祝祭と予感
前に読んだ『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集とエッセイ集。
音楽と料理の味は、僕にとっては言語化するのがとても難しい対象だ。
コンサートや食事の後の感想はどうしても陳腐で幼稚なものになってしまうのはなぜだろう。視覚的な対象だとそんなこともないのだが、人によって得手不得手があるのだろうか。
前作とこれは、恩田さんはどのように音楽を言語化しているのだろうというテーマで読んでいた。そのような目で見ると、音楽や音をあまり語るのではなく周囲の描写によって読者の耳に音楽を再現させているような気がした。
宮崎駿は美しい景色を見せる時、すごい背景画を用意するのではなく、すごい景色を見た人の目の輝きで美しい景色を想像ささるという。
なるほどと思うが、どっちみち難しのである。
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