短歌:鍵はたったひとつだけ。
きみが馴染む後ろ暗がりのその隅の隅の隅までぼくは知ってる
ぼくを嫌い?すきになれない?離れたい?そうじゃないならいいかな、いいよな
抱き寄せてしまおう いいさ 腐れ縁の孤独と馴れ合えなくなったって
この腕に気づかず安らかにいておくれ まもってあげる あいしてあげる
嘘じゃない 誓ってもいい ぼくたちは孤独よりふたりぼっちが最善
待ってるよ 強がりを飲み干してぼくなしじゃ生きられないと吐くのを
その頬の温度と湿度でわかるけど言われてみたい しらないこえで
逃げ出さない覚悟ができたかい じゃあ言うね きみがすきだよ きみをすきだよ
ひとりでも生きていけるよ 騙してる でも許してよ だって恋なの
この腕を閉じてきみだけを閉じ込めて――――ぼくは、抱き閉めたかった