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東京へ行ったなら

2月某日。私は東京駅に降り立った。度々東京に訪れるものの、新幹線が品川に停車するようになってから、めっきり東京駅まで行くことが減ったように思う。それでも赤レンガ造りの美しい駅舎をみるといつでも心躍る。日の丸が掲揚されているのを見ても、おぉ、ここが日本の首都、東京だ。という気分になる。

さて、前日に仕事の用事を終え、東京駅に足をのばしたのには理由がある。度々東京に出張する私に「皇居に行ったことがありますか?あそこはとても気がいいのでおすすめです」と教えてくれた人がいたから。

皇居。もちろん存じてはいる。中も外もテレビでは数えきれないくらい拝見している。友人知人の中には、東京出張の際には皇居のまわりを走っている人もいる。勝手に清廉な空気に包まれているのだろうと想像はしているが、意外ときちんと訪れたことはなかった。今回の一連の東京出張を終えるまでに一度訪れてみようという気になった。

調べてみると、皇居の見学は「一般参観」と「皇居東御苑」があるようですが、今回は折角なのでガイドつきでしっかりと案内してもらえる「一般参観」にすることにしました。WEBからも申込ができるようですが、今回は締め切られていたので1日午前と午後の2回ある当日受付に賭けます。ホテルでゆっくり過ごしてから出掛けたかったので、12時30分から整理券が配布される午後の回を目指していくことにしました。

整理券配布時間より早めに到着して、様子を見てみるつもりが、もう行列ができ始めていたので、慌てて列に並びました。

整理券の列に並びながら、眺めていた光景。ダウンジャケットを羽織っていると少し暑いくらいの陽気だったので、しばしぼんやりする時間。これはこれで満足してしまいそうな心地よさ。

ハクセキレイも心なしかのびのび過ごしているような。

そうこうしているうちに、整理券が配られました。私の後ろに並んでいた年配のご夫婦と、その後ろに並んでいた外国人の男性にもペンをシェアしつつ記入をすます。これで、一旦列を離れてもよさそう。ということで、周辺の散策に出掛けます。私が並んでいた列はかなり後ろのほうにまで続いていてびっくり。早めに来てよかった。

おぉ!江戸城のお堀だ!お城が好きであちらこちら見学しますが、現在もお城の中に住まわれているっていう事実にちょっと興奮。

皇居前広場
正門(二重橋)
皇居前広場から見た丸の内のビル群

のんびり散策を楽しみ、もうそろそろかしらと列に戻ろうとしたら、タグの配布が始まっていました。係の人が私が並んでいたところを通り過ぎていらっしゃったので、あわあわ。お声がけして無事受け取ることができました。この整理券配布の係の方々、皆さん爽やかでさらっと英語も使い分けとても感じがよかったです。

さて、いよいよ桔梗門から皇居の中へ入っていきます。わくわく。まずは窓明館という建物へ。こちらに入る前に手荷物検査があります。東京駅のコインロッカーがいっぱいでスーツケースを持ったままだったので、こちらで預かってもらうことになったのですが、係の人にいきなり英語で話しかけられてびっくり!日本人であることを伝えると「スーツケースをお持ちの方は外国の方が多いので・・・」とのこと。確かに見学の方の中にもかなりの数の外国の方がいらっしゃいました。観光名所・皇居。私たちが海外でバッキンガム宮殿やベルサイユ宮殿へ行くようなものでしょうか。

こちらでは、ツアーの前に説明があります。日本語はもちろんですが、英語、フランス語、中国語でのガイドの方がいらっしゃって、それぞれに説明。小さな売店もあって、お土産を買うことも出来ました。午後のツアーの場合、ツアー後は売店が閉店してしまっているので、出発前に購入する必要があります。人だかりでゆっくり見ることができなかったのですが、どのお品も驚くほどリーズナブルでした。

さて、いよいよツアーの出発です。

いきなりのお城感。富士見櫓。昔はここからも富士山を見ることができたのでしょうけど、今はビルが建ってしまったので見えないそうです。

宮内庁庁舎

宮内庁庁舎を過ぎて次の場所へ移動中、ガイドの方が「皆さんどうぞ後ろをご覧ください」と声をかけてくれました。富士見櫓とビル群が一緒に見ることができる貴重な場所でした。

次は、宮殿東庭です。手前絵の大きなモニュメントはライトだそうです。

見覚えのあるこちらは、新年や天皇誕生日の際に皇族方が国民の祝賀をお受けになられる場所。

2万人入ることができるそうで、この白いラインを目印に立つのだとか。大きすぎて写真に納まりません。

このあたりの石畳には傷があって、それは各国大使が就任のご挨拶の際に使われる馬車の蹄の跡なのだとか。東京駅から皇居まで、車か馬車か選べるそうですが、ほとんどの方が馬車を選ばれるのだとか。そりゃそうでしょう!ただ夏場は、馬がバテてしまうため車のみになるそうで、その時期になると就任の方が減り、また馬車が復活する秋口になったら、また増えるのだとか。

左手のこんもりしたお山は、一本一本植樹してあの形を保たれているそうで、中は空洞だそうです。

正門鉄橋(二重橋)
石についている模様が面白い
鈴蘭燈
二重橋の上から見た伏見櫓
屋根の上にいる鳥は何だったかな・・・

テレビで見ていると随分高い位置にお立ちのように見えますが、実際はそうでもありません。このバルコニー部分は仮設だそうで新年から天皇誕生日まではそのまま設置されているそうです。

皇居の芝生の片隅には数日前に降ったらしい雪も残っていました。途中坂道もありましたが、ゆっくり歩いて1時間ほど。平和なこの日本という国に生きている幸せを感じる時間でもありました。

お昼ご飯を食べ損ねていたので、帰りの新幹線では、駅弁とビール。これもまた幸せ。

鯵と小鯛の押寿しでしたが、どちらも甲乙つけがたく、とても美味しかったです。またリピートしてみよう。

今回は、おのぼり感満載の東京観光でした。東京にお住いの方からすれば、珍しくもなんともないことかもしれませんが、一度は訪れてみる価値のある場所だと感じました。

皆様も機会があれば、是非どうぞ!

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