2024年6月の記事一覧
雑詩:『とき・かけら』
朝露のような涙
たしかに見ていたはずの夢 思い出せないけど夢の中にいたことは覚えている
朝の光 微睡む街をやさしく溶かす
シェアしない密やかなお守りがあっていい
誰もさわれないから踊れる
詩的になれない夜 灯すように叫んで
寒さや痛みを忘れるくらい包まれて
いつも揺られてばかりで飽きないね
1000年先のこと指切りした
月の裏側で待ってて こっそり落ち合おうね
いつか果てになっ
雑詩:『詩的にはなれない』
詩的にはなれない
狭間の中にいたくて 私的にはなれない
本当の空 本当の海 本当の夏
誰のものでもない ただそこにある
揺れて 触れて わたし
対流する 叫びと優しさ
誰かと一緒にいるときの寂しさ
なにもない 無の中で生まれる
詩的にはなれない 私的にはなれない
本当の空 本当の海 本当の夏
ただ風景になりたくて
ただ景色になりたくて
ただ音色になりたくて
うつろの涙 流