奏かなえ「未来」
読みました。
彼女の作品は読み終えた後にいつもなんとも言えない気分に陥って何日も何日も考えてしまう。
自分の答えを自分で出せるような、
誘導的でなく、問いかけてくるような作品が好きです。
内容としては時事的な問題を加味し、女性や子どもの貧困について感情メインで進行しているように感じました。
こういう内容のものは1人称ないし2人称で語られると自分が登場人物に憑依し、感覚や感情に同調します。
そこが、とても辛いんだけど。
貧困問題はすぐ隣にあって、いつ自分の身に降りかかってきてもおかしくないできごと。 ただ私たちは目を背け、タブー視し、身近にいる苦しんでいる人たちにも気づかないふりをしているんだろう。
その事実に気づき、自分自身の観念を変えて、手を伸ばす勇気が必要なんだと。そして許容することの大事さを知り受け止める。
そこに未来がある。
そういう思いを感じました。
今日はここまで。
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