淡乃晶

都内を中心に舞台の脚本・演出やっています。クリエイター集団fragment edge代表。百合文化が好きです。 連絡先→info.fragmentedge@gmail.com

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プロフィール(活動履歴)

自己紹介淡乃晶  Awano Akira 作家。東京都出身の1991年生まれ。舞台や朗読の脚本・演出、イベント企画構成、シナリオライティングなどを行う。2014年に演劇集団fragment edgeを旗揚げ。以降、百合作品の創作をメインとして活動を続ける。 <<お仕事の依頼についてはこちら>> <<foiioでの紹介はこちら>> 直近の活動2024年3月下旬発売 SukeraSono『花様年華 -少女に飼われるペットな私-』(シナリオ) 2024年4月28〜29日

    • 『春光』

      死にゆく跡には詩の花が咲く ゆけ どこまでも 薫風と囁き  柔らかな時は あの日話したこと

      • 『春琴の佐助』個人的なあとがき・記録

        ・はじめに 2024年10月31日(木)〜11月3日(日)に六行会ホールで上演されたイクニプロデュース Readin in the dark『春琴の佐助』無事に終演しました。ご来場下さった皆様・配信で視聴して頂いた皆様、あらためて本当にありがとうございました。 『春琴の佐助』は、幾原邦彦×淡乃晶(+淡乃晶作品を作ってきたチーム)×ILLUMINUS(舞台制作会社)のコラボによって立ち上がった作品です。 ReadingCastの皆さん(村瀬さん、小林さん、堀江さん、伊

        • 雑詩:『苦しかった、あらゆるのことへ』

          おまえの痛みでずっと目が覚めている、眠れない 寝たいのに寝れない気持ちは、誰とも共有できない私事 恐縮ではございますが、距離を取らせていただく次第で候 穏やかでいたいのよ、生きるにしても死ぬにしても ・   さざなみだけが聴こえる世界 架空の海も架空の砂浜も 常に優しい 目覚めたまま迎えられる終わりはあるのだろうか 感情が存在していて欲しいと無表情で祈ってる 流れる涙に欠けた心は映らない きれいでよかった 重い足取りでとぼとぼ歩く蜃気楼 体内に陽差しは届かな

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        マガジン

        • 日付のない即興の詩
          33本
        • Rakugaki
          17本
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          13本
        • 二十年代黙示録
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        記事

          『すべて』

          きみがいる 世界は うつくしい きみがいる 夜は  うつくしい きみがいる 朝は  うつくしい きみがいる 景色は うつくしい きみがいる 記憶は うつくしい きみがいる 人生は うつくしい きみがいる 世界は うつくしい きみがいる 日々は うつくしい きみがいる 今日は うつくしい きみがいる すべては うつくしい

          『すべて』

          雑詩:『とき・かけら』

          朝露のような涙 たしかに見ていたはずの夢 思い出せないけど夢の中にいたことは覚えている 朝の光 微睡む街をやさしく溶かす シェアしない密やかなお守りがあっていい 誰もさわれないから踊れる 詩的になれない夜 灯すように叫んで 寒さや痛みを忘れるくらい包まれて いつも揺られてばかりで飽きないね 1000年先のこと指切りした 月の裏側で待ってて こっそり落ち合おうね いつか果てになって あなた 消えゆく感情だとしても あの日の言葉を信じたいから生き続けている

          雑詩:『とき・かけら』

          雑詩:『詩的にはなれない』

          詩的にはなれない 狭間の中にいたくて 私的にはなれない 本当の空 本当の海 本当の夏 誰のものでもない ただそこにある 揺れて 触れて わたし 対流する 叫びと優しさ 誰かと一緒にいるときの寂しさ なにもない 無の中で生まれる 詩的にはなれない 私的にはなれない 本当の空 本当の海 本当の夏 ただ風景になりたくて ただ景色になりたくて ただ音色になりたくて うつろの涙 流れゆくしじま きみの指先で溶ける花を見届ける 詩的にはなれない 私的にはなれ

          雑詩:『詩的にはなれない』

          レイニー・ヴァニラ・グレイス poetry

          声のような雨 雨のような声 私の中に降る きみという存在 降る 見境なしに 降る 取り止めもなく 降る 季節を忘れても 降る 降って止んで 焦がれて 降って 泣いて 溢れて 泣いて 溢れて 降って 降って 降って 静かに なって 果ての 港の ベッドの ぬくもり が 優しい痛みになるまで まわりゆく  ぬくもりが 乾いたそよ風になるまで まわりゆく  時と時の境目を ぼやかすように レイニー・ヴォイス つらなる詩篇 溶けた私の感

          レイニー・ヴァニラ・グレイス poetry

          『ムーンダスト・フレア』

          ○車の中 滝川「あまり運転上手じゃないので、ごめんなさい」 佐伯「代わります?」 滝川「いえ。佐伯さんも運転苦手そうだし」 佐伯「ご明察。免許証なんて身分を証明するためにしか使ってない」 滝川「いつも藤乃さんに運転させてたんですか?」 佐伯「私たちほとんど遠出しなかった。仕事で東京を離れられなくて」 滝川「私は沖縄行きましたよ? 藤乃さんと」 佐伯「へえ…。暑いの嫌がりそうだけど」 滝川「藤乃さんが行こうって言ったんです」 佐伯「(独り言のように)日焼け気

          『ムーンダスト・フレア』

          淡乃晶・直近のスケジュールまとめ

          4月キミに贈る朗読会『春とみどり』ありがとうございました!Xでのたくさんの感想、嬉しいです。感想を読みながら、あらためて参加してくれたキャスト・スタッフ、そして観客の皆様の愛の溢れる公演だったと実感しております。本当に原作が素晴らしいので、手にとっていただけたら嬉しいです。 (事後物販もやってるのでぜひ!全巻ボックスセット買えます!) いろいろと製作裏話を出したい気持ちはあるのですが、またそれはタイミングをみて…!(まだ近いうちに動きがある、とだけはお伝えしておきます…!

          淡乃晶・直近のスケジュールまとめ

          キミに贈る朗読会『春とみどり』開幕によせて

          今朝ひとりトースターでパンを焼いていたら、ふと、自分の前からもういなくなってしまった人が、フレンチトーストを作ってくれたのを思い出して。すっと涙が流れました。 その涙は単純じゃなくて。悲しみも愛しさも入り混じったもので。ただただ、心が動いてしまう瞬間でした。 今週末4月28日・29日にキミに贈る朗読会『春とみどり』が上演されます。限られた時間の中で、キャストもスタッフもギリギリまで真摯に作品と向き合ってくれて、準備を続けて参りました。稽古も終わり、これから会場での調整を経

          キミに贈る朗読会『春とみどり』開幕によせて

          『天使と眠る - Angel fall asleep -』(未完)

          セイ&天使 『天使と眠る - Angel fall asleep -』 セイ  愛し方も愛され方もわからない。できないことがあったら、まず真似をしてみる。勉強も料理もスポーツも仕事も。まずは誰かの真似から。だから、人を愛することも、真似事から入った。 どうしてもわからない。いろんな人を付き合っても、私の愛は、毎回崩れる。 人は、私のことを嘘くさいと言う。けどこの嘘が私にとっては本物で、嘘が私で、私が嘘で。いつしか、感情は途方もない細波の中へ消えていった。   ※ セ

          『天使と眠る - Angel fall asleep -』(未完)

          『ウィスパー・スノウスケープ poetry』

          過ぎゆく景色 過ぎゆく記憶 はだしの私 過ぎゆく景色 過ぎゆく記憶 はだしの私 天井のない廊下を歩く こだまする 私ではない誰かの足音 その響きが愛おしく聞こえるから 果てしない 落ちるように 眠るように ふれた ゆりかごみたい な ぬくもり ぬくもりみたい な くらやみ くらやみ くらやみ やみ やみ それは、いえなかったこと それは、いわなかったこと ひみつ  ひみつ ふりつもって とけて あふれて わずかに光る 涙 澄み切った永遠にはな

          『ウィスパー・スノウスケープ poetry』

          『庭星鳴路』

          〈出演〉 第一幕 星の庭(演劇) (静けさが聴こえる) 庭子 ……ねえ、そこにいるんでしょ? どうしてって、ほら、あなたの呼吸がわかるもの −−−−なにもみえないのに……なんて、おかしなことを言うのね ……いるわよ。私、わかるもの。 説明? 野暮ったいこといわないで。もう、いつから鈍感になっちゃったの? 信じて。確かなものより、感じること。見て。感じることより、先のこと。 はじめは、暗闇だった。生まれてくる前の話。みんな暗闇にいたの。 形なんてない。

          『庭星鳴路』

          『ラストダンス・メモ』

          何回もはじまっておわる。 別れ際、いつまでこんな想いをしていくんだろう。 いつになったら言葉にできるんだろうか。   また「行かないで」と言えなかった。 いつだって私たちは、好きな気持ちを押し殺して、 何かを背負って、身に纏って、口を塞いで。 ちょっとした達成感と引き換えに、涙を流すのをやめてみる。   でも、止められなくて。 止められないくせに、終わり際だけかっこつけて。 一体誰のための優しさなんだろう。 わがままになっておけばよかったな。 でもあと一

          『ラストダンス・メモ』

          『朝。君がコーヒーを淹れてくれないので不機嫌』

          はあ……。 機嫌? 悪いよ、そりゃね。 ただでさえ朝弱いの知ってるでしょ? もうね、全然、目、覚めない。 いつでも寝れる。 はあ……。 朝ごはん、つくるかあ……。 ……。 ……フルーツグラノーラでいいかな、もう。 ……。 ……コーヒー、飲みたい。 …ねえ、コーヒー。飲みたい。 きみのコーヒーじゃなきゃ、私、起きらんない。 淹れてよー。ねえ、 いつも用意してくれてるじゃん。 なんだよ。勝手にハマったくせに。豆ばっか買って。 急なんだよ、いつもいつも。

          『朝。君がコーヒーを淹れてくれないので不機嫌』