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DAY54)ケンカとは何か

授業「保育者特論」では以下の文献を読んでいます。

今日はこの第1章「倉橋惣三の保育思想における対人葛藤」より、筆者が捉えた倉橋の対人葛藤に対する思想を倉橋の著書「教育講話」(1926年)と「和の教育」(1949年)より追っていきます。

ここでの「子どもの対人葛藤」つまり、「ケンカ」「いざこざ」「トラブル」は端的にいうと、以下の通りです。

・「ただ弾力でなのだ」
・自己を主張する生活の一部
・自我が対立的抵抗感を味わうもの
・競いであり、争いではない
・3種類ある

 ➀自我が対立的抵抗感を味わうもの
 ②慢性ケンカ
 ③弱小のケンカ
・自我のぶつかり合い
・自己認知であり、他者認知である

子どもの自発的な生のありように一目を置き、子どもたちが他者との間で自分を主張し、そこで跳ね返ってくる「弾力」から他者を自発的な存在として感じるとともに自発的な存在としての自分を感じる

倉橋惣三「教育講話」(1926年)

子どもにとって他者とのぶつかり合いは大事だと感じている一方、その場面に出会い、どう関わるかをみるまなざしがある。しかし、それ以前にその営み、生物として自然に表出している自己表現および自分を生存させていく働きと捉えるまなざしがあると、目の前の子どもの表現も見え方が変わり、関わり方も変わってくるだろう。そして関わり方が、言葉や身体との触れ合いだけでなく、一歩引くという関わりの選択肢も増えるかもしれない。

なにわともあれ、子どもへのまなざしがどうあるかが大事であり、一方で「分かっちゃいるけど、なかなか難しいんよ」と思ってもしまう。でも、いずれ、思考せず感覚的に目の前の子ども達の表現を捉え、そこに対した自分も、自分のままで「ある」ことが出来ると願っています。

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