(台湾報道)気うつで誘発された背中の痛みを鍼灸で改善
元記事タイトル「氣鬱誘發背痛 拔罐針灸改善」2022年4月16日付
以下、内容を要約した和訳です。
普段から背中に少し痛みを感じていた45歳男性、看護士の鄭さんは、仕事の忙しさもあって、不機嫌になったある日、気温15度の肌寒い天気の中、他人と言い合いをした後で背中に激痛が走り、病院で急遽注射を打ってもらった。だが翌日、再び職務中に激痛が走ったため、鄭さんは漢方医の診察を受けた。カッピングと鍼灸の施術を20分受けて、痛みが完全になくなり、一週間後の再診察でも、背中の痛みが再発していなかったという。
奇美病院の李侑修医師は「中国医学からいえば、鄭さんのケースは情緒と寒い天気で背中の痛みが誘発されたものと見られる」「一つめの原因として、言い合いで不機嫌になったのは『気うつ』で、肝、胆経絡の通りが不順になる影響があり、あばらにストレスを引き起こす」「二つ目の原因として、寒い天候では『寒邪』を考えなければならない。『寒主収引』により、寒気で筋膜が収縮するときに痛みを引き起こすことがある」「中国医学では『望聞問切(「望」=診る、「聞」=聞くこと、臭いをかぐこと、「問」=患者に尋ねること、「切」=脈拍など手による診断)』の『四診合参(総合的に判断を下すこと)』を重視する」「脈をとった時に寸関尺の関と尺の間あたりに、弦脈(力強く、緊張していて弓の弦のような脈)や緊脈(緊張してピンピンし、有力な脈)があったため、『気うつ』と『寒邪』を原因とする症状に合致すると見た」と述べた。
診察時には脈をとる以外に、患者に腹ばいになってもらい、広背筋の緊張や冷えによる付随筋肉のコリのポイントの多さや、脊椎と他の骨の位置の偏りなどの理学的な検査を行った。広背筋がカバーする範囲は広大で、上腕骨から胸腰筋膜を経て、正中の脊椎上まで連なっている。側面では肋骨、下へは骨盤にもつながっている。治療時間20分の間に、カッピングで筋膜をゆるめ、鍼灸により局部のコリをほぐし、もぐさのお灸で局部を温め、筋膜内の寒邪を外へ発散させ、気血の循環をスムーズにした。
李侑修医師は「寝ながらスマホを高くかかげて動画を見るような、過度に広背筋を使う動作を控えないと、筋肉を傷めたり、コリ(気結)ができる。これは現代医学でいうトリガーポイントのようなもので、蓄積すると不発弾のように、いろんな原因で痛みを誘発することがある」と注意を促した。
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