画像生成AIとファンタジー小説③:「アバター」でできること増えたが・・・
WOMBO Dreamのアバター機能とは?
「WOMBO Dream」という画像生成AIアプリを使い、連載小説の挿絵を作成しています。
「WOMBO Dream」の簡単な使い方については、過去記事をごらんください。
今回は、最近追加された機能「Avatar(アバター)」について、「できること」と「できないこと」をみていきたいと思います。
「アバター」で、できること
ではさっそく、アバターで「できること」をみていきます。
簡単に言えば、キャラをアバター化して、他の場面でも使えるようにしよう!という感じです。百聞は一見にしかず、具体例でみていきましょう。
Dreamの画面の中の、右上に「Avatar」のタブがあります。
つぎに、ベースにする画像(元画像)を選びます。
「サントエルマの魔法使い」作中のラザラ・ポーリンの挿絵です。今回は、これを題材にします。
今までのDreamでは、「これと同じ顔の人物に、別の行動をさせる」ということができませんでした。AIは、毎回ゼロから人物を作成するか、あるいはこれとほぼ同型の絵を生成するかしかできなかったわけです。
それが、今回の「アバター」を使うと、「これと同じ顔の人物に、別の行動をさせる」ことが可能となります。
それで生成したのが、こちら。
「サントエルマの森の魔法使い」の前日譚、「何者でもない者たちの物語」の挿絵に使っている画像です。
どうでしょう?
「え、なにコレ・・・普通じゃん?」
とお思いのことだと思いますが、この普通のことが、いままでAIは苦手だったのです・・・!
汎用性高く、こんな和風画像にしてしまうことも可能です。
どうでしょう?
「・・・普通じゃん?」笑
繰り返しますが、人間のイラストレーターであれば当たり前にできる、「同じ顔の人物に別のことをさせる」というのが、今までAIは苦手だったのです。「普通のこと」ができるようになった、ということで、小説の挿絵に使う程度であれば、汎用性は極めて高くなったと言えるでしょう。
アバターにしたい元画像を選んで、どんなイメージにしたいかを、文字で打つだけです!
アバターで「できないこと」
出来て欲しい”当たり前”のことが、ようやく少しできるようになってきたという、Dreamのアバターですが、使っているとすぐに「かゆいところに手が届かない」ということに気づきます。
ラザラ・ポーリンの他のシチュエーションを見ていけば、一目瞭然です。
こんなのとか、
こんなのとか、すぐに作れるのですが、見慣れてくると「どれも画一的」ですよね。
・お酒を飲んで酔っ払っている図
・うずくまって泣いている図
・アスファルトの上で逆立ちをしている図
といったような、「全く別の行動・感情」をとらせることができません。
なので、ラザラ・ポーリンのもと画像をベースに、マンガを作るようなことは到底できず、せいぜい少し違うシチュエーションの絵を描かせることができる程度、というのがアバター機能の今のところの限界です。
とはいえ、小説の挿絵程度なら、かなり使える幅は広がったと言えるでしょう。
アバターの作例
現在、小説の挿絵に使っている画像で、具体例をみていきましょう。
「何者でもない者たちの物語:烈火の魔女と本読むゴブリン」のゴブリン王子チーグの画像、これをアバターで作り替えたのが、下の図です。
つづいて、<最強のドワーフ>ノタック・レッドボーンの画像。
これを思いっきり和風にしてみると・・・
こんなシュールな絵になります。
アバター機能のイメージ、伝わりますでしょうか?
WOMBO Dreamのアバター機能まとめ
今回の記事では、「WOMBO Dream」のアバター機能についてまとめました。
同じ顔のキャラクターの別の画像を生成することができるのが、「アバター機能」です。
画像生成AIを使わない方からすれば、「えっ、そんなこともできなかったの?」という感じだと思いますが、その当たり前のことがようやくできるようになったというところです。
ただ、表現の幅にはまだまだ制限があり、画一的な表情の画像を大量生産することができるにとどまる、という限界があります。
以上、どなたかの参考になれば幸いです。
これらの挿絵を使った創作小説は、こちら・・・