エクストリーム入院
あけてしまっていますが、個人的な理由で特にめでたくはないのです。(※単に喪中です)
腎臓の数値がガクッと悪化したことで、ひとまず透析準備しましょう手術しましょう血液か腹膜かどっちにするんだいと医師からせっつかれているところまで書いたような気がするのですが、その後、血液透析に決めて、手術日も年始早々ということに決まりました。
血液透析にしたのは、配達人の腰への気遣いもあるんですが、一番の要因は自分のズボラさです。性格もズボラ、それを証明するように部屋の中もズボラ、そんな自分が腹膜透析なんてしたら細菌感染から腹膜炎で一発アウト→緊急血液透析の未来が見えたような気がしたのです。
てな訳で12月は準備と仕事と私用でもバタバタし、年が明け、さて入院日。準備万端整えて、入院用の荷物を背中に背負い、家からバス停に向かって歩いていたその途中で
車にはねられました。
マジです。
ただ、はねられたというのは正確じゃないかもしれません。横断歩道で信号が青になったので渡り始めたら、向かい側からゆっくり右折してきた自動車がどうも私のことをノールックだったらしく。
ぽこっとぶつかり、膝と顔からずさーっとずっこけただけなのです。
それでもまあ、両膝痛いから立ちたくない(≠立てない)し、顔から出血してるし、メガネ壊れてるし、運転手のおばちゃんはおろおろしているし、周りに若干の目撃者もいたのでそのまま速やかに救急と警察に通報されるしで結局、
入院予定の大学病院に救急車で運び込まれることとなりました。
怪我は膝の打撲と顔の擦過傷だけで、骨折も重篤な出血もしていないとのことでした。入院予定でなければおそらくそのまま帰される程度の怪我でしょう。ほぼ自分の自重で転んだ程度なのです。
とはいえ、横断歩道があるのに一時停止なしのノールックはないだろうとか、膝痛えメガネが無えと腹も立ったのですが、時間が経つにしたがって、なんだか冗談にしか思えなくなってきました。
入院の準備をすべて誂えて緊急入院する患者?
そんなんおれへんやろ!
顔に無造作にガーゼを貼り付けまくられたおかげで、どこに行っても医師や看護師から「災難でしたねえ」と微笑まれる患者、
恥ずかしいわ!
血液透析の手術(内シャント設置)後は安静のため腕を三角巾で吊るしていたんですが、
顔にガーゼで腕吊ってるって、なんやその絵に描いたような入院患者は!
(ちなみにその絵に描いたような入院患者スタイルで、入退院窓口に入院手続きをしに行きました。「緊急入院したものなんですけど」という言葉の説得力はあの瞬間世界一だったと思います笑)
考えれば考えるほど、ただの冗談です。
見方を変えれば入院期間の5日間、すっ転んだ程度の怪我を病院で癒すことができたのです。看護付きです。唇や舌もちょっと切っていましたが、上げ膳据え膳で提供される味のうっすぅーい病院食のおかげで、傷がしみるのも最小限で済みました。普通の日に普通に事故ってその日のうちに帰されていたら、両膝痛いのに団地の4階まで階段登って、自分でご飯作らないといけなかったわけですから、ある意味最高のタイミングだったのかもしれません。
ノールックだった運転手のおばちゃんはすごくいい人で、わざわざ病院にお見舞いにも来てくれました。お見舞金も頂いてしまったので、退院後早速メガネの修理をすると共に、遠近両用メガネも作っちゃいました。
おかしいな、後になって考えると私はすごくラッキーです。これは結局、災難なのか、冗談なのか、ラッキーなのか。
でも膝は痛え。