【詩】冬の頌歌
頌
蛇体による 断絶 の渦中
奪取された 死に 沈む頸
吐出され 大地を 厭うと
痙攣した 暁の 媾い 時に
孵る 屈辱は 艶かしい帯:
絶たれ 孤絶の 厳しい 肌
然れど 波濤の 破片たる:
貴女の 潤んだ 虹彩の程
焚き 臥せて 説き伏せて
宛ら 滝津瀬 留めぬ 限り
否 絶え間なく 飢え 続け
拘う 別の 離隔で 酔えど
臍 匿うは 行為の 未熟に
眼 は差さず 裡に 一重の
追放の令 放った 火-陰へ
貴女の 分れ身 秤 の如く
吊られ 動かぬ その 逍遥
偉大な 日を 耐えぬ 身の
覚悟の 今際で 倦怠 通り
食えぬ欲望 無限の含-処に
虚無の分火に 連なり噤む
児戯を腐蝕を 恐れる 囲を
前にし 散り 撒く 歌の形
白い 苦しみ 泡沫は 彼方
跨ぎ跳ぶ 不正 我々の 質
引き留めている 冬の名を
円鏡 現身 虚妄が 踊ると
帯 を渡す 願いを 奏でる
嘗てであろう 口付けた頃
再度か一度 最後に一度か
奮え 敗北 を高く 震わせ
集め 固める 縁の 全てを
手にし 立てる 宛ら 短剣
切先で測る 誘惑の間合い
金門の奥へ 千切れた 絆の
果てに跪坐す 一つの手前
絶てぬ 常に 望まれている
育まれゆくは 沈黙 の試練
振り向くな 外 から 契れと
石碑も 貴女の砕け散る様
不安に憩う 切り離し 為れ
鳴らぬ喉に 歩みも千鳥の
隔世の裡で 呼び叩かれて
醒めている 細い 様々数多
繋がれた 往かぬ 枷鎖の中
灼くや もしや 貴女の御心
保持して 止まない 姫の事
麗しい その嬌姿は 煌めく
歴程 募るは 狂気の兆しに
欲望を 穿つ 夢は 使命 縷
抹殺する 間 罠から 瞼 の
押し出す母胎 他なる 舞台:
の冒瀆と 薄墨惑う 揃え髪
神々ならぬ 他なる 素足の
歩み 弛まぬ 踏破と移調が
己が疎外を 踏み鳴らす時
鳴り 吶喊が 切り 揮発する
消滅 移譲の 戯女事 など
翔ける 舞踊 水引 切られて
舞い 散る 鱗粉 炳煥 と心;
智慧の回廊 夢幻に 閉じて
突貫する 無限へ 放って…
話す 鮮やかな 軽業で賭け
光は 遅れて 全体 は割け
その神秘性 遅まきな再生:
を破砕して 引き抜き 遠く
この空域は 貴女の間合い
壊し 踏み 滑る 術無く捉え
弱い 策略に 容赦なく 鎚を
歌い始め 沈む為の 一つが
渦中に 花柱の印を 掲げた
恵んだ好機を 浴びた期待で
託け 過去付け 底を探って
記憶の 逢瀬 立ち会う 再び
歪みに対うも 恐れる 眼前
それは貴女の 自負へ注がれ
存在を 呟き 根刮ぎに され
共に 行く処 骸布に 二人
贄の熾 降り 沖合に 照り
原初の事 咎 顕現 せしめる
貴女の 御手前 とは 言わず
勃発 致命の 間際で 堪えて
無力に―堅固な 現実の前
貴女を 呼び 聞く 仕舞いに:
狂気 紛いの 難破に 咲かせ
打ち立て 共に 仮庵に 座り
口寄せる唯 幾度も 幾度も
微笑む顔は 生成 で在る と
先走り 未だ 至高に 非らず
史上に在らず 思考の 移行
意志は未だ 討たれど折れず
湾曲 即ち 欲望の中 貴女方
揃い踏み なら 武装も 解け
悪成す 丸呑み 現前する目
滑り 抱擁 構えているのか
貴女が触れる 極点 未来で
惚気姿は 連なる 出会いの
輝き 鏡に 無しが 揺らめく
貴女が放った―来い 呼べが
開いた あの面 破壊の 周り
貴女の歩み 付き従い ゆく
背には 外傷 痛々しい その
構わず運ぶ 小間切れ 事を
継ぎ 語り 接ぐ 追い縋る他
連なる 貴女と 断たれた方々
思考の儘に 泳いでくれよう
挑発 舞踏 の中で 翻す 腹
消えゆく為に 焔を 纏って
散る羽根 瘴気を 共々 風に
感じ 超えると 己が 外へと
蒙昧渦でも 醒めている貴女
始まり 感受し 相貌 渡しに
嘗て は拒んだ 限りを 跨ぐ
定めは責苦と 恐れを; 努めよ
襞揺らし 跳ぶ 断たれた言を