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反抗期、親は10年前の気持ちに立ち帰ろう。

この春、我が家の子供たちは5年生、3年生となりました。
5年生になると急に学校では上級生扱い。入学したての1年生のお手本を求められ、校内のお仕事にも関わったりしているようです。たくさん頑張っているし、勉強も急激に難しくなるし、叱咤激励されている様子。
子ども達は親が見ていないところで、本当に頑張っているのでしょうね。

小学校4~5年生にあたる10歳前後から、家庭ではその反動でしょうか、ダラダラしたり、イライラしたり、ちょっと口を出すと大荒れになったり暴力的になったりしませんか?
男女問わず、10歳はそれまでの子供らしさから急に生意気で反抗的で粗暴な行動が増えるように見受けられます。
それには、ホルモンの関係で喜怒哀楽が激しくなること。もう一つは脳の発達が進み、変化する(脳の仕組みが変わる)ことで、次の思春期に向けて不安な気持ちが沸き起こっているのだそうです。

詳しく解説している「しあわせなおかあさん塾」青山節美さんのYouTube動画がこちらです↓
この動画、再生回数がすごいですね!
それだけ10歳の反抗期に悩む方の多さを感じます。

【小学生の困った】絶対知っていたほうがいい!!反抗期?!トラブルが増える10歳前後の子どもに起こっていること。

短い講座の切り取り動画ですが、最後の言葉に救われる方も多いのでは。
「この時期(10歳前後)の甘え、もしくは何らかのトラブルを抱えることは、それまでの関係がうまく行っていた証拠。」
はじめてこれを聞いた時は、え?なにそれ?と感じたのを覚えています。トラブルが起きることはそれまでの関係が悪かったから、という説明の方が、しっくりくるような気がしたからです。
おかあさんと子供の関係がうまく行っていた証拠に、甘えやトラブルが出てくるなんて、どういうからくり?とずっと疑問でした。

大きなトラブルも無くこの10~12歳の時期を過ごされた方もいらっしゃることでしょう。
うちの子そんな暴言吐いたりもイライラ粗暴になったりもしたことないわ。というお子さんもいらっしゃることでしょう。
いつも言うことをよく聞いて、やるべきことをやり、何事にも一生懸命でどんな子とも仲良くできる子もいるとは思います。
が…
それが子ども自身の本心からやっていたのでしょうか?
親の理想からはみ出すと認めてもらえないから、という恐怖心を無意識に感じ、本当はわがままを言ったり、ダラダラしたり、反抗してみたいという気持ちに蓋をして、親の理想の姿を演じている(いた)子も、実はたくさんいるのです。

10歳以降心身共に一気に大人へと近づいて行く道中、子ども達は自分の考えや意見を持ち、自立を学んでいきます。
親よりも友人関係を優先したい気持ちも芽生え、親の言った通りにしておけばいいと思っていた価値観を、他者と比較したりする中で疑問を持ったりもするのがこの時期の特徴。
親と自分は、違う人間だという事を意識する、大切な経験です。

しかし、その疑問に思ったり、自分はこうしたいという気持ちを受け止めてもらえないかもしれないと思わせるほど、子どもを管理していたり、反抗的な態度は言語道断と押さえつけたり否定されたりしていたとしたら…
いろんな気持ちを、自分の中に溜めてしまっている子もいるかもしれませんね。

親から見て手のかからなない小学校高学年時代を送った子は、本格的な思春期の時期に葛藤が大きくなるかも。
注意深く見守ってあげてほしい。思春期の子ども達と関わっている私からの切実な想いです。

… … …

大人の私たちは、どうしても周りの目や評価が気になります。社会人として生きていく中で、その気持ちと上手に折り合いをつけるのは難しい部分かもしれません。
その気持ちをなかなか客観的に見ることができないままに、こうあれねばならぬ、という呪縛で、無意識のうちに自分も子どもも縛り上げている場合があります。

宿題をさっさとやらねばならぬ、約束を守らねばならぬ、片付けをしなくてはならぬ、周りを思いやらねばならぬ、テストはいい点数でなければならぬ。

子どもをきちんと育てている親であらねばならぬという本心に気づかず、
条件をクリアした場合のみ子どもを認めるような発言、行動をしてしまいがち。

私たちだって、食事を作らねばならぬ、いつも部屋をきれいにしておかねばならぬ、洗濯は常に片付いていなければならぬ、書類が迷子になるなんてことは親としてあってはならぬ…!と、条件付きで親としてこうあらねばと縛られていたら、苦しいですよね。

時に不完全で当たり前。
人は不完全で完全なのだから。

しかし10年もの間、強弱はあれど条件付きの承認をしてきてしまっていたら…その蓄積は子どもには非常に大きく溜まっているのです。

子どもが本格的な思春期を前に、ふと、自分は無条件でも愛される?認めてもらえる?受け入れてもらえる?という疑問と不安が湧き、それをストレートに言葉で表現するのではなく態度で確認をしてくる。それが、甘えや困った行動、というわけです。その態度を安心して出せるという事は、親子の信頼関係がうまくいっている証拠というのは、こういうわけだったのですね。

子どもが無事に生まれてくれた直後、ちいさなふにゃふにゃの体を抱いたときに感じた無条件の愛情…。
ただ健康で生きてくれればそれでいい!と思ったその愛情で、今も自分を愛してくれているの?
条件を取っ払っても、自分は生きているだけでいいよって、認めてもらえるの?と、言葉ではなく反抗的な態度や言動として出してくれるのです!

親の愛情を再確認する行動なのだとしたら、親に向かってなんて口きいてるの!とか、問題行動というその現象だけに一喜一憂している場合じゃない。
10年前我が子を初めて抱いたその時に、条件なんか何もつけずにただ愛しい気持ちでいっぱいだったはず。早く首が座らなきゃだめだとか、早く寝返りしないと認められないとか、早く歩かないとだめだなんて、条件をつけなかったはず。その子のできるようになっていくそのステップを純粋に喜べたはず。
わが子に「困った」と感じたら、その行動が起きるひとつ前の子供の気持ちに寄り添っていくこと。
そのために親も一呼吸おいて、子どもを観察していきましょう。
「困った」と感じるということは、子どもの今に対して、余計な期待をかぶせているという一面もあるのです。その期待は、誰のためのものでしょうね?

うちの子やる気ないな~とか、消極的だな~とか、こういう親の思う理想と離れた姿を勝手に親が困っている場合も多々あると思いますが、そのやる気ない姿を生み出しているのはまさかの親の余計なお世話のせいだったりするのかもしれませんよ?

ぜひこちらのYouTube動画もどうぞ↓

【賢い親なら知っていること】期待しすぎでは21世紀の学力は育たない

はい、辛口な青山節炸裂の動画です(笑)。でも高評価な動画ですね!

良かれと思って、先々困らないようにと教え込むこと。
正しいことを教えておいてあげなくちゃ、という先回り。
親の考える「できた」しか認めず、子どもなりの「できた」を認めない。
経験を積ませよう、可能性を広げようと、予定ビッシリ習い事ビッシリ。
子どもに暇な時間を与えるのが不安。
子どもの人生から無駄は排除、効率よく歩ませようとお膳立て。
そして、もっと頑張れ、○○できてすごいね、という激励と期待のシャワーを浴びせている。

そんな関わりは、子どもが本来持つ好奇心ややる気をむしろかき消してしまっていて。
小さいうちはね、頑張ったら大好きなお父さんお母さんが喜んでくれるから、子どもは頑張ってくれるんです。
でも、人間ずっとずっと頑張れない。プレッシャーを原動力に変えられる人はごく少数派。
なのにいつも頑張ってなくちゃ認められず、やることなすことにいちいち親が評価や一喜一憂しようものなら、自分なりの頑張りを認めてもらえない=もう頑張れない→思考停止…という、諦めの境地になってしまうのです。

子どもを思考停止に追い込むのも、低いレベルのことしか選ばないようになってしまうのも、やる気を風船の空気を抜くかのようにシューっとしぼませてしまうのも、親の過指示・過保護・過干渉が原因なのですね。

子どもがその時の子どもの持つ力を尽くして考え、覚え、思考し、心を尽くして先を読みながら計画、工夫することを親が奪い、無能な子どもを育てていることに繋がっているとしたら。
私たち親の行動が、子ども自身の人生を生きることを諦めることになってしまうとしたら。

その諦めの兆しを見せるのが、今回のテーマ、10歳なのです。

10〜12歳の前思春期、その後の思春期にとても手がかかる子もいれば、
その時期を緩やかに、そして思春期も穏やかに過ごせる子もいる。
その違いは、幼児期からの親の関わり、過指示・過保護・過干渉・そして命令で子どもを支配してきている度合いによって、差が出るのです。

ただ、自立のチャンスを奪う関わりをしてきていても、手遅れというわけではなくて。
気がついた時から親がその間違った関わりをやめていくことで、子どもに必要な経験をその時から積み重ねていってもらえば、大丈夫です。

不自由な生き方しかできないように育てて、ずっと子どもの心配をしながら生きていくようなことのないよう、親が自分自身、そして子どもの人生と生きる力を信じていきたいですね。

あなたはお子さんに、どんな人生を歩んでほしいですか?
きっとその願いを叶えるために今すべきこと、止めるべきことのヒントは、ご紹介した動画にあります。あなたとあなたのお子さんだけに合う「答え」をどうか見つけてくださいね。

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