傷害と姿勢と虫の死骸
体幹部の安定は四肢末端への効率的な力伝達を生み出し、日常の歩く動作をはじめウェイトを使ったトレーニングなど様々な場面で私たちに恩恵をもたらします。
体幹部の安定性向上には先日紹介したブレーシングが効果的ですが、今回はさらにレベルを上げたトレーニングをご紹介します。
デッドバグ(死んだ虫)というトレーニングです。
死んだ虫といえば、道に転がっている蝉の死骸が思い出されます。
踏みつけられぺしゃんこになったもの、他の生物に食い散らかされた者、そして仰向けになり天をみつめるもの(正確には前しか見えていないと思いますが)など様々な状態で存在します。
死んでいるのかそれともまだ命を宿しているのか区別がつかない蝉が度々転がっており私はとても苦手です。
どうやら仰向けで足を閉じている蝉は死んでいる可能性が高いようですが、フェイクの可能性も捨てきれないため近づくことができません。
蝉を含め虫の重心は高い位置にあり、足で踏ん張らなければ裏返ってしまい、裏返ってしまったら羽や足をうまく使って元の仰向けに戻るようです。
つまり弱った虫や死んでしまった虫は勝手に仰向けになってしまうようです。
虫が死んだときにひっくり帰っている様に似ていることから今回紹介するトレーニングはデッドバグと呼ばれています。
どうでもいい虫の話が長くなってしまったのでトレーニングの説明は短めに。
デッドバグ
脊柱のコントロールを動きながら維持するトレーニング。(静止状態で行うブレーシングに比べて強度が上がり様々な動作への適応が期待できる)
脊柱の傷害の予防や体幹部の安定が必要な動作のパフォーマンス向上に繋がる。
やり方
開始姿勢から対角の手脚を伸ばす。
息を吸いながら手脚を伸ばし吐きながら開始姿勢に戻る。
10~15回を3セット、週に2~3回を目安に行う。
休息時間は運動時間と同程度取る。
ブレーシング(空気を吸い込み背骨を固めた姿勢)状態を維持したまま動作を行う。
腰に違和感を覚えたらすぐに中止する。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?