Melody Fall『Virginal Notes』(2012)
イタリア トリノ発のポップパンクバンドMelody Fall。
2005年1月、Fabrizio Pan(ボーカル、ギター)、PierAndrea Palumbo(ベース、バッキングボーカル)、Marco Ferro(ドラム)
の3人で結成。
イタリア国内のバンドのコンテストやオーディションへの出演を重ねていくうちに、プロデューサーAndrea Fusiniの目に留まり、EPをレコーディングするに至る。
そのレコーディング最中にギタリストのDavide Picaが加入し、さらにWynona Recordsと契約、ほとんどライブ経験がなかったにも関わらず、ヨーロッパツアー、日本ツアーを敢行する。
イタリア凱旋後の2007年、デビューアルバム『Consider Us Gone』をリリース、全世界で10万枚近くのセールスを記録する。(アメリカEUはWynona Records 、日本ではRadtone Musicからリリース)
その後イタリアのフェス58°Festival di SanremoでDUST BOX等と共演、2010年には2枚目のアルバム『Into the Flesh』が発売され、全世界、とりわけ日本での人気を確固たるものにする。
続く2012年に発表された本作『Virginal Notes』は彼らの音楽バックグラウンドをさらに広げ、よりアグレッシブに、よりメロディック、そしてよりプログレッシブに洗練された一枚。
よくFour Year Strong等と比較されがちだが、よりアグレッシブネスが強いかなと思う。
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Fabrizio Panebarco (Vocals/Guitar)
PierAndrea Palumbo (Bass/Vocals)
Davide Pica (Guitar)
Andrea Bessone (Drums)
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■Intro
電子音ノイズからの、キレ味鋭いバッキングギターとFabrizioのノリのいいリリックが紡がれるラップメタル。
後半は勢いの良いグルーヴに乗せて突っ走る。
■I Wanna See You Wallow
ハードロックとパンク、パーティコアの要素を詰めこみ、突如現れるピロピロギターソロはメタルのスピリットを感じる多角的に楽しめる曲。
ガッツリ落とすブレイクダウンや、グロウルパートでモダンな音像にする事も忘れない。
■Remember the Name
Fabrizioの甲高く滑舌の良いVoが冴え渡るメロコアチューン。
キーボードが主導する全面的にキャッチーなサウンドのせいか、意外とヘヴィな事を聞き逃しがち。
■Wash Your Soul With the Virgin
グロウルやクリーンチャントを織り交ぜたボーカルワーク、変幻自在なリズムと次々と展開する彩豊かなフレーズで、聴くものを幻惑してくるプログレッシブチューン。
テクニックやサウンドの自由っぷりは同郷のDestrageと影響を与えあっている事は確か。
■Remedy, Pt. 1
ミュートがかかった心地よいギターリフが扇動する緩やかなハードバラード。
■Remedy, Pt. 2
前曲からの流れだが、Voの嘆きに似たシャウトパートが増え、前曲より不協和音やマイナーコードが多用され、不穏でスッキリしない雰囲気で進行する。
■I Promise, Pt. 1
またもや連作シリーズ。
変拍子と朧げにハーモナイズされたメロディアスなパートを繰り返しながら、揺れるようにロックしているチューン。
■I Promise, Pt. 2
叩きつけるようなギターリフとビート、シャウトを重ねてスクリーモ的な匂いをさせてくる一曲。
ただ、ちょっと後半はダレるかも。
■The New Religion
ここにきてストレートなポップパンクなチューン。
ただ、はい!ポップパンクです!で、サクッと終わるわけもなく…
ブレイクダウンを挟み、ヌルめのギターソロをかましてムダに引き延ばした感は否めない。
■Outro
一曲目と対をなすラップメタル。
LimpやKORN的な雰囲気も入れたかったのかな。
総合満足度 80点(前半5曲は完璧な流れ)
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