短歌:終末に読書
明日もし世界が滅びるならふたり膝でキスして本を読むかな
川端か秋成折口芥川 あなたの人生最期の一冊
その膝を枕にさせて 谷崎の『春琴抄』を読むあいだだけ
一首ずつ読み交わす恋の真似事であなたが定家わたしは式子
この夜を最後に世界が滅ぶからあなたの声の絵本で眠る
明日もし世界が滅びるならふたり膝でキスして本を読むかな
川端か秋成折口芥川 あなたの人生最期の一冊
その膝を枕にさせて 谷崎の『春琴抄』を読むあいだだけ
一首ずつ読み交わす恋の真似事であなたが定家わたしは式子
この夜を最後に世界が滅ぶからあなたの声の絵本で眠る