企業が多く設立されていきます。世界トップシェアの「TSMC」もこの頃生まれました。1990年に差し掛かる頃には台湾は半導体製造能力が世界一位となります。
ざっと歴史を5〜6行で語ってしまいましたが、ポイントは「台湾政府が主導的に半導体産業に投資を続けてきたこと」が大きな理由の一つです。それが功を奏して、民間企業の投資も増加し、外国企業の台湾誘致、投資の活性化という好循環を生み出しました。
政治・経済一体で成長
そして、ここ最近は半導体産業で培った技術・設備・人材をさらに高度化しようと、IoTやAIなどの産業へと力を入れ始めます。ここにも政府の積極的な投資が見受けられ、蔡 英文政権が「新南向政策」というのを打ち出します。
ASEAN地域を中心に計18ヶ国との関係を強化し、経済発展を共に目指す政策で、インフラやIoT、AI、ヘルスケア、教育などの分野において輸出を活性化させるのが目的です。
日本では、政府主導で経済政策が動いても、企業との一体感はあまり感じられませんよね。しかし、台湾では違うようです。
政府の動きと経済の動きがうまく連動しているんでしょうね。元々半導体産業を地場産業として強みにしていたことが功を奏し、うまくIoT、AIなどの先進技術へのシフトが比較的容易だったということと、投資を積極的にしていたおかげで、グローバル社会からもAIの分野で注目され、実際Googleなどの大手IT企業が台湾にAIの研究所を設立する動きもあるなど、さまざまな要因が絡み合って、デジタル先進国へと成長していきます。
日本はデジタル先進国ランキングで29位。全体から見ると上位に位置していますが、平成元年(1989年)は時価総額ランキングで世界50位のうち32社がランクイン、トップ5を日本が独占していました。しかし、平成31年(2019年)にはトヨタ1社のみです。
直接「デジタル先進国」と「時価総額」は一見関係ないかもしれませんが、かつての日本の勢いがなくなってしまったことと、DX対策に乗り遅れたことは、表裏一体であるかもしれません。日本も更なる成長を遂げるべく、台湾のいいところをたくさん見習っていくのがいいかもしれませんね。
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